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【白金台】週替わり日本各地のポップアップ。八芳園プロデュース「MuSuBu(ムスブ)」

  • 2022.9.4
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日本は全国各地、美味しいものであふれてる。くいしんぼの私は日本に生まれてよかった、と心から思っています。でも私たちが知っている「ご当地グルメ・ご当地特産品」は全体のごくごく一部です。残念でもったいないことだと思いませんか?

そんな認知度の低い全国の「よいもの」をプロデュース。試飲に試食、イートインにテイクアウト、ワークショップなどを楽しめるお店を見つけました。今回は白金台のポップアップ型ショールーム「MuSuBu」(ムスブ)のご紹介です。

八芳園だからこそできるポップアップストア

白金台駅からプラチナ通りに入ると見えてくる「MuSuBu」。

出典:リビング東京Web

誕生のきっかけは意外にも東京2020大会。来日する各国選手へのおもてなしのため、日本各地のホストタウンに助言を行う『ホストタウンアピール実行委員会』に八芳園が参加したことが発端だそう。

ブライダル部門に歴史と実績のある八芳園が、それぞれの地域の特産を活かした『料理のおもてなし』を提案し、大好評。ホストタウンにも大変喜ばれたそうです。

もともとブライダルプロデュースは新郎新婦の想いやリクエストを、様々な分野でカタチにして結婚式・披露宴の場で列席者に提供するもの。

ホストタウンへのサポートを通じ「素晴らしいものを持ちながらも気づかない、伝える術がない」ため、悩む自治体の姿を目の当たりにして、『八芳園がブライダルで培ってきたプロデュース力が役に立つのではないか』という想いからMuSuBuが生まれました。

「Musubu」は「結ぶ」。日本と世界、地域と都市、人と人をむすぶ、ポップアップ型ショールームなのです。

福島の「おいしさ最優先」を知る
出典:リビング東京Web

MuSuBuさんでは週替わりで日本全国の自治体のポップアップを展開しています。訪問した日は福島県のポップアップ『まるっとふくしま納涼祭』が開催されていました。

福島産直品が売られている「ポップアップマルシェ」では、今が旬の野菜や果物がいっぱい。福島の野菜は色が鮮やか。そしてツヤッツヤです!

出典:リビング東京Web

しっかり色づくのは、野菜の成長を急がせずにじっくり育てた証。時間をかけて光合成が十分に行われた野菜には養分がいきわたり、えぐみがなくおいしくなるのだそう。

一方でゆっくり育てると、畑の回転率を悪化させ、収益は減少する。「おいしいはもうからない」。そんな図式が残念にもなりたっています。

出典:リビング東京Web

生で食べられるアスパラガス。水分と甘みがたっぷりでまるで果物みたい。

そんななか「おいしいものは高く売れるべき」という信念から、「安くはないけどおいしいを追求した福島の農作物」を、こだわりのストーリーごとに伝える活動をしているのが『旬鮮直 食材 しのや』の篠原社長。その日MuSuBuに来場しており、一つ一つの野菜への熱い想いやこだわりを直接聞いて「もう全部買います!」って言いたくなっちゃいました。

福島の生産者と白金台のお客さんにつなげて、福島のファンを作っていく。そんな素敵なご縁を、MuSuBuさんはつなげているんですね。

出典:リビング東京Web

ちいさいうちはなんと生で食べられるそう。小さいと高くは売れない、でもおいしい。福島県では小さくておいしい、カボチャも作っています。

農業国際認証GAPへの取り組み

全国でも有数の農業県として、野菜やフルーツ、お米などの美味しい食材の産地である福島県。一方で国内外の風評被害に悩む現状を踏まえ、農業の国際基準であるGAP認証を通じて安心と安全、持続可能な農業を実現する取り組みが県をあげて行われています。

福島県立岩瀬農業高等学校もGAP認証に積極的に取り組む団体の1つ。世界基準の農業認証「グローバルGAP」は高校日本一の18品目取得を達成しています。

震災から7年後のオランダ農業交流の際「福島の農作物は危険だと思うか」と質問した際、ほぼ全員の手が挙がり、大変なショックを受けたという経験をバネに、GAP取得への取り組みや「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」で生産局長賞も受賞するなど、福島の農産物の未来のために尽力しています。

