小泉今日子、夏帆らが向田邦子作品で四姉妹役に挑戦！ 『阿修羅のごとく』9月上演

女優の小泉今日子、小林聡美、安藤玉恵、夏帆が、新作舞台『阿修羅のごとく』で四姉妹を演じることが分かった。あわせてビジュアル写真やコメントが解禁されている。

夏帆「数年ぶりの舞台で今からとてもそわそわしています」

本作は、数々の話題作ドラマを生み出し、昭和を代表する脚本家である向田邦子の代表作の新たな舞台版。1979年のドラマオンエアの当時、和田勉氏の斬新な演出と、加藤治子、八千草薫、いしだあゆみ、風吹ジュンの共演で視聴者に鮮烈な印象を残し、その後も繰り返される再放送の度に、作品のファンを増やしていった名作だ。過去に映画化（2003年、森田芳光監督）、舞台化（2004年、2013年）されてきた。

今回は、向田氏のセリフをほぼそのままに、シーンと登場人物を大幅にカット。“四姉妹（を演じる女優）のバトル”に焦点を当てる。劇場は、四方向に客席を設置しており、ステージを囲む形で見るセンターステージ形式。女優たちの生々しい戦いに立ち会うような臨場感ある空間を目指すという。

演出を担当するのは、映画『愛しのアイリーン』（18年）でキネマ旬報助演女優賞を受賞し、演出も手がける木野花。脚色は『LIFE～人生を捧げるコント～』、映画『十二人の死にたい子どもたち』（19年）の脚本など多数手がける劇作家・演出家の倉持裕。

奔放に生きようとする長女・綱子を演じるのは、近年では舞台プロデューサーを務めるなど、女優・歌手だけでなく幅広く創作活動を続けている小泉。向田邦子原案ドラマへの出演など、向田作品とも縁の深い小泉は、昨年開催された向田邦子没後40年特別イベント「いま、風が吹いている」でもナレーションを担当している。

平和に、堅実に生きようとする次女・巻子役は小林、三女・滝子役は安藤。そして自由にそして必死に生きる四女・咲子を演じるのは今夏『さかなのこ』の公開も控える夏帆。

解禁されたビジュアルは、大宮エリーによる、四人の女優それぞれをイメージして描いた華やかな色彩の花の絵画とのコラボレーションとなっており、四姉妹のプリミティブな美しさと力強さを際立たせている。

出演にあたって小泉は「大好きな向田邦子作品を舞台で演じることができるなんて！ 生きててよかったです。信頼している俳優たち、尊敬している演出家とともに作り上げることができるなんて！ 生きててよかったです。私は3人姉妹の末っ子として育ちましたが、今回は長女役。長女の立場から3人の妹たちを眺めたとき、どんな思いが心に生まれるのか。敏感に心を研ぎ澄まして稽古に臨みたいと思っています」とコメント。

夏帆は「数年ぶりの舞台で今からとてもそわそわしています。この作品のお話をいただいたときに、これは絶対にやりたい…！ と胸が高鳴って、また舞台の世界に飛び込んでみようと、覚悟を決めました。稽古に向けて、きりりとリズムカルな向田さんの言葉たちとどう向き合っていこうかと想像する日々はとても楽しいです。初舞台のときにとてもお世話になった木野花さんの演出のもと、頼もしい先輩方の背中を追いながら、精一杯がんばります」と話している。

『阿修羅のごとく』はシアタートラムにて9月9日～10月2日に上演（兵庫公演も予定）。