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『村井の恋』高橋ひかるのマイルールは? “推される立場”だからこそ大切にしたいこと

  • 2022.5.10
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高橋ひかる

TBSの新しい深夜ドラマ枠「ドラマストリーム」。その1作目となる高橋ひかる主演ドラマ『村井の恋』が現在放送中だ。

島順太による同名漫画を原作とした本作は、乙女ゲームの“推し”キャラクターに本気で恋をする教師と、その教師に恋をして猪突猛進にその感情をぶつける男子生徒の恋愛模様を描いたラブコメディ。

“推し”に恋する教師・田中に扮した高橋に、本作の反響や田中というキャラクターを演じるにあたって意識した点を聞いた。(編集部)

――SNSなどで、意外だった反響や嬉しかった感想はありましたか?

高橋ひかる(以下、高橋):私は、自分のことをどちらかというと“カッコいい寄りの顔”だと思っていたんですけど、SNSに「かわいい系の顔の人だけど、鉄子できるの?」といった声があったんです。でも、放送された時には「最初からバリバリ鉄子だった!」というリアクションがあって、良かったなと思ったし、「やったぞ!」って嬉しかったです(笑)。

――きっと、すごく緊張しながら初回放送を迎えられたんじゃないかなと。

高橋:ハラハラしましたね。ただ、クランクインから放送開始までがわりと早かったので、みなさんの意見を反映できたような気もしていて。連動できるスピード感はよかったなと思います。

――座長として、どんなことを意識されていましたか?

高橋:ずっと現場にいる(笑)。スタンバイ中って待機されていたり、次のシーンの確認をされたりする俳優さんが多いと思うんですが、スタンドイン(※本番に備えて、照明の調整などのためにいる代役)も全部自分でやる、みたいな。そうすることで現場の空気感を感じられるし、コミュニケーションも取れるので。誰よりも長く現場にいることを大切にしていました。でも、宮世(琉弥)さんをはじめ共演者のみなさんが明るいので、何も考えなくても話しかけてくれて(笑)。私も先生役ではありますけど、カメラが回っていないときは“みんな学生”という感じでワチャワチャしながら喋っていましたね。

――生徒役の作品が多い中、教師役というのは新鮮な気がします。

高橋:ちょうど同時期に生徒役の作品も公開されていたので、最初は「教師ですか!?」と戸惑いもありましたが、新任教師ということでリアルではあるのかなと。幅広くお芝居させてもらう機会をいただけて嬉しいなと思いつつ、生徒役に同い年で同じ事務所で同じコンテスト出身の鶴嶋乃愛さんがいたり、年上の(伊藤)あさひさんや曽田(陵介)さんがいたり……お互いに「不思議だね」と笑いながらやっていました。

――教師役を演じる上で難しかったことも聞かせてください。

高橋:村井役を演じる宮世さんの容姿が大人びているんです。だから、並んだ時に村井のほうが大人っぽく見えたらどうしようってドキドキしてたんですが、お互い意思が強い役柄なので、意外と負けず。田中も性格的には幼いところがあるので、それはそれで利用していこうと思っていました。

――全体を通して、コメディを演じるという点についてはいかがでしたか?

高橋:映画『おそ松さん』ではじめてコメディにチャレンジさせてもらったんですが、短いスパンで『村井の恋』も決まったので、はじめは「どうしよう」と少し悩みました。(『おそ松さん』で演じた)トト子とは違って、自分からアクションを起こしていかなきゃいけない役なので、走り方がちょっと硬かったり、とっさに出る動きがちょっと気持ち悪かったり、無表情から急に表情が変化したり。ドラマ自体のテンポがいいので、そのテンポに合わせて表情や動きを感情と共に出すのが難しくもあり、面白くもありました。監督からは「もっとキレよく」と言われることが多かったので、キレの良さを意識して。それから、声をいつもより低くしてみたり、ちょっとデフォルメした表現をしてみたりもしました。

――個人的に、第2話で村井にモンゴリアンチョップを決めるシーンが美しくて好きでした。

高橋:あのシーンは、意図せず白目になったんですよ(笑)。本当はカッコよく村井くんを見ながらチョップを決めたかったんですけどね。監督は「これ大丈夫ですかね? 放送できますか?」と事務所のOKが出るのかソワソワしていたけど、むしろ私たちは「面白いじゃないですか!」って(笑)。ちなみに、フォームは監督と一緒に朝から練習しました。事前に監督がプロレスラーの方からレクチャーを受けていて、直伝の直伝で私は受け継いだので、そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。

――田中には春夏秋冬という推しがいますが、高橋さんご自身は推される立場でもあります。

高橋:春夏秋冬くんは存在しない2次元のキャラクターなので、(田中の)妄想の中にも「3次元の人には敵わない」みたいなセリフがあって、それはすごく悲しいシーンだなと思うんです。でも、私の場合は対面することもできるし、思いを伝えることもできる。メディアに出ている姿を見てもらうだけではなくて、SNSとか自分の思いを発信できるところでファンの方にちゃんと感謝を伝えていきたいと思ったし、“人だからできること”をもっともっとやっていけたらいいなと思っています。

――田中は、村井への思いに「先生と生徒だから」とフタをしてしまうようなところがありますが、その気持ちは理解できますか?

高橋:私も恋愛においては、全部フタをしていましたね。こういうお仕事をしているということもあって、消極的なタイプでした。学生時代から、好きな人に思いを伝えるなんてできなかったですし、だからこそ読む恋愛漫画はだいたい女の子が積極的な作品でした。もちろん思われる恋愛も素敵だけど、自分にはできないからこそ、そういう恋に憧れがあったんです。

――恋愛に限らず、気持ちにフタをしてしまったことで後悔したようなご経験も?

高橋:私は頭で言葉をうまく整理できなくて、伝えることを諦めちゃうタイプなんですよ。家族に対してでさえも自分の意見を言うことが苦手なので、「ちゃんと伝えていたら、こうはならなかったのかな」と思うような経験は幼少期からよくあって。だから田中を演じていて、うまく自分の中でまとまっていなくても、それを伝えようと努力する姿がすごく素敵だなと思いました。この作品を通して、自分の思いを伝えることは大事なんだと改めて感じましたね。

――20歳の今、生きる上でのマイルールはありますか?

高橋:コロコロとやりたいことが変わっちゃうタイプではあるんですが、良くも悪くも“自分の感情に素直に生きよう”というのは決めていて、そうすることでお仕事の幅も広がりました。以前は自分を隠していたというか、どちらかというと正統派で、変なことは言わなくて(笑)、みんなが期待していることを言う、みたいな“求められている自分”を演じていたんです。でも今は、“ありのままの自分”でいようと心がけています。

――新生活の時期ということで、自分の在り方や見せ方について悩んでいる方もいらっしゃると思います。

高橋:私も小学生の頃からずっと自分を好きになろうと努力してきたんですけど、すごく難しいです。それこそ、思いをちゃんと伝えられる自分になりたいとか、意志をちゃんと持った自分になりたいとか、憧れの自分になるために「今日から、今日から」と思っても、なかなか変えられなくて……。でも、人と関わることを諦めなければ、自然と“自分”って出てくるのかなと思うんです。私自身、「自分のことが好きですか?」と聞かれて「はい」とは言えないけれど、きっといい方向に進んでいくと信じて、これからも人と向き合っていきたいと思っています。

※高橋ひかるの「高」はハシゴダカが正式表記。

(nakamura omame)

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