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『ちむどんどん』こんがらがった恋模様 飯豊まりえだけが知る、恋人の心の変化

  • 2022.6.29
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『ちむどんどん』(写真提供=NHK)

『ちむどんどん』(NHK総合)第58話では、暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)が口論になる。暢子も和彦も、今まで経験のないもやもやした感情に整理がつかない。そんな中、「あまゆ」にやってきた智(前田公輝)が、仕事で沖縄に帰るとき一緒に行かないかと暢子を誘う。「えっ、仕事で帰るんでしょ? うちが一緒に行っても……」と戸惑う暢子に智は言った。

「ついでにおふくろにもちゃんと報告したい。暢子が一緒にいてくれたら話も早いさ」

智が去った後、トミ(しるさ)が「今のは、ほとんどプロポーズ?」と問いかける。暢子に思いを寄せる智は、暢子の本当の気持ちを知らない。そして和彦も暢子も、自身がなぜ「わじわじー」するのかに気づけていない。和彦の恋人の愛(飯豊まりえ)だけが、和彦の心の変化を感じ取っているように思う。

そんな暢子たちのこんがらがった恋模様が描かれた第58話だが、妻・良子(川口春奈)と実家の間で板挟みになっている博夫(山田裕貴)のコミカルな演技も目を引いた。良子と博夫は別居状態だが、博夫は良子と晴海(鈴木咲)を気にかけ、比嘉家へやってきたようだ。「石川家の皆さんを説得するまで来なくていいって言ってるのに」という良子の台詞はいささか辛辣すぎる気もするが。

「男は仕事、女は家庭」という思想の強い祖父・小太郎(小林勝也)、叔父・修(木津誠之)を説得しようと意気込む博夫だが、第58話ではとうとう「離婚」を提案されてしまう。博夫の置かれている状況を考えると気の毒だが、「離婚!?」と目を見開いて驚いたり、祖父と叔父の言葉に絶句したりする博夫の表情変化は面白い。父・博太郎(粟野史浩)に後ろ盾を頼むときや祖父・叔父の圧に負け「良子に本家の嫁の立場をしっかり言い聞かせます!」と言わざる得なくなったときの必死すぎる表情もインパクトが強い。山田の振り切った演技を見ていると、博夫の苦悩に感情移入してしまい、思わず博夫を応援したくなる。

1人で酒を飲み、良子に電話をかける博夫は「二重人格だと言われてもしかたがない」「俺だって好きで本家の長男に生まれたわけじゃないよ」と嘆く。電話口で泣きながら話す姿だけ切り取ると、情けなく映るかもしれない。だが博夫は、良子のために必死の思いで家族を説得しようと頑張っている。博夫の頑張りが報われる日が来ることを願ってやまない。

(片山香帆)

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