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『風と雲と雨』でパク・シフの堂々たる演技が物語をどう動かしていくか

  • 2022.5.16
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パク・シフが『風と雲と雨』で扮している主人公のチェ・チョンジュンは、本当に波乱万丈の人生を歩んでいる。もともとは地方高官の息子として両班(ヤンバン)の身分で恵まれた立場にいた。しかも、頭脳明晰であり、優秀な成績で科挙に17歳で合格していた。

順風満帆の人生が約束されていたかのようだった。しかし、そこからドラマは急展開する。父親が陰謀に巻き込まれて殺され、チョンジュンも命の危険にさらされた。やむなく、彼は父の友人だった易術家のところに弟子入りして、一心不乱に易術の習得をめざした。それは本当に苦難に満ちた日々だった。

しかし、チョンジュンは努力と忍耐で乗り越え、ついには最高レベルの易術を身につけた。以後、都に出ていき、王朝ナンバーワンの易術家として認められた。

ただし、そこで満足してしまうチョンジュンではなかった。自らの技術を生かして、今度は国王の後継者争いで重要な役回りをするようになった。

パク・シフがチョンジュンを堂々と演じている(写真提供=© 2020 TV Chosun)
一世一代の大勝負

とはいえ、チョンジュンが特別な才能を発揮すればするほど、反対勢力が彼の命を狙うようになった。特に、チョンジュンの最大の敵になったのが、壮洞・金氏(チャンドン・キムシ)の一族である。

これは、本当に手ごわい相手だった。国王以上の権力を持った彼らは、自分たちに歯向かう者を徹底的に排除した。チョンジュンも危うく命を落としかけたが、読みが深い洞察力で危機を乗り越えると、今度は反撃に転じた。共闘する相手は興宣君(フンソングン)だ。彼の二男の命福(ミョンボク)はとても優秀であり、チョンジュンの占いによると次期国王に一番近い人間になっていた。

果たして、命福はチョンジュンの見立てどおりに国王になることができるだろうか。

こうして『風と雲と雨』も中盤になると、次期国王をめぐってチョンジュンが一世一代の大勝負に出ていく。そのあたりをパク・シフが堂々と演じる。

歴史巨編としてスケールが大きい『風と雲と雨』。チョンジュンの仕掛ける戦術がさらに面白くなってくる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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