1. トップ
  2. “ハガレン”の壮大な物語がついに完結。『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』を最速レビュー!

“ハガレン”の壮大な物語がついに完結。『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』を最速レビュー!

  • 2022.5.20
  • 67 views

荒川弘の大人気コミックを実写映画化した『鋼の錬金術師』(17)の続編にして、完結編にあたる二部作『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』(公開中)、『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』(6月24日公開)。完結編二部作の前編『復讐者スカー』は、原作でも人気のキャラクター“傷の男(スカー)”の物語が描かれる。まずは本日公開の前編を観てほしい!そして、観たら必ず見届けたくなる後編の圧巻のクオリティをぜひ知ってもらいたいという想いから、後編を見どころを最速レビュー。本記事では"ハガレン"の世界を復習しつつ、怒涛の展開が繰り広げられる後編のなかでも、特に注目すべきポイントを紹介していく。

【写真を見る】エドvsスカーの壮絶な闘いが見どころとなった『復讐者スカー』。続く後編の見どころは?

映画に向けて“ハガレン”の世界観をおさらい

【写真を見る】エドvsスカーの壮絶な闘いが見どころとなった『復讐者スカー』。続く後編の見どころは? [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
【写真を見る】エドvsスカーの壮絶な闘いが見どころとなった『復讐者スカー』。続く後編の見どころは? [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

「鋼の錬金術師」の舞台は錬金術が存在する世界。幼くして錬金術の才能に恵まれたエドワード・エルリックとアルフォンスの兄弟は、亡くなった母親をよみがえらせるため、禁忌とされる”人体錬成”を行う。自らの能力を過信し、手を出した人体錬成により、エドは左足を、アルは肉体を失い魂だけの存在になってしまう。エドは右腕と引き換えに、鎧にアルの魂を定着させ、自身は義肢“オートメイル”を身につけ、軍属の国家錬金術師となり、失った体を取り戻すため旅に出るという、壮大なダークファンタジーだ。

錬金術は無制限になんでも作り出せるわけではなく、“等価交換”という法則のもとで成り立っている。しかし、等価交換を完全に無視した物質錬成を可能とする存在がある。それが完全物質“賢者の石”だ。その材料は複数の生きた人間の魂で、この賢者の石が核となった人造人間が“ホムンクルス”であり、彼らの父親である“お父様”がラスボスとしてエルリック兄弟の前に立ちはだかる。

新田真剣佑演じるスカー。後編での活躍にも期待が高まる! [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
新田真剣佑演じるスカー。後編での活躍にも期待が高まる! [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

前編『復讐者スカー』では、かつて国軍によって滅ぼされた国イシュヴァールの民の復讐のため、すべての国家錬金術師の抹殺を誓うスカー(新田真剣佑)と、彼に命をねらわれるエド(山田涼介)の対峙が描かれた。

※以下からは『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』のストーリーの核心に触れる記述を含みます。

ついに後編から登場!ブリッグズの北壁・アームストロング少将

前編のスカー登場に興奮冷めやらぬなか、後編でも人気の高いキャラクターたちが姿を見せる。キャスト解禁時から注目を集めていた栗山千明演じる、ブリッグズ要塞を統括する軍人、オリヴィエ・ミラ・アームストロングがついに登場。美しい金髪ロングと、ぽてっとした唇が特徴で、実力至上主義で過激で冷徹、“氷の女王”の異名を持つキャラクターを忠実に再現している。

栗山千明演じる、“氷の女王”の異名を持つオリヴィエ・ミラ・アームストロング [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
栗山千明演じる、“氷の女王”の異名を持つオリヴィエ・ミラ・アームストロング [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

錬金術は使わないキャラクターだが、アームストロング家に伝わる剣を巧みに扱い、実力は山本耕史演じる弟のアレックス・ルイ・アームストロングよりも上、という力の持ち主。ディーン・フジオカ演じるロイ・マスタング大佐とは、お互いを認め合うライバル関係だ。本作では、直近の部下、バッカニア大尉(丸山智己)とマイルズ少佐(平岡祐太)も登場し、忠実な手下として大活躍する。彼らはホムンクルスの一人であるスロウスと激闘するが、屈強なブリッグズ兵たちの3次元ならではの迫力に圧倒されるので、ぜひ期待していてほしい。

また、前編では純真無垢な笑顔を見せていたセリム・ブラッドレイ(寺田心)の本性も明らかに。さらにエド&アルの父親、ヴァン・ホーエンハイムと出くわし、“お父様”とも最後まで戦い抜く、エルリック兄弟の師匠イズミ・カーティス(遼河はるひ)も後編から参加。目まぐるしく登場する新キャラクターたちには、テンションが上がること間違いなしだ。

グリードが憑依したリンvsキング・ブラッドレイの頂上決戦

魅力的なキャラクターが多数登場する本作のなかでも、高い人気を誇るリン・ヤオ&グリードも後編のハイライトのひとつ。演じるのは渡邊圭祐で、ホムンクルスのグリードに肉体を乗っ取られながらも、背筋をピンと伸ばし、王子としての気品を保つ姿にほれぼれ。

