1. トップ
  2. レシピ
  3. おかずは素手で触らないで!【管理栄養士監修】「夏の弁当作りでやってはいけないこと」5選

おかずは素手で触らないで!【管理栄養士監修】「夏の弁当作りでやってはいけないこと」5選

  • 2022.7.10
  • 12436 views

気温と湿度が高い夏場は、食中毒が気になる季節でもありますよね。特にお弁当を作って職場などに持っていく場合は、時間が経った料理を食べるため、より注意したいものです。しかし、具体的にどのようなことに注意すればいいのかわからない人もいるでしょう。そこで今回は、管理栄養士の筆者が、夏のお弁当作りで注意すべきポイントをご紹介します。

食中毒予防の三原則

食中毒予防のために気をつけたいポイントは3つ。それは、食中毒菌を「付けない・増やさない・やっつける」ことだとされています(※1)。

菌を付けない

まずは食材や調理器具、食器などに食中毒菌を付けないことが大切です。

いろいろなものを触る手には、想像しているよりも多くの雑菌が付いていると考えられます。調理前や、食事をするときには必ず手を洗いましょう。

また、肉や魚、卵などを調理した後も菌がつきやすいため、ほかの調理をする前に手や調理器具をしっかりと洗うように意識してください。

菌を増やさない

食中毒菌を増やさないためには、保存方法がポイント。食中毒の原因となる多くの細菌は、冷蔵庫で保管する場合、10℃で増殖がゆっくりに、-15℃では増殖が停止するとされています(※1)。

そのため、なるべく低温環境で食品を管理したり、食品周りの水分を取り除いたりすることが、食中毒菌を増やさないために重要です。

菌をやっつける

ほとんどの食中毒菌は、食品の中心部が75℃の状態で1分間以上加熱することにより殺菌されると言われています(※1)。

半生状態では食中毒菌が増えやすく危険なので、必ず中まで火を通すことを徹底しましょう。

夏のお弁当作りでやってはいけないこと5つ

先ほど説明した食中毒予防のポイントをもとに、具体的にお弁当作りでやってはいけないことを解説します。

1.水分が多いものを入れる

生野菜や煮物など、水分が多い食品をお弁当のおかずに入れるのは避けましょう。

もし入れる場合には、水分をよく切った上でかつお節やとろろ昆布など、水分を吸ってくれるものを下に敷いて盛り付ける方法もあります。

また、レタスを仕切りに使うのも水分が出るためNG。市販の仕切りやカップを活用しましょう。

2.食材を素手で触る

私たちの手には多くの菌が付いていることがあります。調理前に手を洗ったとしても、調理中にさまざまなところに触れるため、なるべく食材は手で触らないようにしたいもの。

特に夏場の暑い時期は、お弁当のおかずを詰めるときには菜箸を使い、おにぎりはラップを使用しながら作ることをおすすめします。

3.加熱が不十分なまま食材を入れる

肉や魚を半生状態で詰めたり、半熟のゆで卵を入れたりすると、殺菌しきれず食中毒のリスクが高まると考えられます。

食材にしっかりと火が通っているか、必ず確認しましょう。

4.マヨネーズで和えたものを入れる

ポテトサラダやマカロニサラダなど、マヨネーズを和えた料理をお弁当に入れている人もいるのでは? しかし、マヨネーズで和えたものは常温で置いておくと傷みやすいため、混ぜた状態でお弁当に入れるのは避けた方がいいでしょう。

マヨネーズを使いたいときは、保冷剤をつけて小分けパックのマヨネーズを持っていくのがおすすめです。

5.冷まさずにフタをする

ごはんやおかずが熱いままお弁当に詰めてフタをすると、蒸気がこもってお弁当箱内の湿度が高くなり、食中毒菌が増殖しやすくなります。必ず冷ましてからフタをしてくださいね。

また、お弁当箱に詰める前に食品を冷ましておく方が水分が箱内に溜まりにくく、より安全です。お弁当を食べるまで常温で置いておく時間が長い場合は、保冷剤をつけておくと安心ですよ。

特に夏場は、食中毒対策を意識して!

食中毒は、場合によっては命に関わる危険もあります。食中毒菌が増えやすい本格的な夏に向けて、お弁当作りではより一層菌を増やさないように気をつけたいものです。

今回お伝えした食中毒予防のためのポイントは、日ごろの料理時にも活かせることです。ぜひ、これからの料理作りの参考にしてみてください。

【参考】
※1 厚生労働省.家庭でできる食中毒予防の6つのポイント

©masahiro Makino,Longhua Liao,Ugopapa/gettyimages
©Lithiumphoto/Shutterstock

文/管理栄養士・寺内麻美

元記事で読む
の記事をもっとみる