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「仕事の喜びが詰まっている」「元気と勇気をもらえた」『ハケンアニメ!』が“刺さった”観客の声に見る、胸を打つ魅力

  • 2022.5.19
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直木賞作家の辻村深月による同名小説を映画化した『ハケンアニメ!』(5月20日公開)。世界からも注目される日本のアニメ業界を舞台に、新人監督と天才監督、彼らを支えるプロデューサーら熱い想いを胸に作品に向き合うスタッフたちが、アニメNo. 1の称号“ハケン(覇権)”を目指して闘う姿を描く。本稿ではMOVIE WALKER PRESS試写会でいち早く鑑賞した観客から寄せられたコメントを紹介しながら、本作の魅力を紐解いていきたい。

【写真を見る】吉岡里帆、新境地を開拓!メガネ&笑顔封印で、イメージを一新する熱演

試写会も超満員!公開前に異例の話題の『ハケンアニメ!』、リアルな観客の声をお届け [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
試写会も超満員!公開前に異例の話題の『ハケンアニメ!』、リアルな観客の声をお届け [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

地方公務員からアニメ業界に飛び込み、「サウンドバック 奏の石」(通称「サバク」)で念願の監督デビューを迎える斎藤瞳(吉岡里帆)は、パートナーを組むクセもの敏腕プロデューサーの行城理(柄本佑)に振り回されながら寝る間も惜しんで制作に打ち込んでいた。一方、「サバク」と同クールの同時間帯には瞳が憧れてきた天才監督で、長年のスランプによって崖っぷちに立たされていた王子千晴(中村倫也)の復帰作「運命戦線リデルライト」(通称「リデル」)が。プロデューサーの有科香屋子(尾野真千子)が用意してくれた復帰の舞台に覚悟とプレッシャーを抱えながら臨んでいく王子。そして両者は、熾烈な“ハケン”争いを繰り広げていくことに。

心打たれるドラマがぎっしり!「つらくなった時、この映画のことを思い出す日が来ると思う」

吉岡演じる主人公の瞳は、自身の経験から“アニメには魔法を超える力がある”と強く信じ、自分の作るアニメで多くの人の人生を明るくしたいと願って作品づくりに没頭していく。そんな瞳の姿を一つの軸にして描かれる本作は、アニメ業界の裏側に迫る“お仕事ムービー”でありつつ、そこに関わるさまざまな人々のドラマが入り交じる、普遍的な群像劇としての魅力があふれている。

“仕事人”たちの熱い想いに胸熱!アニメ業界の裏側に迫るお仕事ムービー [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
“仕事人”たちの熱い想いに胸熱!アニメ業界の裏側に迫るお仕事ムービー [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

試写会の来場者からもっとも多く寄せられたのは「胸が熱くなった!」という声。メインキャラクターである監督やプロデューサーはもちろんのこと、宣伝担当やアニメーター、声優に至るまであらゆるセクションの人々が同じ目標に向かって突き進んでいく姿。そしてライバルと切磋琢磨していく様子がエモーショナルに描かれていくことに、心打たれる人が続出したようだ。

「仕事の喜びが詰まっていて、すばらしかった。少年漫画のような熱さがありました」(編集者・男性)

「“なにかを届けたい”という熱い気持ちが随所から伝わってきました」(エンタメ系勤務・男性)

「120点!全員がすべてを捧げて一つの作品にぶつかっていく様に感動しました!」(Web編集・女性)

“刺さる”アニメを作りたい一心で初監督作品に挑む主人公の斎藤瞳 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
“刺さる”アニメを作りたい一心で初監督作品に挑む主人公の斎藤瞳 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

また、「これから就活を始める身として、自分をこれほど犠牲にしてでもやりたいと思えることがあるのがとても羨ましい」(学生・女性)や「仕事を頑張っている恋人にこの映画を勧めたい。自身の選択に自信が持てないこともあるようなので、元気や勇気をもらってほしい」(会社員・女性)のように、ひたむきに仕事に打ち込む登場人物たちの姿を自身や身近な人物と照らし合わせる人も多々見受けられた。

そして「つらくなった時、この映画のことを思い出す日が来ると思う」(会社員・女性)など、本作が仕事の原動力になるほど“刺さった”という声も。

さまざまな困難に立ち向かう主人公の姿に共感すること間違いなし! [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
さまざまな困難に立ち向かう主人公の姿に共感すること間違いなし! [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

さらに実際にアニメ業界に携わっている人々からも、劇中で描かれるアニメ制作の“あるある”や、登場人物たちの熱量に共感する声が届けられており、アニメや映像制作に興味を持っている人は特に必見だ。

「それぞれの立場で100%出し切る覚悟が表されていた。業界のどこから熱が生まれているかを考えるきっかけになりました」(声優・男性)

