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「晴耕雨読」とはどんな意味?理想の生き方ともされる「晴耕雨読の生活」も決して楽な生活ではない!?

  • 2022.8.15
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「晴耕雨読」、それはスローライフともいえる生活にたいして用いられる言葉です。 忙しく情報に溢れた社会を生きる現代人にとって、理想の生き方のひとつをあらわしている言葉でもあります。

そこでここでは、「晴耕雨読」という言葉の意味や成り立ちについて解説します。

「晴耕雨読」とは

 

「晴耕雨読」は、現代人には羨ましいほどのんびりとした健康的な生活を言いあらわす言葉といえます。

「晴耕雨読」の意味

晴耕雨読は、晴れた日には田畑を耕して過ごし、雨の日には家の中でゆっくり読書して過ごすという情景を言いあらわした言葉。 転じて、田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすことを意味する言葉となっています。

ポジティブな意味合いで使われる

晴耕雨読は、基本的にポジティブな意味で使われます。 晴れた日には働いて汗を流し、雨の日には読書によって頭や感性を働かせるというその生活は、人間にとって理想的ともいえる生活だからです。

一方で、その自由なイメージから「気ままの生活」を意味すると捉えられ、堕落したイメージを持たれることもあります。

しかし、晴耕雨読な生活というのは決して怠惰に暮らしている様子をあらわしているわけではありません。 ほどほどに働き、無理をしないという生き方なのです。

「晴耕雨読」はいつ頃から使われている?

晴耕雨読という言葉の発祥には諸説ありますが、それほど古い言葉では無いとされています。 19世紀から20世紀初頭ごろに使われ始めるようになった、ともいわれています。

明治時代の文学者・塩谷節山が記した漢文詩にある「晴耕雨読、悠遊するに足る」という一文を発祥とする説や、吉田丹三郎の漢文「晴耕雨読楼記」が語源になったという説など、いくつかの説が考えられています。

「晴耕雨読」と同じ意味の四字熟語

 

ここからは、晴耕雨読と同じような意味で使われる四字熟語として、「悠々自適」「安居楽業」「採薪汲水」があげられます。

悠々自適

「悠々自適」は、のんびりときままに、心静かに過ごすことを意味する言葉。 「悠々」はゆったりと落ち着いた様を、「自適」は気ままに楽しむことをあらわしています。

安居楽業

「安居楽業(あんきょらくぎょう)」は、今いる環境や状況に満足し、安らかな心で自分の仕事を楽しむことを意味します。 また、自分の分をわきまえてなすべきことを行うという意味でも用いられます。

採薪汲水

「採薪汲水(さいしんきゅうすい)」は、自然に囲まれた環境で質素に暮らすことを意味します。 山で薪を集めたり、川の水を汲んで生活することといった様子をあらわしています。

「晴耕雨読」の対義語

 

理想的な生活を表す晴耕雨読ですが、その対義語はどのようなものなのでしょうか?

多事多端

「多事多端(たじたたん)」は、仕事が多くて非常に忙しい様を言い表す言葉です。 仕事相手のメールなどで、「多事多端の折に申し訳ございません」などと使います。

ここでの「たじ」は、他事ではありません。 他の仕事ではなく、多くの仕事をあらわしています。

終歳馳駆

「終歳馳駆(しゅうさいちく)」は、多忙な日々が年中続くことを意味します。 「終歳」が1年のはじまりから終わりまでを、「馳駆」は走り回ることをあらわしています。

御用繁多

「御用繁多(ごようはんた)」は、やるべき仕事が多くて忙しいことをあらわす四字熟語です。 「御用」は、現在ではあまり使われませんが、幕府や朝廷による公務の事を意味します。

江戸時代を舞台にした時代劇で「御用」と書かれた提灯を持った人たちを見ることがありますよね。 これは、誰かを捕まえに行くなど正式な仕事をしているという表示になりますので、現在でいうパトカーのサイレンに似た効果があると考えられますね。

まとめ

 

晴耕雨読は、「晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する」という生き方を描写した言葉。 「心穏やかに暮らすこと」といったことを示す言葉とされ、ポジティブな意味合いで使われます。

情報に追われ、常に忙しく働いている現代人にとっては限りなく理想的な生き方かもしれませんね!

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