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鎌倉の古民家で教わる、暮らしの知恵・季節の手仕事。

  • 2022.8.13
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鎌倉に遊びに行って、綺麗な景色を見たり美味しいものを食べるだけでも楽しいけれど、たまには一歩踏み込んで、ちょっと特別な体験をしてみたい。いつかやってみたいと思っていた味噌作りなどの手仕事を教わったり、日本茶の淹れ方を学んだり……。1DAYレッスンだから気軽にできるけれど、体験したあとは気持ちまで整う。そんな体験を、鎌倉らしい古民家でしてみませんか。

蕾の家で毎年人気のある、梅干し仕込みのワークショップ。photography:tubomihouse

女将がふるまう、季節を感じる食事とお茶

栄養士であり、日本茶インストラクターの資格を持つ千佳子さん。20年近く料理教室を主宰してきた。蕾の家の女将として料理とお茶のコースを提供し、ワークショップも受け持つ。

江ノ電の由比ヶ浜駅から徒歩3分ほどの場所にたたずむ、築80年の古民家。大通りから一本奥まった場所にあるため、一歩入るととても静か。出迎えてくれるのは、割烹着姿と柔らかな笑顔が印象的な女将の千佳子さんだ。

赤い屋根の日本家屋。広い庭には四季折々の草花が茂る。

ここでは朝と昼に、季節の食事とお茶の体験ができる。美しい所作で丁寧に淹れてもらった日本茶をいただくと、お茶ってこんなに美味しかったのかと驚く。お湯の温度によって旨味や香りが変わること、自宅で美味しくいれるコツなどを教えてもらう。

ふるまわれる料理は、お茶漬けを中心としたコース仕立て。日本料理は四季の移り変わりが反映される。食材の旬のものの中にも、初物・出始めの「走り」、いちばん美味しい「旬」、そして時期が終わるころの「なごり」がある。前菜では、その3つが一皿で表現されている。

日本の食文化の奥深さや身近な食材の効能などを聞きながら、シンプルだけれど手間暇かけられた料理を一つひとつ味わうのは至福のひととき。

前菜の一例。青豆3種の白和、蒸した新玉ねぎ、カリフラワーの素揚げ、トマトのお浸しなど、季節を表現した一皿。photography:tubomihouse

左から、お出汁を取った後の昆布と生姜を合わせた佃煮、梅干しと赤紫蘇、金山寺味噌、きゅうりの糠漬け。これらの作り方はワークショップで学ぶことができる。photography:tubomihouse

四季の移り変わりとともに行う、暮らしの手仕事

昔ながらのシンプルなレシピで梅3kgの樽漬け、または1kgの手軽な袋漬けを行う、「梅干しの会」。photography:tubomihouse

ワークショップでも、料理と同じく「走り」や「旬」「なごり」を取り入れている。5月は青梅を使って梅シロップや梅酒作りの体験、6月には完熟した梅で梅干しの仕込み、傷がついた梅は梅干しには使えないのでその梅を使って梅ジャム作りと、その時期に合わせた講座が開かれる。

2月の味噌仕込み、6月の梅干し仕込みは、日にちを分けて100名ほどが参加する人気の講座だそう。

広い縁側で、庭の緑を眺めながらせっせと手を動かすのは、心安らぐひととき。一度体験するとリピーターになる参加者が多く、季節ごとの手仕事を積み重ねていくことで、日本の暮らしの本来のリズムを取り戻していけるのだそう。

ほかにも、大脇京子さんの金継ぎや、平島多佳子さんのぬか床教室、遠藤舞さんによる野の草花の投げ入れなどが随時行われている。ここで過ごす心地よい時間を味わいに、ぜひ一度訪れてみてほしい。

人気の味噌仕込みの会。去年仕込んだお味噌でつくる味噌汁もふるまわれる。photography:tubomihouse

鎌倉 蕾の家神奈川県鎌倉市長谷2-4-2tel:なし8:30〜17:00休)水・木曜(日本茶と料理の体験席)ワークショップは不定期開催。どちらも完全予約制詳細はHPまたはインスタグラムでご確認をHPhttp://www.viajes-jp.com/インスタグラムhttps://www.instagram.com/tubomi.tea/https://www.instagram.com/tubomihouse/ 

 

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