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アニエスベー初監督長編作品『わたしの名前は…』今秋全国ロードショー

  • 2015.10.5
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アニエスベー初監督長編作品『わたしの名前は…』今秋全国ロードショー 2015.10.05

フランスのファッションデザイナーアニエスベーが、アニエス・トゥルブレという本名で手がけた初監督長編作品『わたしの名前は…』が、10月31日に渋谷アップリンクほか全国で順次公開予定。アニエスベーならではの豪華ユニットで制作された。

12歳の少女とトラック運転手の奇妙なロードムービー

失業中の父親に虐待を受けていたセリーヌは、学校の自然教室の途中にたまたま見かけた長距離トラックに乗り込み、運転手であるスコットランド人ピーターと出会う。彼は荷台に身を隠していたセリーヌを見つけても追い出すことはせず、ごく自然とふたりの旅は始まった。

10年以上前に新聞で読んだとある事件の記事をきっかけに、アニエスべー自身が脚本を書いたというストーリー。彼女は「先入観に反対する映画が撮りたかった」と述べている。

この作品を観て、こんなに監督のキャラクターが直に感じられる映画は初めてだと思った。至るところに彼女の純粋さ、小さな仕掛けやメッセージを見つけることができた。登場人物や時代の設定も彼女が普遍的でシンプルなものにしたかったというように、平凡な人たちやありふれた日常である。その中から少女の無垢さや切なさ、運転手の好感の持てるキャラクターは物語を強く特色づけており、私たちを魅きこんでいく。

アニエスベーならではの豪華アーティスト、文化人たちが協力

トラックの運転手に監督であり現代美術家のダグラス・ゴードンが出演。音楽はフランスのエレクトロポップ・デュオ、Air(エール)のジャン=ブノワ・ダンケルが参加したり、アメリカのオルタナティブ・ロックバンド、ソニック・ユースが未発表音源を提供している。また、ゲストカメラマンはアメリカの実験映画で知られるジョナス・メカスが担当するなど、 アーティストやミュージシャンなど幅広い交友関係をもつアニエスべーならでは の人脈が制作陣として集結した。

「私は、旅で経験する出会いや日常から切り離された純粋な自由を描きたかったのです」

―アニエスベー

アニエスは自身のことを”スタイリスト”と呼び、「私は特別な感覚を呼び起こすような組み合わせが好きなのです」と語る。 この作品を観れば、彼女のいうその意味がきっと理解できるはずだ。

(Text:Nao Asakura)

『わたしの名前は…』

10月31日(土)より、渋谷アップリンク、角川シネマ有楽町ほかにて全国順次公開

■監督・脚本・撮影・美術:アニエス・トゥルブレ(アニエスベー)

■ゲストカメラマン:ジョナス・メカス

■音楽:デビッド・ダニエル、ソニック・ユース

■オリジナル音楽:ジャン=ブノワ・ダンケル(Air)

■出演:ルー=レリア・デュメールリアック、シルヴィ・テステュー、ジャック・ボナフェ、ダグラス・ゴードン、アントニオ・ネグリ

■提供:アニエスベー

■配給、宣伝:アップリンク (c)Love streams agnès b. Productions

(2013年/フランス/126分/カラー、一部モノクロ/16:9/DCP/原題:Je m’appelle Hmmm…)

http://www.uplink.co.jp/mynameis/

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