「アニメーションの現場の空気を体感できる」(脚本家・男性)

「同業の方々に是非とも見てもらいたい!」(アニメ業界関係者・男性)

綿密な取材によって、アニメ業界に携わる人々の“あるある”も多数盛り込んでいる [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
綿密な取材によって、アニメ業界に携わる人々の“あるある”も多数盛り込んでいる [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

吉岡里帆と中村倫也、2人の監督が抱える葛藤「命をかけて作品づくりしていることが伝わった」

ストーリーのおもしろさはもちろんのこと、本作を一際魅力的にしているのは、実力派のキャストが演じる個性豊かな登場人物たちだ。

【写真を見る】吉岡里帆、新境地を開拓!メガネ&笑顔封印で、イメージを一新する熱演 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
【写真を見る】吉岡里帆、新境地を開拓!メガネ&笑顔封印で、イメージを一新する熱演 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

なかでも多くの共感を集めるキャラクターは、やはり吉岡演じる主人公の斎藤瞳。国立大学を出て地方公務員として働いていた彼女は、王子が手掛けたアニメと出会ったことで業界大手のトウケイ動画に転職する。そして数年の下積みを経て監督に抜擢され、憧れである王子を超えるため、そして“見ている人に魔法をかけるような作品”を作るために心血を注いでいく。

「吉岡里帆さん演じる斎藤瞳が映像を届けることに“魂”を費やしていくことが印象に残った」(大学職員・男性)

「斎藤監督のがんばっている姿に背中を押されました」(学生・女性)

「夢を見て挑戦していくところに好感が持てました」(法律事務・男性)

「誰かの心に届くなら身を砕こうとも進む姿に共感しました」(会社員・男性)

産みの苦しみと正面から向き合う天才、王子千晴役を演じる中村倫也 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
産みの苦しみと正面から向き合う天才、王子千晴役を演じる中村倫也 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

そんな瞳と“ハケン”をかけて対決する王子は、8年前に発表したデビュー作「光のヨスガ」で脚光を浴びるもその後スランプに陥ってしまう。“伝説の天才アニメ監督”と謳われながらもなかなか浮上できずにいたところ、その才能に惚れ込んだ有科と共に再起をかけて立ち上がる。産みの苦しみにもがきながらもクリエイターとしてのブレない姿勢を貫き通す王子の姿、王子の才能を信じて周囲の圧力から守ろうと奮闘する有科の姿は、男女問わず多くの人の心に響いたようだ。

「評価よりも自分自身の矜持を強く持っている点がすばらしい」(会社員・男性)

「命をかけて作品づくりをしていることが伝わってきた」(学生・女性)

「『リデル』の制作側に、ライバルとは思えないほどの熱さがあった」(学生・男性)

「2人の監督の葛藤。その責任の重さがすごく伝わってきました」(アニメ業界・男性)

すべてを敵に回しても王子を守ろうとするプロデューサーの有科を演じた、尾野の熱演には多くの賛辞が寄せられた [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
すべてを敵に回しても王子を守ろうとするプロデューサーの有科を演じた、尾野の熱演には多くの賛辞が寄せられた [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

「気分転換なんて死んでもできない」…“刺さる”台詞の数々が、胸に響く

2人の監督を支えるスタッフ陣についても「監督に一番近い人が、世に出すために並走している姿がカッコよかった」など、その活躍と貢献を讃える声が寄せられていた。特に瞳とパートナーとなるプロデューサーの行城については、演じる柄本の演技も含めて絶賛の声が多数寄せられている。

制作作業に打ち込みたい瞳だが、プロデューサーの行城には振り回されっぱなし [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
制作作業に打ち込みたい瞳だが、プロデューサーの行城には振り回されっぱなし [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

「一見、合理主義の塊に見えるが、心のなかに確かな熱を持った人物」(会社員・男性)

「斎藤監督と行城さん、犬猿の仲に見えますが最高のコンビでした!」(会社員・女性)

「本当に敏腕プロデューサーのように感じた」(会社員・男性)

ほかにも「全員の個性が観ていくなかで良い意味で裏切られたり、変化していていく様に胸を動かされました」(パート・女性)という声に代表されるように、劇中に登場するさまざまな職業の登場人物たちにも共感の声が。

特に熱いコメントを集めたのが、小野花梨が演じる“神作画”で話題を集めたアニメーターの並沢和奈、六角精児演じる並沢とともに作品づくりに打ち込むアニメーターの関、高野麻里佳が演じるアイドル的人気を誇る声優の群野葵らだ。

アニメーターなどあらゆる職業の人物たちが個性豊かに描かれる [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
アニメーターなどあらゆる職業の人物たちが個性豊かに描かれる [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

