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【佐々木依里のメディテーションジャーニー】日常で行うべき行い「サレンダー」を知っていますか?

  • 2022.5.11
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頑張り屋さんや完璧主義な現代人にぜひ覚えてほしい言葉はサレンダー!

サレンダー(Surrender)とは降伏を意味する言葉です。その言葉の歴史は古く、ヨガの聖典「ヨガスートラ」にあります。ヨガスートラに出てくるアシュタンガは日本語で八支則(はっしそく)といいます。八支則は、8つの段階で心や体を統一し、自分自身と世界を統合していく方法を伝えています。まず初めに取り掛からなければならないのが「ヤマ」。ヤマは、「日常生活で行ってはならないことの5つの心得」を説いています。そしてヤマの次の段階として「ニヤマ」があります。

ニヤマとは日常の中で実践するべき5つの行いです。サンスクリット語:英語:日本語で紹介します。

シャウチャ:cleanliness:自分自身の心身や、環境を清潔に保つこと

サントーシャ:contentment:「足る」を知ること、満たされていることに気づくこと

タパス:discipline, burning of desire:努力すること

スワディヤーヤ:self-study:心を良い方向へ導いてくれる書物を読むこと、学ぶこと

イシュワラプラニダーナ:Surrender:降伏すること、委ねること

この5つ目のイシュワラプラニダーナは、英語でSurrender(サレンダー)、日本語に訳すと降伏することとあります。しかし、降伏と聞いて実際にどういう意味なのか、正しく理解している人はあまりいません。

この降伏は「Give Up 」=諦める、降参するというような意味ではなく、むしろ積極的に委ねることを意味していいます。

どうにもならないこと、自分ではどうしようもできないこと、に対して使う「なるようになる」という意味がサレンダーに近いです。

頑張り屋さんの傾向は、自分が頑張ればきっと解決できる、頑張れば頑張った分だけ良くなる、または、頑張ってないからダメなんだと、何かをすることで成果を上げてきた経験から頑張り続けることをやめられません。また完璧主義の方も、やればやるほど良くなるという思いから離れられず、やりすぎる傾向にあります。しかし物事は、すればするほど全てがうまくいくとは限りません。

時にサレンダー、大いなる自然に自分を委ね、身を任せることが必要な時もあります。力んでいては本当の力が発揮できないこともあります。自然な流れに身を任せリラックスして流れを信頼する。そうしていくと余計な力が抜け、本来の自分を発揮しやすくなります。

固く握った握り拳は何も掴むことはできませんが、柔らかく広げた手のひらは何かを掴むことができるかもしれない。

サレンダーを日々心掛けて暮らすこと。どうにもならないことに寛大になり、今日の天気を楽しめる自分を手に入れましょう!

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