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サッカー日本代表と中国代表との差は確実に縮まったが…W杯ベスト16を掲げる韓国女子に必要なもの

  • 2022.7.27
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2試合とも”僅差”だったが、その差は大きい。

E-1サッカー選手権に参加した韓国女子代表は、1勝1敗1分で大会を終えた。優勝は2勝1分の日本で、2位は1勝2分の中国だった。

韓国は初戦、日本に1-2と惜敗。続く中国戦では1-0のリードを守れず、後半28分に失点し、1-1の引き分けに終わった。

2試合を見ると、確かに日本、中国との格差が縮まっていたことが確認できた。日本戦では先制ゴールを許したあと、韓国が主導権を握り、シュートがゴールポストを直撃する場面も2度見られた。MFチョ・ソヒョン(34、トッテナム・ホットスパーFCウィメン)の惜しかったシュートなど、決定力や運が伴っていれば十分逆転できる試合だったといえる。

(写真提供=韓国サッカー協会)韓国女子代表

そして中国戦では良い試合を見せた。「中国はほとんど何もできなかった」という表現が誇張ではないほど、韓国が優勢だったゲームだ。韓国が追加点を決められないなか、中国はたった一度のセットプレーを生かして得点していた。

韓国女子は、今や日本、中国と対等に戦い、勝利するチャンスがあるという自信を得た2連戦だった。

W杯ベスト16という目標

このような成果もあったが、その分、課題も明確だ。MFチ・ソヨン(31、水原FCウィメン)は、「ほかの試合よりも相手を圧倒していたので、負けたのがとても残念だ。勝とうとする意志が日本より弱かった」とし、「勝者のメンタリティーが重要だ。日本、中国に引きずられ続けて負ける。毎度勝つと言うが、また負ける。そのような状況は大変だ。もうアンダードッグはやめたい」と話している。

チ・ソヨンが口にした“勝者のメンタリティ”とは、つまるところ勝利を決定づける“仕上げの能力”を意味する。日本戦、中国戦ともに韓国は、より多くのゴールを決めるチャンスがあり、日本戦では逆転できたし、中国戦では逃げきれた。しかし最後の繊細さが足りなかった。

サッカーでは「チャンスの次にはピンチが来る」と言われるが、韓国は2試合ともチャンスを生かせず、商機を逸した。引き分け、もしくは勝てる試合で敗れ、勝てる試合で引き分けるという結果を生んでしまった。

コリン・ベル監督率いる韓国女子代表の最大の目標は、2023年7月にオーストラリア、ニュージーランドで開かれる女子W杯でのベスト16入りだ。韓国は同大会で世界的強豪と対戦する。FIFAランキング13位の日本、16位の中国と似ているか、より優れたチームを相手にしなければならない。

良い試合をしても決定力が伴わなければ、望む結果にはたどり着けない。ベル監督が1年間にわたって与えられ続けた課題は明確だ。

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