アニメ制作に携わる、さまざまな職業・境遇のキャラクターが大勢登場するだけに、きっと誰にも自分と重ね合わせたくなるような人物が見つかるはず。“刺さる”登場人物に感情移入するのも本作ならではの楽しみ方ではないだろうか。

さらに劇中には、作品づくりに全力で向き合う登場人物たちの熱い想いがあらわれた、直球の名ゼリフや名シーンが数多く登場。仕事をするうえで、生きていくうえでの格言になるような珠玉の一言も、是非とも見つけてほしい。

憧れの王子監督を超えたい一心で、瞳は作品づくりに没頭していく [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
憧れの王子監督を超えたい一心で、瞳は作品づくりに没頭していく [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

「『気分転換なんて死んでもできない』という王子監督のセリフは、心血注いでいるからこそのセリフだと感じました」(会社員・女性)

「『描くことへの不安は描くことだけで乗り越えられる』というセリフが響きました」(会社員・女性)

「『納得できないものを世に出してしまったらおしまいなんだよ』のセリフが熱く、自分が働く上でも共感できる」(会社員・男性)

「瞳が王子に『おもしろかったよ』と言われてグッと感情を噛み締めるシーンが印象的。ずっと憧れて人生を変えるきっかけになった人に自分の努力を認められたら、本当は叫んだり泣きたくなるほどうれしかったんだろうなと思いました」(Web編集・女性)

スタッフ陣も本格派!「1クール観た気分を味わえる」劇中アニメ

映像美が魅力的な劇中アニメ「サウンドバック 奏の石」 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
映像美が魅力的な劇中アニメ「サウンドバック 奏の石」 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

心を熱くするストーリーと共感必至の登場人物たち、そしてもう一つ本作の見どころとなるのは、瞳が手掛ける「サバク」こと「サウンドバック 奏の石」と、王子が手掛ける「リデル」こと「運命戦線リデルライト」の2作の劇中アニメだ。

王子が復活をかけて作りだす「運命戦線リデルライト」 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
王子が復活をかけて作りだす「運命戦線リデルライト」 [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

両作品とも「攻殻機動隊」シリーズなどで知られるProduction I.G.をはじめ、日本を代表するアニメプロダクションやクリエイター陣が参加した、劇中アニメの枠を超越した本格派。原作者の辻村は、制作陣が作品のイメージを構築しやすいようにとそれぞれ12話分のプロットを自ら書き下ろししたという。その熱量の高さで生まれた圧巻のクオリティに、東映の公式YouTubeチャンネルで特報映像が公開された際には、多くのアニメファンから驚きの声があがっていた。

「サバク」は田舎町を舞台に繰り広げられる王道のジュブナイルロボットアニメーション。実際に監督を務めたのは「若おかみは小学生!」などで知られる谷東監督で、キャラクターデザインは窪之内英策、メカデザインは「機動戦士ガンダム00」シリーズの柳瀬敬之が担当。

そして魔法少女たちが魂の力で乗るバイクを変形させライバルたちと競い合う「リデル」は、「プリキュア」シリーズや『ONE PIECE STAMPEDE』(19)の大塚隆史監督が手掛け、キャラクター原案を「デュラララ!!」や「魔法少女まどか☆マギカ」などで知られる岸田隆宏が務めている。

「アニメのクオリティが高くて、すげえーとなりました」(会社員・男性)

「実際にアニメで放送されるのを見てみたい!」(学生・男性)

「本当に1クール見たと錯覚するくらい良かった」(動画編集・男性)

「『サバク』の最終話のシーンで切なくなりました」(病院勤務・女性)

全編観たいという声も多数寄せられた [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
全編観たいという声も多数寄せられた [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

また本編中には「サバク」と「リデル」両者の視聴率争いや、視聴者の間で飛び交うSNS投稿のコメントなどがアニメーションと実写の融合によって表現されていく。新海誠監督の『君の名は。』(16)にCGクリエイターとして参加した吉野耕平監督ならではの斬新な映像表現には、「アニメと実写の融合が疾走感があった」(会社員・女性)、「作中アニメの注目の勢いが可視化されているところが素敵でした」(学生・女性)とのコメントも寄せられており、大いに注目してほしい。

『ハケンアニメ!』は、いよいよ5月20日(金)から公開! [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
『ハケンアニメ!』は、いよいよ5月20日(金)から公開! [c]2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

普段なかなか見ることができないアニメ制作の舞台裏が知れるだけでなく、異なる業種であっても仕事の向き合い方を変えるきっかけを与えてくれる。『ハケンアニメ!』はそんな魔法のようなパワーを持った作品に仕上がっている。

劇場を出る時にはきっと晴れやかな気持ちになり、普段観ているアニメも、次の日の仕事へ向かう道のりさえも、これまでとはまったく違ったものに見えることだろう。

文/久保田 和馬

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