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年収800万円…「稼いでいるのに貯まらない」そんな女性の冷蔵庫に入っている"ある食品"

  • 2022.6.27
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年収は高いのになぜかお金が貯まらない。そんな人はどこで無駄遣いしてしまっているのか。消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんは「『これを使うと本場の味に』という触れ込みのエスニック調味料や○○の素、食べるラー油などの瓶詰めに万能だれ……。これらはちゃんと使い切れればいいが、使いかけのまま冷蔵庫に死蔵されているものが多いなら、無駄遣いの原因になっている」という――。

冷蔵庫を開ける人の手元
※写真はイメージです
買ってきたままぎゅうぎゅうに詰め込んでいる

年収が高いのに貯まらない――これはよく耳にする声だ。「生活費でギリギリ、貯蓄に回せるお金なんてない」という人から見ると不思議でしょうがないのだが、そこにはちゃんと理由がある。たとえば、貯蓄上手かどうかを見分ける手がかりとなるのが冷蔵庫だ。冷蔵庫を開けて見ると、その人のお金の使い方がよくわかる。稼いでいるのに貯まらないと嘆く人の冷蔵庫には、どんな特徴があるだろうか。

そもそも貯まらない人の冷蔵庫は、まるで整理されておらず、雑然と食品が詰まっていることが多い。食品とはお金と交換したものなので、それが多いというのはイコール使っているお金が多いということだ。さらに、買ってきたままぎゅうぎゅうに詰め込んでいると、どこに何が入っているかわからなくなり、同じものを二度買いしたり、買ったモノが奥の方で消費期限切れを迎えていたりする。あれこれ買った揚げ句、それを捨ててしまうのはお金を二重にムダにしていることになる。そうなりやすい理由は、食費の予算をきちんと立てなくても十分に買えてしまうだけお金に余裕があるからだ。

食費に8万円近くかけるシングル女性

ガンガン稼いで年収が800万円もあるようなキャリア女性の話を聞くと、食費に限らず毎月の収支を細かく把握していないことが多い。特に、お金が自由に使えるシングルの場合はそうなりがちだ。

総務省の家計調査報告によれば、働いている単身者のひと月の食費は約3万6800円(2022年1~3月平均)で、うち単身女性の平均は約3万2000円となる(外食含む)。むろん、大都市圏だと当然これより高くなる。しかし、話を聞いた高収入女性の中には単身世帯なのに食費が5万円、なかには8万円近いというシングル女性もいた。それも、毎月の収支を書いてもらって初めてそれに気づいたという始末。これでは貯まりようがない。

貯まらない人は「レジャー食費」が増えがち

食費という言葉に含むものは家庭によって範囲が異なる。自炊用の食品だけでなく、外食もアルコールも、またカフェのお茶もすべて「食費」という人もいる。特に、コロナ以降は外食が減ったこともあり、その代わりにデリバリーやお取り寄せなど、楽しみ目的の「レジャー食費」が増えた。冷蔵庫がパンパンという人の中には、こうしたお取り寄せ食品が所狭しと入っていることが多いのではないか。

また、「珍しいから」「はやっていると聞いて」「ちょっと試してみたい」という理由で買った食品が冷蔵庫を占拠している人も気を付けたい。これも「レジャー食費」の仲間だ。

輸入食材店でパッケージに惹かれて買ってみたパスタソース、「これを使うと本場の味に」という触れ込みのエスニック調味料や○○の素。食べるラー油などの瓶詰めに万能だれ……。これらは一つずつがそこまで高額ではないために、つい手が伸びてしまう。むろんちゃんと使い切れればいいが、使いかけのまま冷蔵庫に死蔵されているものが多いなら、無駄遣いの原因になっている。

お取り寄せ食材もエスニック食材も、適量ならいいだろう。でも、これは食費というより、あってもなくてもいい、レジャー代わりのお楽しみ支出だ。しかも、収入があるために、歯止めなく使ってしまう。冷蔵庫の中に、必要な食品より、あってもなくてもいい食品が多い家は、「レジャー食費ビンボー」予備軍といえるだろう。

色とりどりの輸入食品
※写真はイメージです
ご褒美スイーツが必ず入っている冷蔵庫

高収入なのに貯まらない人は、収入が上がるにつれて支出のラインも上げてしまうことが多い。稼いだ分だけ、ちょっといいもの、高めなものを選ぶようになる。そもそも収入が高い会社に勤めているなら、同僚も同じ収入ラインのため一緒に行くランチの金額も上がっていく。また、食品を買うスーパーの選び方も変わってくる。冷蔵庫に高級スーパーで買った総菜が必ず入っているとすれば、すでに価格ラインはそれだけ上がっている証拠だ。気軽に買った総菜でも一品500~600円はする。一般的なスーパーだと半額くらいで買えるのだが。

また、仕事が忙しいキャリア女性にとって、「頑張った自分へのご褒美」は欠かせない。デパ地下のキラキラしたデザートや、行列のできる店の人気スイーツは、見ているだけでワクワクする。こうした食品は、本来は嗜好品だ。自分の気分をアゲてくれる、うるおい支出といってもいい。

