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体調が悪い、憂鬱…新生活の疲れ?「鶏ムネ肉」が肉体と精神の疲れを回復させる!【コロナ太り解消 ダイエットレッスン Vol.21】

  • 2022.5.31
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自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。

・新しい生活の疲れが出てくる頃…。

新年度が始まってもう5月も過ぎようとしています。ようやく生活に慣れてきたはずのこの時期に、なんとなくダルい、疲れた、気持ちが落ち込む、よく寝られない、などと思われるような不調を感じる方も多いかもしれません。

そんなときは、まず早く起きて太陽の光を浴びる、早めに寝て睡眠の質を意識するなど「概日リズム」を整えましょう。そこにさらにプラスして「食材」にも着目してみてはいかがでしょうか?

心身ともに回復させるイチオシ素材は「鶏ムネ肉」です。どの店でも手に入り、価格も安価で、使いやすいですね。一方、パサつく、料理の仕方がわからないなどお悩みも多く、同じ鶏肉でもモモ肉を選びがちになりませんか?今回は、鶏ムネ肉の栄養素の特徴、そしてカロリーダウンさせつつ、柔らかく食べられる方法についてお伝えします。

■肉体疲労の回復に効果的な「イミダペプチド」

「鶏ムネ肉」の栄養で注目されているのが「イミダペプチド」(イミダゾールジペプチド)。

渡り鳥が長い距離を飛び続けることができるのは、この成分が胸や翼に多く存在するからと言われています。イミダペプチドは、体内の活性酸素の発生を抑え、疲れにくくします。また活性酸素は老化の原因なので美容対策としても取り入れたいところです。

イミダペプチドは、人間の筋肉にも存在しますが、加齢に伴い体内で作る力が衰えてくるので、食品で補給すると良いでしょう。

■セロトニンの材料となる「トリプトファン」が多い

ハッピーホルモン、と言われるセロトニンは、精神を落ち着かせ、じんわりと幸せ感を感じさせてくれる神経伝達物質です。不足するとイライラ、PMS、気分のアップダウン、片頭痛の原因となります。このセロトニン、太陽の光を目から入れることで、夜になると睡眠を誘発するメラトニンにかわり、安眠に導いてくれます。

セロトニンは、トリプトファンを材料に、ビタミンB6やナイアシン、マグネシウムと一緒に脳内で合成されます。鶏ムネ肉は「トリプトファン」も「ナイアシン」も多い優秀食品です。「ビタミンB6」は米ぬかに多いので、分付き米や雑穀米を主食に組み合わせるといいですね。「マグネシウム」は海藻、緑の葉野菜、ナッツ、豆類に含まれおり、ワカメやほうれん草を入れた味噌汁も相性が良いです。

■初心者必見!鶏むねを柔らかく食べる調理法は?

鶏ムネ肉は、構造上、加熱すると水分が出やすく、パサつく原因に。なので、高温で加熱しすぎると固くなり、食べにくくなります。とは言え、ちょうど良い温度や時間を見計らうのは、経験豊富でないと難しいかもしれません。今回は、ちょっとくらい加熱しすぎても、柔らかく食べられる下準備と調理の裏技についてご紹介します。

■柔らかくする下準備

①ハチミツと酒をもみこんでおく。

鶏ムネ肉にフォークで数か所穴をあけ、1枚に対し、小さじ1のはちみつと、大さじ1の酒をもみこんでおきましょう。

②塩こうじにつける

こうじのタンパク質分解酵素の力で、柔らかくなります。塩こうじの塩味で下味がつき、そのまま焼いても美味しく食べられます。

③オリーブオイルでマリネしておく。

オリーブ油をコーティングしておくと、保水力が増し、パサつきを抑えることができます。

このように買ったらすぐ、下準備をし、ビニール袋かタッパーに入れて1日置きます。ここからソテーや空揚げなど、どんなお料理でも展開することができます。

しかし、1日置いておく時間がない、今使いたい、という方は、切り方と調理法を変えてみましょう。

■柔らかく食べる料理の裏技

①そぎ切りにする。

繊維を断ち切ることで、食べやすくなります。また、厚みのある部分に包丁を斜めに入れ、観音開きにする、開いて綿棒で叩く、なども繊維が断ち切れ柔らかくなります。

②片栗粉や小麦粉をまぶして調理する。

コーティングすることで、水分の流失を防ぎます。

■鶏肉のカロリーの40%は皮にある!

今回ご紹介する「鶏ムネ肉の簡単南蛮漬け」は、ダイエットメニューのため、皮を取り除きます。鶏肉はモモもムネも、皮を取り除くことで40%のカロリーオフできます。皮を捨てちゃうのがもったいない、という場合は、皮をはいだあと、内側の脂肪をスプーンでそぎ落としたり、黄色い脂肪を切り取りましょう。それだけでも脂肪が落とせます。皮はさっとゆでて、煮物に入れたり、千切りにして酢の物に入れるとコクが出て美味しくなります。

皮を取り除いた鶏ムネ肉はそぎ切りにし、酒を揉みこんで、柔らかくします。揚げずに焼くことで、簡単かつヘルシーな仕上がりに。難しいと思われがちな南蛮酢も「麺つゆ」を使えば味が簡単に決まります。

「鶏むね肉の簡単南蛮漬け」

調理時間 25分 1人分 267Kcal

レシピ制作:金丸 利恵

【材 料】2人分

鶏ムネ肉(皮なし) 1枚(正味250g)

塩 小さじ1/3

料理酒 大さじ1

片栗粉 大さじ2

油 大さじ1

玉ねぎ 1/2個(100g)

ニンジン 2cm(20g)

ピーマン 1個

塩 少々

≪漬け汁≫

めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2

酢 大さじ2

水 大さじ2

【下準備】

・鶏ムネ肉は皮をはいたら縦半分に切り、斜めにそぎ切りにする。

・玉ねぎ、ニンジン、ピーマンは千切りにする。

1、鶏むね肉は塩と酒を振り、水分がなくなるまで揉みこむ。

2、玉ねぎとニンジンとピーマンは塩少々を振り、しんなりさせる。

3、≪漬け汁≫の材料を耐熱容器に入れ、ラップをかけ、600Wの電子レンジで1分加熱する。

4、(2)を水で洗い流し、しっかり絞って水けをきる。③を入れて、混ぜ合わせる。

5、ビニール袋に片栗粉を入れ、①を入れる。膨らませて口を閉じ、振って全体に片栗粉をまぶす。

6、フライパンに分量の油を入れ、熱する。⑤を並べ、両面を焼く。

7、(4)に熱いまま⑥を入れて、混ぜ合わせる。そのまま食べても、冷蔵庫で冷やして食べても良い。

温かいうちに食べても、冷やしても良く、酢が入っているので保存性もあります。冷蔵庫にストックしておき、疲れたなと思ったら、おかずに取り入れてみてくださいね。

参考文献 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

栄養成分:エネルギー267Kcal タンパク質30.5g 脂質8.5g 炭水化物17.1g 食塩相当量2.3g

(金丸 利恵)

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