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ペ・ドゥナの『ベイビー・ブローカー』『次のソヒ』出演理由とは…“児童”問題に関心を寄せるパイオニア

  • 2022.5.24
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女優のペ・ドゥナが、映画『ベイビー・ブローカー』と『次のソヒ』に出演することになったきっかけと、自身の演技観について話した。

ペ・ドゥナは第75回カンヌ国際映画祭で是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』と、チョン・ジュリ監督の『次のソヒ』の2作品でカンヌ入りしている。これに対してアメリカの映画メディア『ハリウッド・リポーター』は、ペ・ドゥナの演技人生にスポットライトを当てた。

まず『ハリウッド・リポーター』は、「この20年間、韓国映画が世界的な地位に上がる各局面にペ・ドゥナがいた」と評した。

ペ・ドゥナはポン・ジュノ監督のデビュー作である『ほえる犬は噛まない』(2000)、パク・チャヌク監督の『復讐者に憐れみを』(2002)、そして自身初の1000万人動員映画『グエムル -漢江の怪物-」(2006)に出演しただけでなく、山下敦弘監督の『リンダ リンダ リンダ』(2005)や、是枝裕和監督の『空気人形』(2009)など日本映画にも出演し、国際的なプロジェクトで好評を博したと評価している。

ペ・ドゥナ

また「ペ・ドゥナは同世代の他の韓国俳優よりも、成功的にハリウッドに渡った」と付け加えた。これはペ・ドゥナが、ウォシャウスキー姉妹が監督した『クラウド アトラス』(2012)、『ジュピター』(2015)に出演し、ハリウッドでの地位を確固たるものにしたためだ。

近年主流になった動画配信サービスでもペ・ドゥナの活躍が目立ったとし、Netflixの『センス8』(2015~2018)、『キングダム』(2019)、『静かなる海』(2021)への出演について言及。

そして「残念ながら、ペ・ドゥナはザック・スナイダー監督のNetflixSF映画『Rebel Moon』(原題)のロサンゼルス撮影スケジュールのため、今年はカンヌに参加できない」とし、「これに対し、ペ・ドゥナと連絡してインタビューを行った」と明らかにした。

『ベイビー・ブローカー』『次のソヒ』出演の理由と両監督について

インタビューでペ・ドゥナは、『ベイビー・ブローカー』『次のソヒ』に出演した理由について、「私は社会問題を扱う映画を撮ることが好きなので、恐らくそれが、私がたびたび多様な正義のキャラクターを演技するようになった理由の一つだろう」と明らかにした。

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さらに、「特に大げさなことではない。それはただ自然な関心事だ」として、「特に子供や青少年が関連した社会的問題に、私の心がこの問題に集中している」と伝えた。

その理由についてペ・ドゥナは、「それは私の経験から出たものではない。私は若者のためのより良い世界を望むだけだ。最近のニュースで本当に私を怒らせるイシューは、“児童”関連イシューだ」と明かしている。

『ベイビー・ブローカー』は赤ちゃんボックスを巡って縁が生まれた人々の予期せぬ特別な旅程を描いた作品。また『次のソヒ』はコールセンターに現場実習に行くことになった高校生ソヒが体験する事件と、これに疑問を抱く刑事ユジン(演者ペ・ドゥナ)の話を扱った作品だ。

この2作品は今回のカンヌ国際映画祭に出品されている。このことについては「彼らは私が非常に尊敬する2人の監督」とし、「是枝監督は世の中を眺める視角、俳優、製作陣、撮影現場のすべてのスタッフに対する態度など、すべての面で非常に尊敬している。彼はすべての面で私が熱望するタイプの人」と話す。

続いてチョン・ジュリ監督に対しては「私が本当に好きな監督。私が台本を読み、5分後にチョン監督の初映画である『私の少女』(2014)を撮ることを決心した。私は彼女の文体スタイル、彼女がそれぞれの文章を節制された動作で書く方式、しかしそのように強い力を持って書く方式を愛している」とし、「『次のソヒ』を作業しながら本当に楽しかった」と付け加えた。

ペ・ドゥナが見た韓国映画界

最後に『ハリウッド・リポーター』は、過去20年間の韓国映画産業の驚くべき進化と拡張について問うた。「これまでの韓国映画の中心にペ・ドゥナがいた」とし、韓国映画産業の現状に対するペ・ドゥナの評価を聞いた。

ペ・ドゥナは「20年前と比べると、韓国映画は非常に遠い道を歩んできており、今や全世界の観客の関心と愛を受けている。それが本当に誇らしい」と答えた。続けて「私も色々な国際的なプロジェクトに参加したが、一つ申し上げることができるのは、私たちの韓国映画産業は、初期から彼らだけの独特なビジョンを追求するための非常に強い情熱と意志を持っていたということだ」と述べた。

反面、懸念も示したペ・ドゥナ。「しかし、そのような創造的な情熱はお金で買えるものではないため、私は、今日私たちが現在持っている地位が非常に誇らしいと思いながらも、心配や不安がないわけではない。私たちがますます成功するほど、ますます狭いジャンル、テーマ、素材を扱う方式に集中することになるだろう。韓国映画を偉大にした創造的な多様性の一部を失うのではないかと心配だ」と話した。

ペ・ドゥナ

「それで最近、私が韓国のプロジェクトを選択する時、ハリウッドプロジェクトを選択する時よりはるかに意図的に少し違ったり、何か新しいことを表現できるテーマに焦点を合わせようと思う」と付け加えた。

世界を舞台に活躍する自身だけでなく、韓国映画界の未来も見通したペ・ドゥナ。そんな彼女が出演する『次のソヒ』は、韓国映画で初めてカンヌ映画祭批評家週間のクロージング作品に選ばれ、25日(現地時間)にカンヌで試写会を開く。

そして『ベイビー・ブローカー』はコンペティション部門に名を連ね、26日にカンヌ現地で試写会を行う予定だ。

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