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【夏休みに必見!】『刑務所のルールブック』を見るとなぜ喝采を叫びたくなるのか

  • 2022.8.18
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韓国ドラマが好きな人にとって、やはり「応答せよシリーズ」は特別な作品である。その傑作を演出したシン・ウォンホ監督が続いて2017年に世に送り出したドラマとあれば、ときめくほどに期待するのも当然かも。それが『刑務所のルールブック』であり、今までの「監獄ものドラマ」とは切り口が違うはずだと思ったとおりの出来ばえだった。

主演は、後に『イカゲーム』でも印象的な演技を披露したパク・ヘスだ。彼が扮するのは野球界のスーパースターのキム・ジェヒョク。

彼はメジャーリーグへの進出を目前に控えていたのに、妹を襲おうとした暴漢に激怒して瀕死の重傷を負わせる。結局、実刑で刑務所行きが確定し、野球界での名声を失う羽目になった。

こうして始まった刑務所暮らし。寡黙なキム・ジェヒョクは真面目に過ごそうとしていくのだが、周囲が放っておかない。囚人や看守がクセのある言動でキム・ジェヒョクにからんでくるが、彼は機転の利くやり方で切り抜けていく。

そのときの各シーンにはワクワクするような「落ち」があって、良質な推理小説を何冊も読んでいくような醍醐味がある。

画像=tvN
起死回生の逆転劇

一例を挙げてみよう。

「応答シリーズ」を代表する俳優となったソン・ドンイルは序盤で看守のチョ主任を演じている。彼は当初とても親切な男のように思えるのだが、その実態は囚人に恩を着せて金を要求する狡猾な男だった。もちろん、キム・ジェヒョクも標的にされてしまう。しかも、プロ野球の大物選手ならふんだくれると見込み、莫大な金額の振り込みを指定してくる。

そのとき、キム・ジェヒョクはどうしたか。

彼は黙って従うような男ではない。むしろ、起死回生の逆転劇を演じて見せるのだ。

こうしたエピソードが次から次へとドラマで描かれる。面白くないワケがない。キム・ジュヒョクを中心に囚人と看守による一大エピソード全集が最後までドラマで展開されていく。

「さすがシン・ウォンホ監督!」

そう喝采を叫びたくなってくる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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