無添加 糀あまざけ

出典:リビング東京Web

ボトルには力強く土に踏み出し未来の農業に立ち向かっている農高生の姿をミレーの「種まく人」に見立てた「種まく高校生」があしらわれています。

そんな高校生たちの故郷を思う熱い気持ちに共感した八芳園は、同校と産学連携協定を締結。岩瀬農業高校のGAP米を使用した糀あまざけが開発されました。

岩瀬農業高校が育てた「グローバルGAP認証米」コシヒカリを使い、県内の老舗の甘酒メーカー「宝来屋本店」が甘酒を製造。瓶やパッケージデザインも福島県内のメーカーで。八芳園は一連の生産過程をつなぎ、販売のサポートを担当しました。「無添加 糀あまざけ」には、そんな福島県の高校生の熱意と、県内のメーカーが「つながる」ことで実現した商品なのだそう。

このストーリーを教えてくれたのは八芳園コンテンツプロデュース事業部の矢内さん。ご自身も福島県出身とのこと。「大好きなふるさとの美味しい農産物を全国の人に再認識してもらいたい」というひたむきな熱い気持ちが伝わってきました。

MuSuBuではただ地域の商品を売るだけでなく、現地の人から商品の製作秘話やアピールポイントなどを直接聞けたり、店内の大型スクリーンで現地と中継で繋いだりと、来場者と現地を「つなげよう」という意図を感じます。そこが、他のアンテナショップと一味違うところ。素晴らしい場所だと思います!

出典:リビング東京Web

両立が難しい「甘みと酸味」を兼ね備えた奇跡的なトマト

イートインも充実。美味しく知る福島

イートインコーナーでは、八芳園のシェフが監修した福島県の農産物をたっぷり、美味しく楽しめるメニューが提供されていました。

福島夏野菜と米粉麺のサラダうどん

出典:リビング東京Web

1600円(ドリンク付)

福島県産の夏野菜をたっぷり入れた米粉麺のサラダうどんです。野菜の色がとっても鮮やかで美しく、そのビジュアルにうっとりしました。美味しいがぎゅっと詰まっている野菜は、味も色も濃いんですね。

そして米粉の麺!もっちりとした弾力。「おいしい」をしっかりとかみしめるごとに味わえる幸せを堪能しました。

そして驚いたのがこちら。

福島のまるごと桃タルト

出典:リビング東京Web

800円

最初に桃にナイフを入れた時にびっくりしたんです。ナイフが入りにくい。しっかりと切っていくような感覚。普通はそれだと未熟な桃、と判断しちゃいそうなんですが、ご覧の通りつやっつやで見た目は完熟。そして甘みはびっくりするほど。かたいのに甘くて完熟!

本当にびっくりしたのでもう一度言います。びっくりするほど甘いです!

福島の桃はしっかりした歯ごたえと糖度の高さが特徴。一般的な桃の糖度は11度ほど、「特秀」と呼ばれる極上品も糖度は12~13度とのこと。

今回のポップアップマルシェに出展されていた福島の桃は、非公式ながら糖度20前後のものも入っているレベル。それが1玉380円で販売されていました。

出典:リビング東京Web

ネット通販で『桃 糖度15』などと検索してみてください。恐ろしいほどの値段の桃がいくらでも出てきます。本来ならその数倍の値段でいいはずの桃を同価格で提供しているのは、生産者さんとMuSuBuの信頼関係、および「福島の美味しいものを東京の人に伝えたい」という想いもあるのかな、と感じました。

とにかく福島の桃の糖度は驚異的です。機会がありましたら、ぜひお試しください。

福島の農産物は噛むほどに濃厚な美味しさが味わえました。そのしっかりとした歯ごたえに「逆境を乗り越えてきた福島の作り手の不屈の精神」を見たような気がして、不覚にも泣きそうになりました。福島の農産物をおいしく食べて応援したい。MuSuBuを通じて、私のココロも福島と結ばれたように思います。


MuSuBuでは週替わりで日本全国の自治体のポップアップを展開しています。9月は東北海道、鳥取、那須塩原と続きます。ただのアンテナショップではないMuSuBuさん。絶対リピートします!みなさまもぜひ、ふらりと立ち寄ってみてくださいね。

MuSuBu 店舗情報 住所 東京都港区白金台4-9-19 HAPPO-EN URBAN SQUARE 1-2F アクセス 東京メトロ南北線白金台駅2番出口より徒歩4分 電話 03-6456-2030 営業時間 11:00~19:00 定休日 月・火 HP MuSuBu HP

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