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システム思考をビジネスに取り入れる方法!わかりやすく解説

  • 2022.6.14
システム思考をビジネスに取り入れる方法!わかりやすく解説

ビジネスマネジメントにおいて、考え方の基礎として「システム思考」の重要性が注目されています。

システム思考とは、物事を1つのシステムと捉え、理論的に全容を把握し事業発展や問題解決を目指す考え方です。

この考え方は企業経営や事業展開において非常に大きな意味を持ちます。

そこで本日は、システム思考とはどのような考え方なのか、その重要性と基本ステップ・システム思考を身に付ける方法についてご覧ください。

システム思考とは?

システム思考とは、物事の発展や問題解決に際して、電子機器に組み込まれたシステムのように理論的に考えていく方法です。

1つの物事が起きた時、それは突発的に起きたことのように思えるかもしれません。

しかし、その物事が起きたことには原因があり、そのメカニズムを探っていくことで問題解決だけでなく今後同じような物事が起きないよう対策することにも繋がっていきます。

「バタフライエフェクト」も、1つのシステム思考だと言えるでしょう。

1匹の蝶の羽ばたきが風に乗り、巡り巡って巨大な竜巻へと変貌するというのは、一見荒唐無稽ではありますが、「物事が起きた流れ」として考えられないことではありません。

このように、システム思考では1つの課題に対して何を実行すればどんな結果が生まれるのか、目的のゴールに辿り着くにはどうすれば良いのかをステップごとに当てはめて考えていきます。

システム思考がどうして重要なのか

もし目の前に対処すべき問題が降りかかった時、突然のことに「とりあえず問題を沈静化するため」の急場凌ぎの対処しか行えないかもしれません。

そして、急場凌ぎの対処により別の思わぬ部分で弊害が出てしまう可能性もあります。

しかし、システム思考では「どんな原因でどんな物事が起きたのか・どうすれば今後同じような問題が起こらないのか」まで考えることになります。

そのシステムになぞって対処し今後の対策を練ることで、結果的に今起きている問題を解決できるだけでなく、今後同じ問題に悩まされることも減るでしょう。

また、1つのシステムに物事を当てはめて考えることは、自分だけでなく周囲のメンバーに同じ考え方を周知させるうえでも重要です。

ビジネスメンバーが多ければ多いほど、認識の相違が出ないよう情報共有のやり方を工夫しなくてはいけません。

そこで、課題解決までの道を1つのシステムとしてシンプルに表し、他のメンバーに共有することは、誤解のないよう情報やビジネスにおけるプロセスを伝えるうえで非常に有用です。

システム思考の基本ステップ

システム思考では、円環構造で物事の因果関係を見定めていきます。

代表的なのが「課題の設定→計画を立てる→実際に行動する→結果が生まれる」の4つのサイクルです。

また同時に、各パートではその行動によるメリット・デメリットも考えていきます。

例えば、新たな事業に向けて機材A・機材Bの2種類どちらを導入するか悩んでいるとします。

機材Aは100万円、機材Bは200万円と値段には大きな差がありますが、Bの方が品質が高く、Aの250%の早さで製造できます。

そこで「機材Aを導入した場合」と「機材Bを導入した場合」を、それぞれシステム思考に則ってシミュレーションしてみましょう。

機材Aを導入した場合、初期費用は抑えられますが、1日に製造できる製品は100個で、1個1万円で販売できるとすると、100万円の売上です。

対して機材Bの場合、初期費用は相応に掛かりますが、1日に250個の製品を製造でき、同じ1個1万円で販売したとすると、250万円の売上です。

もちろん、製品によっては「作っただけたくさん売れるとは限らない」「たくさん作れても他の工程が間に合わない」などのデメリットや課題も見えてくるでしょう。

この工程を踏むことで、結果的に機材A・Bどちらの方が自社にとって魅力的かを現実的に考えていきます。

このように、各工程の1つの課題をシミュレーションしメリットや課題を綿密に考えていくことが、システム思考における重要なポイントだと言えるでしょう。

システム思考で使うツール

システム思考を導入するのに際して、1つのテンプレートに合わせて思考を構築していくことが大切です。

基本軸はサイクル状に因果関係を考えていく「ループ図」ですが、ビジネスにおける課題に合わせて、ほかのツールを軸に考えていくのも良いでしょう。

ここでは、システム思考で使えるツール例をご紹介します。

ループ図

先述で解説した「課題の設定→計画を立てる→実際に行動する→結果が生まれる」のように、物事の循環構造を示しながら考えていく方法です。

このとき、同じことをすれば必ず期待される結果が出るとは限らないことは、押さえておかなくてはいけません。

結果の段階で「需要の変化から見合った売上が出なかった」など、外的な要因も加味しながら、現実的にあらゆる可能性を考えていくことが大切です。

時系列変化パターングラフ

中長期的なビジネスについて考えるのであれば、パターングラフを活用するのも良いでしょう。

時系列を軸に、売上や需要の変化を折れ線グラフで分析していきます。

もちろん未来のことは誰にもわからないため、予測も必要です。

そこで基本的には「理想的」「現実的」「危機的」な状況など、いくつかのパターンで考えてグラフを作っていきます。

また、需要やシェア・人口の増減・業界の注目度などをグラフにすることで、今後の見通しを立てていくのも良いでしょう。

システム ダイナミクス モデリング

ループ図とパターングラフを組み合わせてモデリングしていくと、より現実的で理論的な思考図が生まれるでしょう。

例えば、製品を販売する上で今後製造数を増やすか・減らすかを考える際、ループ図で増やす場合と減らす場合を検討しつつ、パターングラフで需要やシェア率も検討していきます。

これにより「今後需要が高まる可能性があるか」「製造数を変えるべきか」を具体的な数字を見ながら分析できるでしょう。

数字データは多ければ多いほど、システム思考においてより重要です。

システム思考で業務を円滑に!

システム思考とは、物事を1つのシステムに当てはめて理論的に課題解決や事業の発展を目指す考え方です。

最後に、システム思考を取り入れるポイントについてまとめます。

・システム思考により改善案や課題解決における弊害まで細かく分析できる
・理論的に考えたプロセスはほかのメンバーに周知する上でも役立つ
・データが多ければ多いほど信ぴょう性のある思考データが組み上がる

どんなシーンでも「理論的に考えること」はビジネスにおいて必要な素養です。

理論的に物事を考え、プログラムを構築するように問題解決の糸口を探っていくことで、より良い結果を目指せるでしょう。

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