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城桧吏×新垣結衣が語る、生徒と先生のような関係性「新垣さんが仲直りの場を作ってくださった」

  • 2022.7.30
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新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)
新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)

【写真】新垣結衣&城桧吏、爽やかかわいいショット

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年)、「DESTINY 鎌倉ものがたり」(2017年)のチームが贈る最新作「ゴーストブック おばけずかん」が、7月22日に公開された。本作は、どうしても叶えたい願いがある子供たち・一樹、太一、サニーと、彼らの臨時の担任である瑤子先生が、どんな願い事も叶えてくれるという本・“おばけずかん”を手に入れたことで、異世界に迷い込み、おばけたちを相手に命懸けの試練に挑む姿を描く冒険と成長の物語。

一歩を踏み出す勇気がもてない、友達想いの主人公・一樹を演じる城桧吏と、軽い気持ちで 子供たちの担任になった臨時教員の瑤子先生を演じる新垣結衣に、撮影秘話から自身の“変化”についてまでたっぷりと話を聞いた。

新垣「クランクインするのがすごく楽しみだった」

――本作への出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

城:僕は元々、「ハリー・ポッター」シリーズ(2001年ほか)や「ナルニア国物語」シリーズ(2005年ほか)などのファンタジー映画がとにかく大好きだったので、オーディションに合格して出演が決まったときは、本当にうれしかったです。オーディションでは、サニー(マックレンドン)と(柴崎)楓雅と僕の3人が同じタイミングで演技することがあって、そのときに「みんなで受かるといいね」と話していたので、この3人で作品に参加できると聞いたときは夢かと思いました。

新垣:私は以前「BALLAD 名もなき恋のうた」(2009年)で山崎(貴)監督とご一緒していたので、お声がけいただいたときはうれしかったです。台本を拝読したときにすごくワクワクしましたし、おばけたちが出てくるということで、山崎監督のVFXがきっとさく裂するんだろうなと。クランクインするのがすごく楽しみで、心待ちにしていました。

城「僕は山彦が好き!」

新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)
新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)

――台本のどこに一番ワクワクしましたか?

新垣:単純に私もファンタジーが好きなので、作品の世界観にすごくワクワクしましたし、本当にポジティブなお話だなと。子供たちがおばけたちに立ち向かうことで成長していく物語なのですが、子供たちだけではなく、私も大人代表としてその冒険に参加して、変わっていくので、大人の方にもすごく楽しんでいただけるだろうなと思いました。あとはやっぱりおばけたちが可愛らしくて、すごく好きです。怖くない(笑)。

城:確かに(笑)。

――では、友達になりたいと思う“おばけ”は?

城:僕は山彦(声:杉田智和)が好きです。反射する能力がめちゃくちゃ便利だなと思って。両手両足をグルグルさせて空も飛べるから、単純にあの能力が欲しいなと思います(笑)。

新垣:わかる。あの能力すごいもんね。

城:反射は誰かを守ることもできるから、いいなと思って。

新垣:山彦は同じものを返すだけだから、相手次第だしね。やったことがそのまま返ってくるみたいな感じで、何か深いよね。山彦は自分から攻撃したり仕掛けたりするわけではないから、私もすごくいいなって思います。

城:確かに。

新垣:この映画のおばけは、みんな可愛いんですよね。だから、友達になりたいのはみんなですけど、やっぱり一番手懐けたらすごいのはジズリ(声:田中泯)かなと。ジズリと一緒にお酒を飲んで、人生の相談とかをしたいですよね。つまりお酒を酌み交わしてみたいのは、ジズリです(笑)。

城「想像していた景色を超えていて、世界観に圧倒された」

新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)
新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)

――先ほどお話していたように、本作で山崎監督作品への出演は新垣さんが二度目、城さんが初となりますが、撮影中に監督からかけられた言葉や演出で印象的なものはありましたか?

