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こまめに消すより、つけっ放しが節電対策に!? 専門家がアドバイス! 省エネで猛暑を乗り切るエアコンのじょうずな使い方

  • 2022.8.15
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猛暑

猛暑の今夏。それにもかかわらず、2022年は電力不足による節電要請で、供給も不安視されています。さらに電気代の値上がりが続き、家計も大ダメージ! 物価高のいまを乗り越えるために家計管理でどのような節約ができる? 夏の電力不足に対して家庭でできる省エネはあるの? そんな疑問に消費生活アドバイザーの和田由貴さんがアドバイス。効率よく快適なエアコンの使い方や冷房対策、節電だと勘違いしがちな「エコロス」について教えていただきました!

光熱費を抑えるための節電ポイントは?

コンセントと貯金箱

近年は、SDGsが徐々に浸透してきたことも背景に、エコへの関心も高まってきました。
2022年4月にPanasonicが全国の20~69歳の男女4,000人を対象に実施したアンケート調査「全国エコロス調査2022」では、環境負荷軽減の取り組みに対して、全体の60%以上が手軽にできるエコによい方法を知りたいと考えている一方で、エコだと思ってとっていた行動が、じつはもったいないエネルギーの使い方をしている「エコロス」な行動であることも指摘されています。

※パナソニック調べ
※エコロス:勘違いや思い込みでもったいないエネルギーの使い方をしていること

いちばん取りかかりやすい省エネ行動は、電気の使い方を見直すことですが、和田さんはその一歩として、まずはふだんどのような電気の使い方をしているのかはもちろん、使用している機器の機能性を見直すことも大切だと言います。

「最近の家電製品は性能が進化しています。なかでもエアコン・冷蔵庫・照明器具は、製品による差があまりにも大きく、もしいま20年前の家電を使っているようであれば、どのような節電対策をしたところで、焼け石に水と言ってもいいほど。そのくらい機器で差がついてします」(和田さん)

冷蔵庫には食材をたくさん詰め込まないほうがいい、壁から数センチ離したほうがいいなど、使い方・置き方のコツを耳にしたことがあるかもしれませんが、このような工夫は製品自体の省エネ性がすぐれていてはじめて、節電対策として成り立つということ。

「もちろん、すぐに買い替えたほうがいいということではありません。ただ、買い替えた場合、年間でどのくらい電気代が変わるのかを知っておくだけでも意識が違ってきます」

そこで、和田さんがオススメするのが、環境省の省エネ製品買換ナビゲーションサイト「しんきゅうさん」。いま自宅で使用している家電製品が、年間でどのくらい電気代がかかっているのかを確認したい場合は、「しんきゅうさん」で比較することができます。現状を知らなければ、新しく購入するのにしても比較することはできません。まずは調べてみましょう。

*環境省 省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」
https://ondankataisaku.env.go.jp/shinkyusan/

【エアコン(家電)の節電ポイント】
・ふだんの使い方を見直す
・使い方だけでなく、製品も見直す
・自分のライフスタイルや家族構成に合わせて家電を選ぶ

エアコンを使うなら冷房とドライ(除湿機能)、どちらがお得?

エアコン

夏場のエアコンは、冷房と除湿機能のどちらを使ったほうが効果的で省エネなのか、迷う人は多いでしょう。

「メーカーや機種、環境によっても違いますが、除湿機能として一般的に搭載されているのは“弱冷房除湿”という機能です。この機能では、冷房より多少は節電になり、部屋も冷えすぎませんが、弱く冷房をかけているのと大して変わらず、除湿できる量も冷房より少ないため、湿気もあまりとれません」

つまり、弱冷房除湿を使うのと弱い冷房にするのとでは、かかる電気代も機能も大して変わらないということ。そうであれば、暑さ対策としてはあえて弱冷房除湿を使う必要はないと和田さん。
「エアコンをつけるときには、湿度だけ下げるなら“弱冷房除湿”、湿度と気温の両方を下げるなら“冷房”を選択するとよいでしょう。ただ、『冷えすぎない=節約』ではないので、暑さをガマンして弱冷房除湿を使うくらいなら、コストパフォーマンスで冷房のほうがお得だと思います」

室内が冷えたら、こまめに冷房を消したほうがお得?

エアコン

冷房は一般的に「設定温度28℃」が推奨されていますが、この温度の目安は、あくまで「室内の温度」を指します。つまり、冷房の風の温度ではなく、室内の温度を28℃程度に保ちましょうというのが正しい認識の仕方です。

「そして最も電気代がかかるのは、部屋の温度を下げるときなので、冷房をつけたり消したりすることは、頻繁にしないほうがいいでしょう。一度部屋の温度を下げてしまえば、その室温を維持するのはそれほど電気代がかからないので、在宅中の30分程度のちょっとした外出ならつけっ放しのほうが節電・節約になります」

室内を設定温度まで下げてから寒くなった場合は、冷房を消すのではなく、設定温度を上げること。反対に、暑く感じるときは風量を強くするのがポイント。風量は強くても弱くても、電気代にはさほど変わりはないそうです。

エアコン

「設定温度は1℃変わると、消費電力が大体10%ほど変わると言われています。冷えすぎと感じた場合はつけたまま、設定温度を上げることで省エネに。また、風量は基本的に自動にしておき、暑ければ、設定温度を下げるより先に風量を強くすることで体感温度が変わります。それでも暑いなら設定温度を下げましょう。そのあとは、また風量を自動にしておけば、室温を一定に保ってくれます。節約・節電のためにいろいろ考えて実行することも大切ですが、いまのエアコンは賢いので、風量を自動にしてすべて任せていたほうが、節電になることもあります(笑)」

【冷房調整のポイント】
・基本、風量は「自動」で
・冷えすぎの場合は設定温度を上げる
・暑い場合はまず風量を強くする

冷房を効率よく利かせる工夫は?

扇風機

冷房の効率をよくするポイントは、エアコンを使用する前に、部屋にこもった熱気を逃がすこと。そして、部屋の空気を拡散させることだと和田さんは言います。

「室温とエアコンの設定温度に差がありすぎると、部屋を冷やすためにより多くエネルギーを使うので、電気代も高くなってしまいます。節約のためには、室温と設定温度をできるだけ近づけてからエアコンをつけることです。そのためには、まず部屋にこもった熱気を逃がすようにしましょう」

部屋の熱気を早く逃がすコツは、窓を2か所以上開けること。その際、熱気を逃がしたいほうの窓に向かって、部屋の外向きに扇風機を回せば、もう一方の窓から強制的に風が入り空気が早く入れ替わります。さらに窓が北と南にある場合は、南側へ扇風機を向けて風を送れば、冷えた空気が入ってきやすいそう。また、窓が1か所しかない場合は、換気扇を回すのがオススメと言います。

「扇風機は体に直接風をあてて涼むだけでなく、部屋の空気を拡散させるためにも便利に使えます。扇風機と似ていて、よく比較されるサーキュレーターも空気を拡散してくれますが、じつは夏より冬向きの機器。直進的な風を遠くまで届けてくれるので、天井付近の温まった空気を下へおろすには、特に有効です」

夏には欠かせない冷房対策。まずはいま使っているエアコンや家電の消費電力を知ることからはじめてみてはいかがでしょう。

取材・文/番匠郁

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