しかし、モノには程度がある。嗜好品は金額をかけるときりがないうえ、「ちょっと贅沢」なものを選びがちだ。普段買わないものを買うからこそのご褒美なのだから。そのはずなのに毎日のように「ご褒美スイーツ」が入っている冷蔵庫は、浪費家の冷蔵庫と言っていいだろう。

「値引き」や「クーポン」を使う人がハマる罠

たとえ使えるお金が潤沢にあったとしても、やはり値引きやセールの文字を見るとつい手が伸びるものだ。とくに、「よりどり3品で○○○円」と聞くと、どうしても3品買わずにいられない。どうせ使うんだし、というのが言い訳になるが、必要だから買ったのではなく、「安くなるから」わざわざ買っただけなのだが。結局買う予定がなかったものを買い、そのぶんお金は減り、冷蔵庫がいっぱいになっていく。

また、支払いは現金ではなく、カードやスマホ決済アプリでという女性も多いだろう。とくにスマホ決済アプリでは、毎月のように還元率アップのキャンペーンを行っている。情報アンテナが高いキャリア女性は、オトク情報も見逃さない。アプリにはさまざまなクーポンが届くが、それもしっかりチェックしているはずだ。ポイントがアップする、割引になる――そう聞くと、それを使うためにわざわざ買い物に出かけてしまう。こうしたアプリは、利用者の「オトクに買える」気持ちをかきたて、お店に足を運ばせ、ついでに他の買い物もしてもらおうという狙いがある。クーポン好きの人は、その「ついで買い」のわなにまんまとはまって、余計な買い物をしてしまいがちだ。

引き落とし額に愕然…

それだけではない。キャッシュレス決済を使うのは良いが、例えばカード払いでは食費も洋服代も他の支出も合算されて引き落としになる。そのため食費だけでいくら使ったかという振り返りがますますしにくくなるのだ。また、スマホ決済アプリも、クレジットカードや銀行からチャージしたうえで使うことが多いため、残高があればあるだけ使っていい意識になる。おまけにオートチャージ設定でもしていれば、ますます歯止めは効かない。

キャッシュレス決済はオトクで便利だが、細かいお金の仕分けには向いていないのだ。引き落としの日が来て、「こんなに何を買ったんだろう?」と合計額を見て慌ててしまう人は少なくないだろう。

食費の中身を知らない人は貯まらない

せっかく稼いでいるのに貯まらない人が最初にすべきことは、自分の食費を知ることだ。金額がはっきり言えない人は、まずいくら使っているかを振り返る。貯まらない人は、そもそもいくら使っているかに気づいていないことが多いからだ。

次に、その中身を振り返ってみる。食費を①必需品としての食品、②レジャーとしての食品、③アルコールやデザートなどの嗜好品、④外食の4つに分けてみて、ざっくりでいいのでその割合を知ろう。それによって、食費に入れるべきでないレジャー食費や嗜好品の金額がどのくらいを占めているかわかるはずだ。

もし、本気で貯めたいと思うなら、こうして把握できた食費をベースにして適正な予算を決めることが出発点だ。嗜好品や楽しみのために使いたいレジャー食費をいきなりゼロにするのではなく、それぞれに予算を決める。いくらでも使っていいのではなく、いくらまでなら使えるという意識に切り替えるわけだ。これらの予算を決めたら、あとはそれを守るだけだ。そのために簡単なのは、数字を意識づけること。月の食費予算をひと月で割り算して、1日いくらなら使っていいかを知ることだ。すると、「安くなっているから」「まとめて買うと割引になるから」と気軽にポンポン買えないとわかるだろう。適正な量を買い、それを使い切ることを繰り返せば、どんどん冷蔵庫はすっきりしてくるはずだ。

値上げによる影響は「食費1割増」

また、キャッシュレス決済の使い方も一工夫を。できれば食費用の決済ツールを一つに決め、オートチャージ設定はしない。食費予算の金額をチャージし、その範囲で使う。予算はひと月分でも一週間分でもいいが、やりくりに自信がないなら週予算のほうがいいだろう。使った金額よりも残高を意識することで、自然に歯止めになるものだ。

家計簿アプリを使うのもいいだろう。レシートを読み込ませると、それが在庫メモ代わりになるので、二重買いを防ぐことができる。また。クーポンが届いても、それが今必要な食品かも判断できるだろう。

ただし、節約しようとして現実に合わない予算を立てるのは厳禁だ。ただでさえ、食品の値上げが相次いでおり、その値上げ率は平均13%にもなるという。これまでかかっていた食費に対し1割程度は増えると思っておいた方がいい。しかし、これまで無制限にレジャー食費や嗜好品にかけていた分を削れば、それほど大変ではないはずだ。食費に紛れていたぜい肉を落としてスリム化すれば、貯まる家計に変わるのも夢ではない。

松崎 のり子(まつざき・のりこ)
消費経済ジャーナリスト
雑誌編集者として20年以上にわたり、『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『ESSE』などのマネー記事を担当。現在は雑誌やWebを中心に生活者目線で執筆中。また、「節約愛好家 激★やす子」のペンネームでも節約アイデアを研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術 』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない 』『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。著者公式サイト→【消費経済リサーチルーム】

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