城:僕はこれまで監督はモニターの前にいる印象があったのですが、山崎監督は自ら僕たちの方に来てくれて、すごく話しかけてくださるんですよ。あとは、「虫~!」と言いながらバッタを見せてくださったり(笑)。すごく明るくて楽しい現場だなと思いました。とにかく優しいので、緊張していてもすぐにほぐれて、とても過ごしやすかったです。

新垣:山崎監督は、年齢とか立場とか全然関係なく、ナチュラルに接して、コミュニケーションを取ってくださる方です。全く緊張しないと言いますか、一緒にいて気持ちよくお話できる方だなと。あと演出をされるときも、すごく簡潔かつポジティブに導いてくださるんですよ。「違う」みたいな否定する言葉を使わないで、「もっとこうなればいいな」といった感じです。監督のイメージしているテンションになるまで待ってくれるし、引っ張ってもくれる。常に私たち演者を応援してくださる印象です。

――個人的に本作の美術や世界観の発想に胸が高鳴ったのですが、お二人は完成した映像を見て、どう感じましたか?

城:撮影中に想像していた景色を超えていて、その世界観に圧倒されました。たとえば、自宅に帰ってきた一樹が天井を見て「なんだ…これ!」と言うシーンは、思っていた以上にすごく動いていて。中でも一番驚いたのは、クライマックスのジズリ戦のシーンなので、ぜひ劇場で見ていただきたいです!

新垣:私は、迷い込んだ異世界の周りが全部崖になっているのですが、その崖の感じに驚きました。撮影中は実際に崖を目の当たりにしていたわけではないので、こんな絶壁の目前でみんなワイワイしてたんだとか、雲梯に掴まって空中を飛ぶシーンも、こんなところをぶら下がるだけで通ってたんだと…(笑)。さっき桧吏も言ってましたが、そういった景色がとにかくすごかったです。

あとはこれはCGではないのですが、瑤子先生のおばあちゃんの家の中のセット。よく見るとすごくクセが強いんです。兵隊さんのカラクリ人形とかおっきい招きネコとか、瑤子先生のおばあちゃんの趣味って不思議だなって(笑)。そういう世界観がやっぱり独特で印象に残っています。あそこにあんなものがあるって思いながら見るのも、すごく面白いなと思いました。

新垣「いくらでもやり直せるんだって思える」

 新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)
新垣結衣&城桧吏 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)

――では、印象に残っているシーンやセリフは?

城:自分で言うのは恥ずかしいんですけど、ジズリ戦で一樹が、上から登場するところ。いい感じに光が当たってて何かカッコいいなって。グリーンバックで撮影していたので映像を見たときに、「ああなってるんだ!」って感動しました。

新垣:台本を読んでいるときからいいなと思っていたのは、一樹の「思い出なんてこれからいくらでも作れる。俺たちはまだ子供なんだ」というセリフです。本当にそうだな、勇気をもらえるなと思えたので。子供たちだけでなく、瑤子先生もみんなと冒険することで自分の未来にちゃんと向き合うようになったので、大人にも言えることだなって。いまを生きていく人たちは、みんなまだこれからだから、いくらでもやり直せるんだって思えるので、すごくいい言葉ですよね。撮影中はもちろん、完成したものを見ても、やっぱりいいな、それが一つのテーマだなと心に沁みました。

城:僕は言葉ではないんですが、瑤子先生が臨時の先生として僕らの教室に来て自己紹介をするシーンも印象に残っていて。僕たちと冒険に行く前は暗めの服で髪も下ろしていたのに、僕たちとの冒険が終わって改めて学校に来るシーンでは、明るい服で髪もアップに結んでいて。瑤子先生の印象がガラッと変わっていたんです。前向きな瑤子先生って言うのが表れていて、印象的でした。

新垣:何かうれしいな。ありがとう。私は台本を読んでいるときはそんなに引っかからなかったんですが、出来上がったものを見て感じたのは、湊(吉村文香)の「命賭けるなんて簡単に言わないでよ」というセリフ。なぜかはわからないんですけど、その言葉が意外と胸に刺さって、印象に残っています。

――本作では、新垣さんが先生で城さんたちはその生徒という間柄ですが、城さんは本作を通して、役者の先輩である新垣さんから学んだことはありますか?

