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なんで「半畳を入れる」が批判や野次をあらわすの?その由来はむかしの演劇にあった!

  • 2022.6.10
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野次や茶化すことの表現のひとつ「半畳を入れる」。 この言葉は、批判したりからかったりする際に用いられることがある言葉です。 しかし、なぜそれが「半畳を入れる」なのでしょうか?

ここでは、この「半畳を入れる」という言葉についてその意味や用い方、由来や類義語について見ていきましょう。

「半畳を入れる」とは

 

まずは「半畳を入れる」という言葉について、その意味や用い方を見ていきましょう。

「半畳を入れる」の意味

「半畳を入れる」とは、他人の言動に批判やからかいの言葉をかけることです。 野次を入れたり茶化すことを指します。

そのため、ネガティブな要素のある言葉となっています。

「半畳を入れる」の用い方・例文

「半畳を入れる」は、言動に対して冷やかすことを言う言葉です。

「友人のスピーチに半畳を入れる」「知人の挨拶に半畳を入れる」のように、特定の発言に対して冷やかす際に用いられます。 「アスリートのプレイに半畳を入れる」「職人の仕事に半畳を入れる」といったふうに、特定の行動に対して批判を浴びせたり野次る際にも使われます。

「半畳を入れる」の由来

 

では「半畳を入れる」という言葉はどのようにして生まれたのでしょうか。

芝居を見ている観客の行動から生まれた「半畳を入れる」

「半畳を入れる」は、江戸時代に生まれた言葉とされます。 当時、演目を鑑賞する芝居小屋などにはお尻の下に敷くための「ござ」が提供されていました。

このござは畳半分ほどの大きさで、いわゆる座布団のような役割を持っていました。 このござは観客が入場料として購入されていたともされます。

そして、演目を観ている最中に熱くなった観客が、役者の演技に文句を入れる際にこのござを舞台に投げつけていたというのです。 この観客によるござを投げ入れる行為から、野次を飛ばしたり茶化すことを「半畳を入れる」と表現が生まれたとされています。

「半畳を打つ」も意味は同じ

「半畳を入れる」は「半畳を打つ」と表現されることもあります。 「打つ」は投げることや放つことを指す言葉です。

そのため、「半畳を入れる」と同じ様子を意味するのです。

「半畳を入れる」の類義語

 

最後に「半畳を入れる」の類義語を見ていきましょう。 「半畳を入れる」の類義語には「茶々を入れる」「冷や水を浴びせる」「横槍を入れる」などがあげられます。

茶々を入れる

「茶々を入れる」とは、横から余計な言動を挟むことです。 邪魔な発言や行動によってからかうことなどを言います。

冷やかし目的で行うところが「半畳を入れる」と共通していると言えますね。

冷や水を浴びせる

「冷や水を浴びせる」とは、気勢をそぐような言動をすることです。 意気込みをくじき、雰囲気を台無しにする発言や行動となります。

横槍を入れる

「横槍を入れる」とは、横から口を出して言動を妨害することです。 戦などで戦っている軍勢に対して、別の隊が横から虚を突く形で攻め込んでくる様子から生まれたとされています。 それが転じて、邪魔するという表現として広まりました。

まとめ

「半畳を入れる」は野次をいれたり茶化すことを指す言葉です。 特定の言動などを批判したりからかっていることに対して用いられる表現です。

芝居を見ていた観客が敷いていたござを舞台に向かって投げ入れたことから来ているとされています。 その類義語としては、「茶々を入れる」「冷や水を浴びせる」「横槍を入れる」などがあげられます。

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