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この地名、読める? 「思わず噛んじゃう市」ランキング上位の漢字の難しさに驚愕!

  • 2022.5.14
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読みにくい漢字、難しい漢字の地名は全国各地にあります。また、その地名を口に出そうとすると、言いにくく噛んでしまうようなところもあります。こういった市名ばかりを集めた「思わず噛んじゃう市ランキング」トップ10から、漢字の難しさにフォーカスして紹介します。
読みにくい漢字、難しい漢字の地名は全国各地にあります。また、その地名を口に出そうとすると、言いにくく噛んでしまうようなところもあります。こういった市名ばかりを集めた「思わず噛んじゃう市ランキング」トップ10から、漢字の難しさにフォーカスして紹介します。

地元に住んでいれば普通に読める地名でも、圏外からの来訪者には全く読めない地名というものが日本全国各所に存在します。こういう地名に対し、勝手な読み方をして、地元の人から笑われたり、よそ者ということがバレてしまったりした経験、皆さんにはないでしょうか。

みんなでつくる地域応援支援サイト「生活ガイド.com」は2022年3月、「思わず噛んじゃう市ランキング」トップ10を発表。このランキングは、地名を声に出す際、噛んでしまいがちな言いにくい市ばかりを紹介した興味深いものですが、筆者はこのランキングを見て愕然としました。言いにくいだけでなく、難しい漢字ばかりがランクインしており、地元以外の人は読めないものが多かったからです。

今回はこの「思わず噛んじゃう市」ランキングTOP10を、その漢字の難しさにフォーカスしつつ紹介していきます!

10位:秩父市(埼玉県)

季節・気候によっては美しい雲海を眺めることもできる埼玉県秩父市(写真AC)
季節・気候によっては美しい雲海を眺めることもできる埼玉県秩父市(写真AC)


まずは10位の埼玉県の秩父市を見てみましょう。正しい読み方は「ちちぶし」で、関東圏では観光スポットの1つとして有名であることから、浸透度は高い地名であると言って良いでしょう。ただし市内には「長瀞(ながとろ)」「小鹿野(おがの)」「横瀬(よこぜ)」と県外の人は一瞬読み間違えてしまいそうな地域が複数あります。

自然美にあふれ、風光明美なエリアとして知られる秩父市もまた、その読み方・言い方は独特の語感を持つ地域と言って良いと思います。

同率7位:筑紫野市(福岡県)

九州百名山の一つ宝満山を有する筑紫野市(写真AC)
九州百名山の一つ宝満山を有する筑紫野市(写真AC)

同率7位の市は3つあります。まずは福岡県の筑紫野市。「ちくし」という名字の方がいることから、「ちくしのし」という正しい読みをできる人は多いはずです。一方、言葉に発してみると、やはり少々言いにくく確かに本来のランキング趣旨の「噛んじゃう」印象は強いです。

この名の由来は古事記の国生み神話にあると言われ、かつては古代九州の総称が「筑紫(つくし)」と呼ばれ、その中心にあったのがこの地域であるのだそうです。

同率7位:羽曳野市(大阪府)

羽曳野市にある白鳥陵古墳は世界文化遺産にも登録されています(写真AC)
羽曳野市にある白鳥陵古墳は世界文化遺産にも登録されています(写真AC)

同率7位は、大阪府の羽曳野市。正しい読み方は「はびきのし」で、その名の由来は古事記、日本書紀に登場する古代英雄・ヤマトタケルノミコトにまつわると言われています。

没後、白鳥となり天高く飛び去ったというヤマトタケルの「白鳥伝説」に由来し、「羽を曳くが如く」といった語源からこの名になったと言われています。「白鳥伝説」とゆかり深い白鳥陵古墳など、市内には古代ロマンを感じられる名所があることでもよく知られています。

同率7位:南足柄市(神奈川県)

富士山を眺められ、 神奈川県の西端にある南足柄市(写真AC)
富士山を眺められ、 神奈川県の西端にある南足柄市(写真AC)


同じく7位は、神奈川県の南足柄市。神奈川県の西端にあるエリアですが、正しい読み方は「みなみあしがらし」。少々長く、滑舌が悪い人だと聞き取りにくそうな名称ですが、漢字自体はさほど難しいものではなく、普通に音読みすれば間違えることなく言えそうな感じもします。

この「足柄」という名前の由来は、「足のスネからコウのような、なだらかな傾斜」のことを指し、同エリア内の山々が同じように山頂からふもとの傾斜がなだらかであることから名付けられたと言われているようです。

同率5位:諫早市(長崎県)

海と山が共存する諫早市(写真AC)
海と山が共存する諫早市(写真AC)


続いて5位の長崎県諫早市を見てみましょう。正しい読み方は「いさはやし」。地元の干拓事業などの報道で全国的にも知られ耳慣れてはいるものの、やはり読みにくい漢字であることには変わりません。