リン・ヤオ&グリード二役を演じた渡邊圭祐。二役が切り替わる瞬間は見逃せない [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
リン・ヤオ&グリード二役を演じた渡邊圭祐。二役が切り替わる瞬間は見逃せない [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

「仮面ライダージオウ」のウォズで二役を演じた印象も強く、「彼ならかっこよく演じ分けてくれるはず!」という期待を裏切らないどころか、期待を超越した見事な演技に魅了される。獣のように荒々しく、鋭い眼光で挑戦的な表情のグリード、凛としながらも飄々としてどこか頼りない雰囲気も漂わせるリン。二人が入れ替わる瞬間に思わず「待ってました!」と声をかけたくなるほど。渡邊の登場シーンでは、切り替わりの瞬間を見逃さないよう、瞬き控えめで待機してほしい。

舘ひろし演じるアメストリス軍の大総統キング・ブラッドレイ。リンとの戦いにも注目! [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
舘ひろし演じるアメストリス軍の大総統キング・ブラッドレイ。リンとの戦いにも注目! [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

また、舘ひろし演じる国を支配する大総統、キング・ブラッドレイとの闘いにも注目。ホムンクルス同士の鬼気迫る闘いは迫力満点で、スクリーン映えするシーンになっている。対峙するブラッドレイとリンの二人は、「王に対する想い」も対照的だ。「誰が敵か味方かもわからない状況で、何人も信用してはならない。軍内部すべてを敵と思って行動すべし」と考えるブラッドレイ。

一方のリンは、「王は民のためにある者とし、民無くして王はあり得ない」ことを信条とする。だからこそ、二人に寄り添うキャラクターたちも対照的だ。ブラッドレイは多くの部下を従えながらも、支えられているような安心感は訪れない(彼もそれを求めてはいないようだが…)。一方のリンにはフー(筧利夫)とランファン(黒島結菜)など、身を呈して王を守ろうとする存在がおり、本作でのフーとランファンの忠誠心に心が揺さぶられる。

やっと理解しあえた…。ホーエンハイムとエルリック兄弟の家族愛に涙

後半ではエド&アルと父親のホーエンハイムが、バラバラだった親子の絆を取り戻す姿が涙を誘う。内野聖陽が演じるホーエンハイムには、穏やかさのなかににじみ出る孤独感だけでなく、父親らしい愛情深さも感じられる。過去に家族の前から忽然と姿を消し、息子たちからは薄情な父親と憎しみすら抱かれていたが、それは人類の危機をいち早く察知し、家族に被害が加わらないようにするため。愛情があるからこその、苦渋の決断だったのだ。

ヴァン・ホーエンハイム&お父様、二役を演じる内野聖陽 [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
ヴァン・ホーエンハイム&お父様、二役を演じる内野聖陽 [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

エドを演じた山田も「内野さんは原作のホーエンハイムのイメージのまま現場に居てくださったので、台詞のキャッチボールをする時も含めて演じやすく楽しかった」と語っているように、スクリーンの中の彼らはまさに本物の親子。前編では久しぶりに再会する父親に反発していたエドだが、ホーエンハイムの深い愛情を知り、少しずつ親子の絆を取り戻していく姿にじんとくる。“お父様”との最後の闘いでエドが「クソ親父!」と叫ぶ屈指の名シーンは、涙なくしては見られない。

山田涼介が作り上げた、完璧なエドワード・エルリック

「チャンスがあれば完結まで演じたい」という強い意欲のもと、徹底した体作りにも取り組んだエド役の山田。ビジュアルはもちろんのこと、アクションシーンから微細な表情まで、完璧なエドを演じ切った。『復讐者スカー』では、原作ファンにはおなじみのお茶目でかわいいポーズも披露し、まさに「漫画から飛び出してきた」と感じるほど。後編では最大の見せ場である、ラスボスにしてアメストリスを裏から支配する黒幕“お父様”との頂上決戦が描かれる。

前作から更に成長し、完璧なエドワード・エルリックを体現した山田涼介 [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会
前作から更に成長し、完璧なエドワード・エルリックを体現した山田涼介 [c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

後編で山田はエド以外にも、若き日のホーエンハイムと、人間たちの魂を取り込んで完全な状態になった“お父様”の3役を演じる。いよいよ決戦の時、気持ちが高ぶるなか登場するのが、山田が演じる“お父様”の完全体の姿だ。人間に対してなんの感情も抱かず冷酷に徹しているキャラクターを見事に体現し、原作ファンを圧倒。そこにいるだけで強烈なエネルギーを放つ、山田の凄みを堪能してほしい。

そしてなんといっても、最後の闘いで見せるアルフォンスとのやりとりは、原作の感動をそのままに体現。兄弟の絆と絶対的な信頼を感じさせる、すばらしいシーンに仕上がっている。すべてを乗り越えてきたエドが最後に導き出した答え、そして完結までたどり着いたラストシーンの山田の表情を、ぜひスクリーンで確かめてほしい。

文/タナカシノブ

元記事で読む
の記事をもっとみる