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仕事に依存し過ぎてない? 元自衛隊員が教えるメンタル防衛術

  • 2022.5.11
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GWが終わったものの、休み気分が抜けずいまいちやる気がでない......仕事に行くのも憂うつ......そんな人も多いのではないだろうか。そんなときには、元自衛隊員が教えるメンタル防衛術が参考になるかもしれない。

今回は、いずれも自衛隊員として勤務経験のある2人の著書から、日常で役立つ「メンタルを健康に保つコツ」を紹介しよう。

メンタル強者が持っているものって?

『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』の著者・わびさんは、自衛隊での激務・パワハラが原因で、うつ病と不安神経症を発症した経験がある。本書では、わびさんが培ってきた「生き抜く技術」をもとに、自分らしく楽しく生きるための働き方やメンタルの整え方、人間関係を戦略的・戦術的に解決していく方法をわかりやすく解説している。

第1章「やばいときは即『おうち入院』で早期回復」の中では、「自衛隊で出会った、超メンタルが強い人の共通点」として以下の3つを挙げている。

1、仕事に依存しすぎていない
2、コントロールできないことに執着しない
3、信じるものがある

メンタルは鍛えるものではなく、その強さ弱さは「心の持ちよう」で決まる。それがわびさんの持論だ。

そのために重要な上記3つの中でも、最初にとっつきやすいものとしておすすめしているのが「仕事に依存しすぎないためにも、没頭できる趣味を見つける」こと。

「メンタル強めと言われている人には、ほとんど仕事以外に没頭している趣味があります」

わびさんが出会った人たちには、終業のとたんに外へ出て20キロくらいマラソンしたり、休日の朝4時から洗車に行ったりと、尋常ではないレベルで趣味に没頭している人もいたそうだ。常に厳しい訓練に明け暮れているイメージのある自衛隊員だからこそ、ハードな訓練や任務を乗り切るために、趣味が重要な役割を果たしているのだろう。

怒りに駆られたら「DNA呼吸」を

メンタルの強さは心の持ちよう、とは言ってもどうしてもストレスは溜まるし、疲れてイライラしてしまうこともある。そんなとき、手に取りたいのが『自衛隊メンタル教官が教える イライラ・怒りをとる技術』だ。

著者の下園さんは、陸上自衛隊に入隊後、「心理幹部」として多くの隊員たちのカウンセリングにあたってきた。定年退官後、現在はNPO法人メンタルレスキュー協会の理事長を務める。『心の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(朝日新聞出版)など、メンタルケアに関する著書も多数。

本書『自衛隊メンタル教官が教える イライラ・怒りをとる技術』は、日常生活や仕事で避けられない「怒り」の感情に焦点を当てた1冊だ。湧き上がる怒りに振り回されず、コントロールするにはどうすればいいか。下園さんが開講している、自衛隊員用のメンタルトレーニングを一般向けにアレンジした講座「感情のケアプログラム」の中から、実際に効果をあげてきたものだけを取り上げている。

その中でも「DNA呼吸」は、感情の嵐が収まらないときに、体からアプローチする画期的な呼吸法だ。手順は、以下の通り。

1、いすに座って(立ったままでも良い)、少し背筋を伸ばしたまま、まず少し息を吸った後、大きくため息をつきます(「大丈夫(D)」)
2、ため息をつき終わったら、そのままお腹をへこませながら、息を吐き続けます。そのとき背筋は伸びたまま、胸を前方斜め上につき上げる感じにしながら、できるだけ胸の力を抜くことを意識します。お腹は力を入れ、胸は脱力です(「何とかなる(N)」)
3、姿勢はそのまま。息の吐き終わりのタイミングで、お尻の穴をきゅっと1~2秒ほど、締めます(「明らかにしよう、よく見よう(A)」)
4、一気に脱力し、反動で息を吸います
5、1に戻ります(1回で苦しくなった人は、ため息を数回ついて休んでから1にいきます)

この1~5の手順を、それぞれ「大丈夫(D)」「何とかなる(N)」「明らかにしよう、よく見よう(A)」という心の呟きとセットにして行う。

やや複雑と感じるかもしれないが、これは呼吸の手順をわざと複雑にすることで、自分の意識を感情からそらしてくれる効果があるそうだ。完璧にできなくとも、だいたいでいいのでまずは5セット試してほしいとのこと。つい、怒りに駆られてしまったら、このDNA呼吸を思い出そう。

常に高ストレス下に置かれているであろう自衛隊を経験した2人の著者の知見は、日々のストレスからメンタルを守るのに大いに役立つはずだ。

(文・犬飼あゆむ/ライター)

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