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努力を叱っちゃダメ! 子どもの“おねしょ”がなおらない時の対処法

  • 2015.10.17
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【ママからのご相談】

3歳の娘がいる30代の母です。娘がまだおねしょをします。朝になると布団に世界地図が……。優しく言ったり叱ったりしましたが効果なしです。今では朝起きたときの顔を見るだけでおねしょしたことが分かります。今後、娘にどう教えたらいいでしょう?

●A. おねしょしたと分かったら叱らずに、「どうしたの?」と聞くことから始めましょう!

こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

3歳くらいになると、本格的におむつの卒業時期と言われています。でも、これは一般的なことなので、どうしても個人差は出てきます。それに、日中はおむつが必要なくても夜はまだおむつが必要というお子さんも少なくない時期なのです。

相談内容の中で心配になったのは、「今では朝起きたときの顔を見るだけでおねしょしたことが分かります」ということです。相談者様の顔色をうかがっている行為ではないでしょうか。お子さんの心の中でお母さんに嫌われたくないと思って、必死にいい子になろうとしていることが感じられます。そのことも踏まえて、お話しさせていただきたいと思います。

●大事なのは言葉かけ

おねしょに関しては、個人差があります。相談者様の焦りなどのお気持ちはよく分かります。私の娘も5歳くらいまでおねしょが直らず困っていましたから。親が焦ってしまうと、子どもにもその気持ちが移ってしまうことがあります。心理学的に見て、人からあくびが移ってしまうのと同じことです。

おねしょしてしまったことは過ぎたことなので、叱るより“どうしてしてしまったのか”を一緒に考える方が、子どもにおねしょを防ぐ方法を考えさせることができます。それに、「ごめんなさい」を言えるチャンスにもなります。

母:「どうしたの?」

子:「おねしょしちゃったの。ごめんなさい」

母:「しちゃったの。ちゃんと言えてお利口だったね。どうしたらおねしょしなくなるかな?」

例を挙げましたが、このような感じで叱りすぎるのではなく、おねしょしたと言えたことを褒め、どうしたらおねしょがなくなるのかを一緒に考えてみましょう。大事なのは言葉のキャッチボール、言葉かけです。

●いい子になろうと努力をしています

子どもはお母さんに好かれようと一生懸命です。娘さんも大好きなお母さんに叱られることがとてもツラくて、いい子になろうと頑張っています。しかし、それでもおねしょが直らないのですから、心がとても傷ついていると考えられます。顔色をうかがっている時点で、お母さんが怖いのではなく“自分がどうしたらお母さんが喜んでくれるいい子になれるか”と必死になっているのです。

“優しく言ったり叱ったりしましたが……”とありましたね。お布団を乾かすのが大変とか、この年齢でおねしょしているなんて恥ずかしい・情けないなんていう目先のことにとらわれず、お子さんの心の成長のことを考えませんか。

尾木ママこと、尾木直樹先生は、ご自身の著書でこういっておられます。

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「そのひと言で、子どもの好奇心も自発性も失われちゃうのよ。」

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また、

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「目先のことだけにとらわれていると、かえってママの言いなりにしかなれない、言われないとできない子どもになっちゃう」

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ともいっておられます。

娘さんは、大好きなお母さんに嫌われたくなくて、おねしょした自分が許せなくて心を痛めているのです。その気持ちに気づいてあげましょう。

●いい子症候群は知らぬ間にやってくる

3歳ごろというのは、自己主張ができるようになる“第一反抗期”が表れる時期です。この年齢のときに自発性の発達ができるのですが、あまりにも叱り過ぎたり、禁止することが多くなると、自発性が成長せず気兼ねばかりする子どもになってしまうことがあります。

これが続くと、自分が嫌なものでも親がうれしい顔をするからと、自分の気持ちや思いを制してしまいます。これが“いい子症候群”です。こうなってしまうと、抑えきれなくなった気持ちはいつか爆発してしまいます。

尾木直樹先生もまた、ご自身のお子さんが“いい子症候群”であったことを告白されています。『親子関係は盲目である』と言っておられ、『とても反省している』とおっしゃっていました。第三者であるから良いことが言えるのかもしれませんが、それが親の気づきになれば良いことではないかと私は思っています。

私がそのことに気がついたのは、メンタルケアの勉強をし始めてからです。ですから、娘には当時とてもかわいそうなことをしたと今反省しています。それからは、「何かあるな」と感じたら、「どうしたの?」と聞くようにしています。

娘さんの気持ちをくみ取ってあげましょう。叱ることはもちろん大事です。でも、親の行動や言動を気にしなくてもいいようにメンタルの面も大事にしていきましょう。親が思っている以上に子どもの心は親の愛情を手にしたいと頑張っています。ご相談ありがとうございました。

【参考文献】

・『尾木ママの「叱らない」子育て論』尾木直樹・著

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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