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7つの海とはどこの海のこと?実は時代によって数えられる海が異なるって知ってた?

  • 2022.8.3
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よくアドベンチャーものの作品で、「この7つの海を制覇してやる!」なんてセリフを耳にすることがありますが、そもそも"7つの海"ってどこのことなのでしょう? 実は時代によって数えられ方が違ってきます。

そこで、ここでは7つの海がどこを指すのかについて見ていきましょう。

7つの海とは?

 

7つの海とは、全世界の海を表す言葉です。 しかし、対象となる範囲は時代や場所によって変わってきたのだとか。

時代と場所で示す海が違う

「7つの海」という言葉を使って具体的に7つの海域を数えることもありますが、「7つの海」は時代や場所によって示す海が違ってきます。

どこからどこまでの範囲が全世界とみなされるのか判断が難しいため、実は正しい判断方法が存在しません。 そのため、近年では大まかに7つの海として区別しています。

ちなみに、「7つの海」という言葉自体はイギリスの小説家・詩人として知られる、ラドヤード・キップリングが1896年に発表した作品「7つの海」で使われたことで有名になったとされています。 それ以前は、それぞれの国によっても7つの海の捉え方が大きく違っていたようです。

現代の7つの海

 

現代では、7つの海ではなく世界の海は5つに分類されており、「五大洋」と呼ばれています。

五大洋

現代の「7つの海」は五大洋と呼ばれる大きな海で数えられ、主に太平洋と大西洋を南北で分けて数えます。

1.北太平洋 2.南太平洋 3.北大西洋 4.南大西洋 5.インド洋

この地球にある海の中でも、特に広い海域を誇っているのが太平洋と大西洋、そしてインド洋です。 それをさらに細分化したのが五大洋ということになりますね。

もし五大洋を「7つの海」と呼称するなら、そこに北極と南極を加えたものとなります。

6.北極海 7.南極海

中世アラビア

 

中世アラビア人は、自身が航海したすべての海を7つの海として考えていたそうです。

これが本来の7つの海だといわれており、現代の7つの海とはかなり違ってきます。 以下、中世アラビア人が考えていた7つの海です。

1.大西洋 2.地中海 3.紅海 4.ペルシャ湾 5.アラビア海 6.ベンガル湾 7.南シナ海

このことからもわかるように、中世アラビア人が考えた7つの海には太平洋が含まれていません。

彼らが認識していた7つの海は、アラビア地域周辺からヨーロッパ地域周辺に限定されていたと考えられます。

中世ヨーロッパ

中世ヨーロッパ人は、ユーラシア大陸に密接する海を「7つの海」と呼んでいました。

これも人によって定義が曖昧ですが、こちらが中世ヨーロッパ人が考えていた7つの海となります。

1.大西洋 2.地中海 3.黒海 4.カスピ海 5.紅海 6.ペルシャ湾 7.インド洋

現代の考え方とは大きく違っており、カスピ海などのように海ではなく湖も含まれています。

大航海時代

 

海がこれほどまでに広大だと人類が知ったのは、大航海時代に入ってからのことでした。

大航海時代とは15世紀半ばから17世紀半ばまで続いた時代で、各国が競うように大規模な航海を行っていました。 ポルトガルとスペインの最盛期とも言える時代で、アフリカ・アジア・アメリカなどに向けて航海していました。

その背景には領土拡大や文化交流など様々な思惑があり、次第にポルトガルとスペインに続けと大陸進出や海外進出する国も増えていきました。

それまでの中世社会では、現代ほど世界が広いという認識はありませんでした。 ですから、人類が考えていた「7つの海」も異なるものでした。

1.太平洋 2.大西洋 3.地中海 4.カリブ海 5.メキシコ湾 6.インド洋 7.北極海

大航海時代の「7つの海」は現代のものとは違いますが、これもある意味では正しい「7つの海」と言えます。

時代や地域によってそれぞれ海の数え方は違い、必ずしも現代の数え方が正しいとは言えないようで、有識者の間でも意見が分かれることもあるようです。 そのため、どれが正しい「7つの海」かはそれぞれの判断基準によって分かれそうです。

まとめ

「7つの海」がどこを指すのかと聞かれれば、現代では南北太平洋と南北大西洋、インド洋、そこに北極海と南極海というのが定番です。 しかし、これはあくまでも現代の話であり、中世のヨーロッパやアラビア、大航海時代のヨーロッパなどで該当する海は異なるものでした。

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