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ファウンドフォトが構築する、重層的な空間

  • 2022.6.17
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Kazuna Taguchi

ファウンドフォトが構築する、重層的な空間

Kazuna Taguchi
Top Photo:left - 展覧会「A Quiet Sun」のための構想|2022|ゼラチン・シルバー・プリント|サイズ未定right - 《Exercise in shape》の習作|2021Top Photo:《Exercise in shape》の習作|2021

オーストリア・ウィーンを拠点に活動するアーティスト 田口和奈の個展「A Quiet Sun」が、銀座メゾンエルメス フォーラムにて6月17日(金)から9月30日(金)まで開催される。

《エウリュディケーの眼 #39》|2021年|ゼラチン・シルバー・プリント|14.7x10.5cm
展覧会「A Quiet Sun」リーフレットのためのイメージ|2022

田口和奈は東京藝術大学美術学部絵画専攻油画領域を卒業後、同大学院美術研究科で博士号を取得し、後に五島記念文化賞美術新人賞を受賞。
アジアや欧州でも多くの展示を開催し、精力的に活動を行ってきた。

《Exercise in shape》の習作|2021
《エウリュディケーの眼#5》|2019|ゼラチン・シルバー・プリント|14.7x10.5cm

自ら制作した絵画や彫刻を多重露光で撮影する、プリントした印画紙の上にさらにドローイングを描いて再び撮影するなど、多重的な構造を持つ彼女の作品。

写真でありながら、そこからは長い時間をかけて画布に向かう絵画と同様の地平を見出すことができる。

また、時に過去の美術作品の参照や、匿名のファウンドフォトや雑誌などの既存のイメージの応用が行われ、修復や修繕というプロセスが、それらのイメージの中にある複数の時間軸や身体の断片に節制と偶然を招き入れる。

《11の並行宇宙》|2019|ゼラチン・シルバー・プリント|サイズ可変

今展は、今回のために制作した作品群と、彼女が収集するファウンドフォトを用いて編成。

ギャラリーにあふれる自然光を用いながら、建築を発見し、空間を整え、レイヤーを与えていくような展示方法は、田口の写真制作における問題意識をさまざまな角度から解釈する試みでもある。

展覧会「A Quiet Sun」のための構想|2022|ゼラチン・シルバー・プリント|サイズ未定All images courtesy of the artist

写真という身体が、太陽のもとで結ぶ像。
神話のイメージを拠り所にした重層的な作品から、田口の関心の在り処を探って。



GINZA MAISON HERMÈS FORUM
03-3569-3300



【“A Quiet Sun” by Kazuna Taguchi】
DATE:6月17日(金)~9月30日(金)
※7月14日(木)、8月17日(水)休館
TIME:11:00am~7:00pm
※入場は閉場の30分前まで
PLACE:銀座メゾンエルメス フォーラム8・9階
ADDRESS:東京都中央区銀座5-4-1
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/220617/
※ギャラリーは基本、HERMÈS銀座店の営業に準じています。
※開館日時は予告なしに変更の可能性がございます。詳細は展覧会のウェブサイトをご確認ください。

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