まず「諫」という字が難しく、県外の人で正しく書ける人は少ないかもしれません。一方「早」は誰でも読める漢字ですが、「諫」との並びによって本来の音読み・訓読みとは違う読み方がありそうにも思え、人々に難しさを与えているように思います。

同率5位:羽咋市(石川県)

日本海に面した千里浜などを有する羽咋市(写真AC)
日本海に面した千里浜などを有する羽咋市(写真AC)


同率5位は、石川県の羽咋市。一瞬「うさくし」と読んでしまいそうですが、よく見えれば「昨(さく)」という字でもなく、日へんではなく口へんの「咋(かむ)」という読みにくい漢字です。正しい読み方は「はくいし」です。この語感を前に70年代の不良たちのスラング「ハクい」をすぐにイメージする人はおそらく50代以上の方でしょう。

ただし、その名の正しい由来は神話に由来します。遠い昔この地域に出現していた”怪鳥”を磐衝別命(いわつくわけのみこと)という皇子が3匹の犬と共に退治。犬が怪鳥の『羽を喰った』ことから、「羽咋(はくい)」という地名が誕生したと言われています。

4位:志布志市(鹿児島県)

志布志市にあるのどかな駅・志布志駅(写真AC)
志布志市にあるのどかな駅・志布志駅(写真AC)


4位は、鹿児島県の志布志市。正しい読み方は「しぶしし」。県外の人から見ると、何かの絵文字やアスキーアートにも読めそうな字面で、市内の住所には「志布志市志布志町志布志」といったものも存在し、目が回るような思いにもなります。

しかし、その語源は実に高貴なもので、天智天皇遷幸の伝説に由来します。天皇に布を献上した妻女にならい、召使いの女性もまた布を献上したところ、天皇が感激されました。天皇は「上下より布を志す誠にこれは上下の志布志である」と言われ、高濱の郷中すべてを「志布志」と呼ぶようになったと言われています。

3位:豊見城市(沖縄県)

那覇の南にあり、眩いブルーが続くビーチのある豊見城市(写真AC)
那覇の南にあり、眩いブルーが続くビーチのある豊見城市(写真AC)


続いて3位の沖縄県の豊見城市を見てみましょう。正しくは「とみぐすくし」ですが、県外の人は「とよみじょうし」と読んでしまいそうです。ただし、その地名の由来を調べると「とよみ」という読み方自体も遠いわけではなく、当初は界隈に「とよみ城」という城(グスク)があったそうです。その呼び名が時代と共に「とよみぐすく「てぃみぐすく」「とみぐすく」と変遷したのだそうです。

2位:各務原市(岐阜県)

国の重要文化財にも指定されている各務原市の日吉神社(写真AC)
国の重要文化財にも指定されている各務原市の日吉神社(写真AC)


2位の岐阜県の各務原市見てみましょう。1963年に4町が合併して誕生した市ですが、とにかく読みにくく県内の人でも正確な読み方が「かかみがはら」と言えない人もいるとか。語源の由来は諸説あるようですが、もともとの地名にあった「各牟(かかむ)」という漢字が「各務」と置き換えられ、これに加えて読み方も「かかみ」に変わったという説もあるそうです。

1位:いちき串木野市(鹿児島県)

さつまあげ発祥の地として有名な、鹿児島県いちき串木野市
さつまあげ発祥の地として有名な、鹿児島県いちき串木野市


1位は、本来の「思わず噛んじゃう市ランキング」にとってはこの上なく「言いにくい」市である鹿児島県のいちき串木野市。「いちき」はさておき、それ以上に難しく思えるのがこの漢字の並びです。普通に音読みとして「くしきのし」と読めば良いのですが、県外の人には見慣れない漢字の並びを前に「くしぼくの」「くしきや」など、考えすぎの読み方をしてしまいそうです。

いろんな意味で衝撃だったのはやはり鹿児島県志布志市

「生活ガイド.com」発表した「思わず噛んじゃう市ランキング」トップ10
「生活ガイド.com」発表した「思わず噛んじゃう市ランキング」トップ10


あらためて、「生活ガイド.com」発表した「思わず噛んじゃう市」ランキングのTOP10を表で見ていきましょう。この調査は2021年12月13日~2022年1月1日、生活ガイド.comの会員で10~80代の男女199人を対象にインターネット上で実施したものです。

ランキング表には読み仮名がふられているものの、筆者は7位の南足柄市、10位の秩父市以外、素で読むことができないものばかりでした。また個人的にはやはり鹿児島県志布志市に衝撃を覚えました。読み方はさておき、確かに口に出した際、噛んでしまいそうな語感であうことに加え、市内には「志布志市志布志町志布志」といった「志」だらけの住所も存在することが興味深かったです。

ここまで読んでくださった方は、どれだけの地名を読むことができましたか? あらためて、いろんな地域の名前や由来を調べてみると面白いですよ。

文:松田 義人

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