1. トップ
  2. LINEの既読でイライラ…相手はなんともない顔をしてパフェを食ってるかも

LINEの既読でイライラ…相手はなんともない顔をしてパフェを食ってるかも

  • 2022.8.7
  • 645 views
相手から返信が来ないことを気にし過ぎないこと
相手から返信が来ないことを気にし過ぎないこと

「嫌な人や苦手な人がいる」「理不尽な目にあって、忘れられない」「SNSで人の幸せに嫉妬してしまう」「SNSに書かれている悪口が、自分のことに感じる」「みんなにいい人を演じて疲れる」。SNSからリアルな人間関係まで、現代社会の悩みを解決する目からウロコのちょっとした「考え方」のヒントがここにありました。

今回は、漫画家のJamさん作「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。」 (サンクチュアリ出版)の中から、繊細、イライラ、気にし過ぎの「悩みすぎる人」との上手なつき合い方について解説します。

SNSのモヤモヤをどうすればいい

SNSには相手がメッセージを読むと「既読」と表示されるものがあります。すぐに確認ができて便利な反面、既読なのに相手から返信がこないと、「無視された」「私のことはどうでもいいんだ」と思ってしまうことがあるかもしれません。

相手に対して不安になったり、イライラしてしまったりする時は、「自分ができること」を基準に、相手の事情を考えていることが多いと思います。例えば、自分がいつでも携帯を見られる環境で、まめに返事ができる状況だと「自分はできているのに、どうして相手はできないの?」と考えてしまうことが多いように思われます。

この十数年で、私たちが使う道具は驚くほど進化しました。どんなに道具が便利になっても、使っているのは人間です。好きな時に携帯が見られない人もいるし、文章を書くのが苦手な人だっています。だから、相手から望んでいた反応がもらえなくても、気にすることはないのです。

そう考えると、SNSなどの発展によって道具は進化したといえますが、人の事情まで進化したわけではないと解釈することもできます。人の事情まで進化したわけではないと思うと、少し気持ちに余裕が生まれるかもしれません。

SNSの連絡が途絶えてしまったら

SNSは人と簡単につながることができる半面、簡単に離れることもできます。突然ブロックされたり、自分をフォローしてくれる人が減ったりすると、相手から一方的に縁を切られたように感じて、嫌われたのかなと落ち込んでしまうことがあります。著者は次のように解説します。

「以前、私の友人のアカウントが、スパムに乗っ取られたことがありました。その時にふと思いました。SNSでは本人の意思とは関係なく、システム上のトラブルやちょっとした誤操作など、予想外の理由で交流が途絶えることもあるのだと」(著者)

「もし何らかのトラブルが原因で交流が途絶えたなら、それは理由がわかった時に対処すればいいことです。だから臆測で不安になる時は、とりあえず『スパムにやられたか・・・』。そのくらいに思っておくと、気持ちが少し楽かもしれません」(同)

思い込みほど怖いものはない

以前、LINEの既読に神経質な人と話したところ、半ばお怒りモードで次のように返されたことがあります。

尾藤「もうやめたほうがいいよ。時間のムダだよ」相手「いや、でも・・・・・・」「君は、まったく人の気持ちを理解していないねえ!」

その後、LINEの既読を頻繁にチェックするようになり、再読み込みボタンを頻繁に押すようになりました。結局これは、相手の気持ちに振り回されていることと同じです。相手の返信や既読が遅いことで不安になり、苦しくなっているだけなのです。

こういう人は、「私は嫌われているかな」「なにかあったのかな」「もしかして事故か何かに巻き込まれたのかな」と相手の否定的な感情や状況を想像しています。つまり、独り善がりに怒ったり喜んだりしているに過ぎないのです。

勝手に相手の気持ちや状況を想像しているだけですから、このような時には「あーあ、相手の気持ちを想像すればするけど不安になるんだよね」と放っておくのが一番です。LINEを相手に独り相撲をとっても勝ちはありません

本書には、日常によくあるイライラやその本質、対応策が分かりやすく解説されています。読むことで、コロナ禍のストレスフルな環境から解放されるかも。だって、その人はなんともない顔をしながらパフェを食ってるかもしれませんから。

コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員 尾藤克之

元記事で読む
の記事をもっとみる