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笑顔で働くことが最高のスキルに!働く目的は一旦思考停止してもOK

  • 2022.5.17
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出典:シティリビングWeb

厳しい現実をいきなり突き付けるようで恐縮ですが、日本という国が置かれている現実をどれだけ「自分事」として理解しているビジネスパーソンがいるでしょうか。昨年上梓した拙著の中でも触れましたが、日本の平均賃金は約60年間伸びておらず、硬直化した経済状況において、国際的な地位は低下し続けています。

日本の一人当たりのGDPはシンガポールや韓国にも抜かれ30位。子どもの幸福度調査を見ても、とても低い水準にとどまってしまっています。グローバル化した現在では、宗教戦争のような恐ろしい紛争も各地で勃発しており、ビジネス界においてもあちこちで影響が出てきています。

キャリアカウンセラーという職業の本質は、チェンジエージェント、つまり多くの人の変化を生み出す代理人ですが、働く場所が無い=収入が無いという現実に直面し、結果的に、生きる術を失うという場面に遭遇している方を支援することもありました。人が生活を営む上で最低限必要な「職場」「居場所」を見いだせずにいる方も多く、公的支援、民間の支援、相互扶助など、支え合い、寄り添って「幸せに生きる」生存基盤ですら脆弱な国になってしまっている現実も直視して参りました。

働く目的・生きる目的を考え出すと…?

働く意味や目的を問われても、普通の人の感覚としては、働くしかないから働いている、生きるために、生活のために働くしかない、という感覚が実直な答えではないでしょうか? 私たちが働くことは社会を支えるためであり、生きるためであるという感覚は、通常の大人であれば当たり前に持つべき感覚であり、他にどうやって生きればいいのかわからないからこそ、ただ働くのです。セーフティネットが脆弱な国において、不幸を量産しているかのような日本の教育行政の在り方にも悲喜こもごもですが、一介のカウンセラーの立場でできることはさほど多くはありません。

表題の通り、働く目的や生きる目的を考え出した瞬間、重く考えれば考えるほどドツボにはまります。いい意味で思考停止し、目の前の今ある仕事に忠実に向き合い行い続けることが結果としてよい方向に行くことが、多くのクライアントさんと接してきて感じる現実的なアドバイスとなります。隣の芝は青いのです。王道に勝る近道無し。自分の感性を信じて、与えられた職務に忠実に行けば、自ずと人生の道は拓かれていくものです。

笑顔で働くことが結局は最も大切で最高の「スキル」

キャリアにアップもダウンもありません。生きてきた人生の道筋が「キャリア」そのものです。スキルや資格で人格を測ることはできません。大変な状況や環境に置かれた時に根拠の無い自信を持って前向きに働き続けられる強さこそが、自分という人間の「徳」を高めてくれる最も大切な経験であり、不安定で困難な状況を打開する、本物の強さなのです。

3児を転勤しながら育ててきたワーキングマザーの立場で言えば、働き方に迷う暇はありませんでした。多くの働く方を支援してきて感じることは、自分の頭で考え、自分の力で強くしなやかに生き抜く知恵と知識と技術と人間関係と行動力を体得している方は、危機に強いということです。

やればできる。やらなければできない。人生の成功は死ぬまで誰にも分らないし、評価できるものではありません。ましてや幸せの尺度は数字で測ることは本来できない「主観的な」ものだからです。

明けない夜はありません。目の前の仕事に感謝して忠誠を尽くして、笑顔で働くことが結局は最も大切で最高の「スキル」なのです。これを、GRIT(やり抜く力)と言います。経験に勝る武器はありません。実直に、真摯にやるべきことをやり続けましょう。

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