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『ユニコーンに乗って』やはり西島秀俊は“理想の上司” 恋もビジネスも小鳥が動かす展開に

  • 2022.7.13
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『ユニコーンに乗って』(c)TBS

元銀行員の48歳おじさん部下・小鳥(西島秀俊)と、天才エンジニアで現役大学生・海斗(坂東龍汰)を迎えた新生「ドリームポニー」に早速新たな試練が降りかかった『ユニコーンに乗って』(TBS系)第2話。

CEOの佐奈(永野芽郁)は、メタバースに誰もが無料で通えるバーチャルスクール「スタディーポニーキャンパス」を作るという新たな目標に向けて、アプリの大幅リニューアルを決断。その開発費の追加投資のためにベンチャーキャピタル担当者から課された条件は、“新規ユーザーを1カ月で20万人獲得すること”。

インフルエンサーマーケティングに乗り出そうとし、CTOの功(杉野遥亮)の元カノ・凛花(石川恋)を含め何人かにオファーするも、交渉は難航する。そんな中、小鳥が発案したのは商業施設でのアプリ体験会だった。当初、周囲からは“アナログで効率が悪い”とイマイチの反応だったが、結果、彼のこの意見にまた大きく救われることになる。前話と同様に、小鳥は佐奈にとって“本当に大切なこと”に立ち返らせてくれる人だ。もしかすると、それは小鳥と佐奈のバックグラウンドが似通っていることとも関係しているかもしれない。家が貧しく、どうしても学ぶ機会を制限されていた小鳥だからこそ、佐奈の事業理念に深く共感し、自分ごととしてこのサービスの魅力や意義を捉えられているのだろう。たとえ社内チャットが使えなくても、スマホの文字入力に時間がかかっても、慣れないIT用語に四苦八苦しようとも、小鳥は自身の言葉で自社のサービスを語れていた。

彼の趣味が“図書館通い”というのも頷ける。そして、かつて佐奈が妹と肩寄せ合って通っていた図書館で、書棚の高い位置にある本を代わりに取って佐奈に手渡してくれたスーツ姿の男性は、おそらく小鳥だったのではないだろうか。小鳥は、初めて転職サイトで「ドリームポニー」のページを見た時に、目を見開いていたが、それは佐奈が掲げる理念に対して共鳴したのはもちろん、もしかすると図書館でよく見かけていたあの学生が佐奈だったと気が付いたのかもしれない。

小鳥役を演じる西島は、今作同様に若者とも壁を作らないフラットな目線の持ち主を演じることが多いように思える。朝ドラ『おかえりモネ』(NHK総合)でもヒロイン・百音(清原果耶)が傷ついた自身の心の内を初めてはっきりと口に出したのが、西島演じる象予報会社の上司・朝岡の前だったのは印象深い。年齢や立場にかかわらず周囲に対して敬意があり、それぞれの意志を尊重し、対等な目線に立って話してくれる朝岡は、まさに理想の上司だった。

『真犯人フラグ』(日本テレビ系)での主人公・相良凌介役でも、家族想いで部下想い、そしてあまりの人の良さゆえに周囲を苛立たせてしまったりヤキモキさせてしまうようなバカ正直な役どころを好演した。

小鳥は正に女性起業家・羽田(広末涼子)の言葉通り、“潮の目”をもたらした。「ドリームポニー」のメンバーたちの“速い流れ”に小鳥の“遅い流れ”が混ざり合うことでできる“潮の目”にたくさんの魚が集まってくるように。小鳥が加わることで、より「ドリームポニーらしさ」がはっきりと浮き彫りになり、際立つ。

そしてそれは、きっと佐奈と功の関係においても同様なのだろう。功だけでなく、佐奈だってきっと功のことをどこか意識している部分があるだろうに、彼らの間には、何だか歯痒い距離感が終始横たわっている。この2人の関係性に小鳥や、小鳥とひょんなことからプライベートで接点を持ったシングルマザーの羽田なども加わり、動きが見られるのだろうか。

誰とも分け隔てなく腰が低く、そして変なプライドも見栄もなく素直な小鳥だからこそ、気負いなく佐奈も弱い部分を打ち明けられる。小鳥の前で見せる佐奈の無防備な笑顔にヤキモキし、その都度ダメージを受けている杉野演じる功の視線にチクチク胸を締め付けられながら、彼らの恋の行方も見守りたい。(佳香(かこ))

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