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着古したセーターがバッグとスカーフに変身。〈マラミュート〉のRe:born企画を体験

  • 2022.6.16
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お気に入りの洋服は、大切に長く着たいもの。しかしキズや汚れがついて着られなくなることも…。日本のファッションブランド〈マラミュート/malamute〉が、購入者の愛用したニットアイテムを預かり、糸をほどいて新たなアイテムへと作り変える新企画「Re:born(リボーン)」を開始。早速体験してみました!

【BEFORE】
ボロボロになるまで着たシアートップス

〈マラミュート〉2021年春夏コレクションのブルーのシアートップス。アンリ・マティスの作品「ブルー・ヌード」を着想源に美しい青のグラデーションに彩られたシーズンで、うきうきしながら購入したことを覚えています。

透け感があるため、Tシャツやキャミソールなど、その日の気分に合わせてレイヤードスタイルを楽しむことができました。

しかし、細番手の糸で編まれているため、とてもフラジャイル。たくさん着たのはもちろん、アクセサリーを引っかけてしまい、ほつれなどのダメージが目立つように…(涙)。

【工場へ】
トップスが生まれ変わるまで

思い入れのある大好きな淡いブルーのトップス。できることならもっと一緒にいたい!ということで、「Re:born」企画を聞きつけ、デザイナーの小高真理さんに相談。今回は特別に千葉県八千代市にある工場を小高さんと一緒に訪れ、アイテムが生まれ変わるまでの一部始終を見せてもらいました。

まずは糸をほどく準備をするため、ネームタグや品質表示タグをカット。

トップスの端をカットして、編み終わりである糸端を探します。

糸ほどき機にかけて、糸を巻き取っていきます。この工程で約2時間かかりました。

糸がうまくほどかれていくように、トップスの両端を支えるデザイナーの小高真理さん。

ほどいたトップスの糸は、糸管5本分になりました。

糸をほどく工程はとても地道な作業。編み目にダメージがある部分で絡まるため、その都度機械を止めながら、丁寧に糸巻きへ戻していきます。愛用していたニットが解体されていく様を見て、少しさみしい気持ちにも…。もう二度と袖を通すことができない、名残惜しさもありました。

トップスをほどいた糸を島精機製作所のホールガーメント編み機にセットしていきます。

編み機からスカーフが出てきました。

マフラーに続いて、バッグもコンピュータープログラミングでそのままひとつながりの状態で編まれていきます。

機械の作業はこれで終了。バッグとスカーフがつながった形。

バッグとスカーフの間の糸を抜くことで、無事2つのアイテムに分かれます。

プレスをかけながら、バッグの縦伸びを防止するための二次加工をして仕上げを。編み地がしっかり浮き出てきました。

完成です!

セーターから戻した糸を、ハイテクな編み機にかけたら、あとは機械におまかせ!30~40分ほどでバッグとスカーフへと編み立てられました。小髙さんいわく「新品の糸を使って、編み直す方が早くて簡単」なのだそう。しかし愛用したアイテムにもう一度命を吹き込んでくれる〈マラミュート〉のモノ作りへの愛と責任を感じました。

【AFTER】
レース模様が愛らしい
ニットバッグとスカーフに大変身

ギャザーのデザインで、ふっくらしたシルエットが特徴的なバッグとスカーフに生まれ変わりました。かわいらしいレース編みもポイント。

ニットバッグは〈マラミュート〉の人気アイテムの一つ。さわやかなブルーのバッグとスカーフは、これからの時期にも涼しげ。お出かけに活躍しそうです。

今回ほどいたトップスだけでは2品を編む量に足りず、同色の糸を追加して編んでもらいました。

〈マラミュート〉の「Re:born」では、対象商品のホールガーメント(無縫製)のニットアイテムをバッグまたはマフラー、もしくはその両方に編み直してもらうことができます。価格はバッグ、スカーフが各¥16,500、両方で¥27,500。申し込みは公式サイトから。

「Re:born」のほか、お直しサービス「Re:pair」も行っているそう。服としての役目を終えた後も、長くクリエイションと付き合える新サービス、ぜひ試してみては。

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