城:瑤子先生はちょっと頼りないキャラクターなんですが、新垣さんご自身は本物の先生みたいで。しっかりと僕たちのことを見てくれているんだなといつも感じていました。瑤子先生と新垣さんのギャップがすごくて、瑤子先生のちょっと抜けている部分とかを…上から目線みたいになっちゃうので、どう言えばいいのかわからないんですけど…。

新垣:言ってください(笑)。全然上から目線じゃないよ。

新垣「一難超えたあとの2人のラブラブ度がさらに深まって(笑)」

「ゴーストブック おばけずかん」ビジュアル (C)2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会
「ゴーストブック おばけずかん」ビジュアル (C)2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

城:そのギャップの差を感じさせないくらい、ナチュラルに演じられるのがすごいなと。

新垣:ありがとうございます。

――具体的に新垣さんのどういうところに“先生”みを感じたのでしょうか?

城:楓雅と僕が現場でちょっとした喧嘩をしちゃって。そのときに、新垣さんが「集合」って僕たちを呼んで、「何でこうなったの?」って一旦事の経緯を聞いてくれたんです。それから、「仲直りできる?」って促してくれて、そこで僕たちは「ごめんね」ってお互いに謝り合って…ということがあったんです。新垣さんがあのとき、仲直りの場を作ってくださったから、その後の撮影にも響かなくて。

――想像していた以上に先生ですね。

新垣:いやいや、先生というか…スムーズに話が進むように「どうして?」というのを聞いていただけで、「どうしろ」って言ったわけではなくて。

――それによって、城さんたちは自分の気持ちが整理できますもんね。

城:はい! まさにそうでした。

新垣:一難超えたあとの2人のラブラブ度がさらに深まってね(笑)。より一層距離感が…。常にどこか触れ合ってるんじゃないかっていうくらい近かったよね。

城:(笑)親密度が増しました。

新垣:良かったと思って、安心しました。雨降って地固まるみたいなね。

新垣「私は本当に出会い運が良い」

【写真】新垣結衣&城桧吏、爽やかかわいいショット 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)
【写真】新垣結衣&城桧吏、爽やかかわいいショット 撮影=富田一也/ススタイリスト=一宮理紗(城)、道券芳恵(新垣)/ヘア&メーク=松原美穂(城)、藤尾明日香(新垣)

――逆に新垣さんは、城さんはじめ子どもたちと現場を共にしたからこその新たな気付きなどはありましたか?

新垣:体力面やメンタル面をはじめ、いろんな意味でタフだなとすごく感じました。長丁場の撮影だったり、さっき言っていたようなトラブルがあったりしても、気持ちの切り替えがすごく早くて。モチベーションを維持する力、楽しいことを見つけてやっていく力みたいなものが、みんなすごくあるなと思いながら見ていました。

あと、私がみんなくらいの年代のときに、こういうお仕事をやっていたら、彼らみたいに向き合って、現場でふるまえていただろうかと考えると、絶対にできていなかったなと。自分のことや目の前のことでいっぱいいっぱいだっただろうなと思いました。桧吏をはじめ今回の4人はみんな、すごく周りを見ているし、冷静なところもあるし、でも等身大で無邪気なところもあって…本当にすごいなって、純粋に尊敬の眼差しで見ていました。

――本作では、仲間たちと共に試練を乗り越えることで、先生も子供たちも成長する姿が描かれています。最後に、城さんと新垣さんがこれまでの人生で、自身が“変わることができた瞬間”を教えてください。

新垣:ずるい答えしか出てこないな…。

城:ずるい答えですか?

新垣:私たちのようなお仕事は、毎回違うチームになるので、みんなと短期間でギュッと濃密に過ごして、お別れして、また次へっていう感じで、ずっと同じ環境に身を置くことはありません。そんな中で私は本当に出会い運が良くて、各現場で支えてくれる方が必ずいるんです。その方たちの言葉や行動に常に助けられてきました。それを自分もいつか返していきたいなと思っています。その方たちにじゃなくても、自分が出会った誰かに同じようなことをしてあげたいなと。だから、変わったのはこのとき!というわけではなく、その時々のものが全部積み重なって、少しずつ変化して、今の私になっているはずって思っています。

城:僕は「万引き家族」(2018年)ですね。そこからお仕事を本格的にやり始めたので、「万引き家族」に出演していなかったら、今「ゴーストブック―」をやれていなかったと思います。是枝(裕和)監督と出会えたから、俳優業ができている。今でも交流がありますし、「万引き家族」という作品と是枝監督のおかげで、僕はこのお仕事を楽しくできています。

◆取材・文=戸塚安友奈

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