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キャサリン妃が公式肖像画で纏ったドレスのブランドは?

  • 2022.6.28
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英国の公式肖像画には、「英国のファッションブランドを着用する」という条件がある。キャサリン妃が選んだドレスのブランドは?

ケンブリッジ(にあるフィッツウィリアム美術館)で公開された公式な肖像画で、キャサリン妃は「ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ」のドレスを着用。photography: Jamie Coreth/Fine Art Commissions

ケンブリッジ公爵夫妻の初の公式肖像画が公開された。ケンブリッジにあるフィッツウィリアム美術館に展示されているこの絵は、イギリスの肖像画家ジェイミー・コレスによるものだ。ラッフル袖が印象的なエメラルドグリーンのメタリックシルクのドレス姿のキャサリン妃が描かれている。2020年3月にダブリンのギネス醸造所を訪問した際に着用したものと同じドレスで、「ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ」の代表的なデザインだ。このチョイスは英国デザインを支持するという意味だが、キャサリン妃にはスタイルに対する一般の認識を変えようという思惑もあるようだ。

キャサリン妃といえば、ワイドなストレートパンツ、小さなハンドバッグ、タートルネック、大きめのコートなど、クラシックなワードローブが中心。最新トレンドとは一線を画したスタイルで知られる。「ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ」は、シエナ・ミラー、アレクサ・チャン、クロエ・グレース・モレッツ、あるいはマギー・ギレンホールなど、確固たる自身のスタイルを持つセレブリティたちに絶賛されているブランドだ。ここから、キャサリン妃とファッションの関係が変わりつつある兆しが見られる。

エメラルドグリーンのドレスでギネス醸造所を訪問するキャサリン妃。photography: Abaca

魅惑的でセクシー

「ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ」を立ち上げたのは、スージー・ケイブという女性。元モデルであり、(ヴァンパイアではなく)オーストラリアの歌手ニック・ケイヴの妻である。スージーは、「ほかでは手に入らない服を着たい」というシンプルな想いをもとに、2014年にブランドを誕生させた。そのレトロなシルエットと洗練された魅力に惹かれ、瞬く間に顧客が増えた。セクシーでありながら、トレードマークのフリルや光沢感のある生地、パフスリーブなどのデザインがドレスの魅力をさらに引き立てている。ブランド名は、歌手活動の中でしばしば文学にも取り組んできた夫ニック・ケイヴの作品から取ったものだ。

スージーの運命は2015年、息子のアーサー(当時15歳)が英国ブライトン近郊のオヴィングディーンで崖から転落死したことで暗転した。しかし彼女は、ファンタジーな作品づくりを諦めずに続けている。緊迫感やサバイバル感をデザインに込め、「悲しみを抑えるために仕事をやめることはなかった」といくつかのインタビューで答えている。

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