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「バラいろダンディ」前代未聞の2030回記念放送の舞台裏、番組Pが語る「最後のテレビ」の矜持

  • 2022.7.4
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「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※提供写真
「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※提供写真

【写真】「小森のおばちゃま」が答え…この日出題された原田の3択クイズ

ふかわりょうと原田龍二がMCを務める生放送番組「バラいろダンディ」(毎週月曜-金曜夜8:30-9:25、TOKYO MX)。春から変わった番組スタート時間の「20:30」にあやかり、6月17日に「2030回」を迎え、記念放送を行った。2000回よりも2030回を大々的に扱うところに同番組の、東京ローカル局として独自の“MXらしさ”を貫く姿勢が垣間見える。実際の2030回記念放送からも番組の自由な魅力が感じられた。一方、番組チーフプロデューサーの丹波忠寛氏に話を聞くと「テレビ番組がどんどん平板化して行っていることに、当事者として少なからず危機感を抱いている」としながらも「『最後のテレビ』の矜持を持ち続ける番組でありたい」と熱い志を語ってくれた。

個性豊かなキャラ総出演の情報番組

2014年4月から放送開始した「バラいろダンディ」。ふかわと原田というMCに、元フジテレビアナウンサー・大島由香里と元TBSアナウンサー・新井麻希という正統派なアシスタント。そしてコメンテーターは各曜日多彩な面々が登場する。

たとえば月曜日は武井壮、苫米地英人(隔週)、梅沢富美男、NEWS小山慶一郎(隔週)、火曜日はロバート・キャンベル、女装タレントのダイアナ・エクストラバガンザ、元衆議院議員の金子恵美、内山信二らが出演。

個性強めなコメンテーターの熱弁を、ふかわと原田が絶妙な間合いと脱力感を持って、時に受け止め、時にいなす様子がほほえましくもあり、イヤな気持ちにならずに気楽に見られるところも魅力の一つ。

2030回記念放送でも“何でもあり”!?

そんな番組の2030回記念放送。MCのふかわと原田、アシスタントの大島と新井とともに、金曜日コメンテーターのデーブ・スペクターが出演。冒頭は生バンド演奏から始まりMCの2人が登場するという、冒頭から中々ない内容に。「これからのバラダンの話をしよう」と題して、ネットや街頭で集めた視聴者の声を紹介し、テーマを決めてスタジオで生トーク。この日、新宿ユニカビジョンでも生放送されたが、その大画面の前には通行人がほぼ立ち止まっていない様子も中継するところにも、番組の自由で“何でもあり”な良さが現れていた。

“バラダンってどんな番組か考えよう”というテーマでは、ふかわが「ほぼ『真相報道 バンキシャ!』と一緒だけどギャラは5分の1」「『バンキシャ』と『出没!アド街ック天国』を足して2で割ったぐらい」と、思わず納得してしまいそうな言い得て妙な説明で笑いを誘った。

“バラダンのキャッチコピーを考えよう”というテーマ。「ちょっと頭が良くなった“気がする”1時間」という現在のコピーに、「“気がする”が臆病。良くなるって言い切る」「悪くなりますって言う」などダメ出しをしていき、締めにデーブが「最後のテレビ」と一言。「自由に発言ができて、事前に何の注意もない。最後の砦だと思っています」と番組の魅力を力説した。

その後は、BTSのグループ活動休止、原田の小説家デビュー、選挙特番など緩急あるニュースネタを取り上げ紹介。中でも、“テレビorユーチューブ論争”のネタの際には、ふかわが「仕事としてテレビがやっぱり好き。今日この1時間(を作るの)にだいぶ無駄な人がいますよね(笑)?」と、多くのYouTubeとは異なり手の掛かる面を引き合いに出しながらも、「でもいろんな人が思いを寄せ集めて(見ている人へ)届けるのが好き」と番組やテレビへの思いを吐露する場面もあった。

番組を担うMCふかわ&原田の存在感

「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※提供写真
「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※提供写真

「無駄な人が…」というふかわの指摘もあったが、番組チーフプロデューサーの丹波氏に2030回記念放送当日を振り返ってもらった。「出演者・スタッフも含めて通常放送の倍以上の人員が関わることになりました。普段は超少人数・効率運営を行っている我々としては、これはなかなかの事件」とし、「駐車場の数が足りない、控室が足りない、お弁当が足りない、セットの待避場所が無い…など(“ない”ばっかりですが)、慣れない大人数での作業で朝からバタバタしていました」と大変だった様子も明かしたが、「普段の『バラいろダンディ』では表現できないような、お祭りの高揚感を感じてもらえたかなと思います」と充実感があったようだ。

番組を支えるMC陣については、「ふかわさん、原田さんとも『バラいろダンディ』をある種の生き物と捉えている節があって、番組の根幹に関わることに関して無駄に固執しないというか、我々に放任というか、良い意味で流れに身を任せて、それぞれのフォームで自然に泳いでくださっていることに、いつも本当に感謝しています。番組はこれからも変化し続けていくかもしれませんが、速くなくても良いので、長く遠くまで一緒に泳いでもらいたいです」と信頼関係を感じるコメントも。そんな中、この日の“バラダンらしい”裏話も明かした。

「バラダンらしいというかMXらしいというか、番組的に一番スレスレだったのは、当日1階ロビーで演奏してくれた生バンド(Official 薔薇男dism)の演奏が予想外に響いて、4階にあるニューススタジオにかすかに届いてしまっていたことです。報道のオンエアに迷惑をかけられないので、元々ニュースが始まる20時以降はリハーサルを組んでいなかったため、リハが絶対に押せない緊張感を(たぶん私だけですが)感じていました」。

「『最後のテレビ』の矜持を持ち続ける番組でありたい」

「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※2022年ザテレビジョン撮影(新宿・YUNIKA VISION)
「バラいろダンディ」2030回記念放送の様子 ※2022年ザテレビジョン撮影(新宿・YUNIKA VISION)

また、放送内でも議論されていた番組の方向性について聞いた。

「端的に言うと『ちょっと知的なトークショー』を目指していますが、将来的にはそれをベースとして、さまざまなエンターテイメント要素を加えていきたいと考えています。今の番組の良さを生かしつつ、音楽やスキット(寸劇)、各界の異能を招いたトークコーナー…などテレビがかつて扱ってきたダンディなエンターテイメントでアップデートしていくのが夢です。今回の放送には生バンドに参加してもらいましたが、それはそんな背景から実現しました」。

続けて、「放送内でデーブ・スペクターさんが『最後のテレビ』と表現していましたが、その言葉にもいろいろな示唆が詰まっていると思います。ネットメディアなど仮想敵の出現、社会的なコンプラの波などさまざまな理由でテレビ番組がどんどん平板化していっていることに、当事者として少なからず危機感を抱いています。そんな中でも、テレビはこんな人たちが出てるんだ、こんな話が聞けるんだ、こんなことができるんだ、と視聴者に可能性を感じてもらえるような、『最後のテレビ』の矜持を持ち続ける番組でありたいです」と熱い志を語ってくれた。

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