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1年ぶりの有観客【紅白2021レポ】 一番印象に残ったのは初登場の“彼” ――2022年前半BEST7

  • 2022.5.8
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2022年1~4月にCREA WEBで反響の大きかった記事ベスト7を発表します。カルチャー部門の第3位は、こちら!(初公開日 2022年1月23日)。


1月ももう末。すっかり通常ルーティンに戻った世間に、今一度うすーく正月の風をお届けする、恒例の「遅すぎる紅白レポ」。

いきなりですが、もうステキ過ぎて震えましたよね「マツケンサンバⅡ」! あの歌は平和をもたらすパワーがある、ということを全世界が認知したはず!!

仰天の連続! しかし戸惑いも……

「マツケンサンバⅡ “オーレ!E.P.”」(2004)。手前から三番目のふくれっ面マツケンが好みだ。

この歌がヒットしたのは2004年。今から18年も前だが、溢れ出るパッションは全く衰えず。「もしもこれが五輪開会式で使われていたら」というパラレルワールドを体験できるとは思わなかった。ありがとう、紅白!

2021年12月22日 松平健公式YouTubeチャンネル「マツケンTube」より。ちょっとちょっと松平健さんの笑顔左右対称で美し過ぎる!

白組一番手、郷ひろみの66歳とは思えない若さに仰天し、櫻坂46「流れ弾」とSnow Man「D.D.」の、画面から熱気がバーンと弾け出してくるようなパフォーマンスにこれまた仰天し。 上白石萌音「夜明けをくちずさめたら」やBiSH「プロミスザスター」がとても良い歌であることを知り、カラオケリストにメモり……。

2021年12月31日 郷ひろみ公式インスタグラムより。こんな通路の隅で撮影してもオーラ全開。「どんな場所でもヒロミGOはゴーゴゴー!」だと証明した驚愕の一枚。

しかし同時に、中継の多さにオロオロもした4時間15分。映像技術はハイハイハイクオリティくらいになっているけれど、薄らいでいくライブ感。

28歳の姪は「ここ数年で一番よかった」82歳の母は「これまでで一番面白くなかった」と言っていた。ザックリ言えば、年齢層でここまで差が出る紅白だったということだろう。

長年お世話になっていたかかりつけのお医者さんが、大先生から若先生に代替わりしたときと似た戸惑いといおうか。

「あらー、そうですか。これからそうなりますか」という頼もしさと、寂しい気持ちのハーモニー……。山内惠介と三山ひろしはなぜ廊下で歌っているのやら? 毎回身体を張って盛り上げてくれる若手演歌勢にはステージで歌ってほしいのよーぅ! そう遠い目になる私に、

「もう風の時代ですよ。一つの舞台にこだわらないで」

と諭すように登場したのが藤井 風。まさかの実家でシンガソーンッ!! じっ時代はここまでラフになっているのか! 私は驚き過ぎて口に頬張っていたカニを吹き出した。

2021年12月24日 藤井 風公式インスタグラムより。特に髪の立ち方は私の寝起きと似ている。

有観客ではあったが、まだまだコロナでカメラマンは入れず。去年に引き続き、出演者がアップしたSNS画像とともに、一緒に紅白振り返り、お楽しみください!

前半振り返り! 肩幅のDISH//、ムーディーな「イェーイ」、命に愛された声

■DISH//「猫」
2022年1月1日 DISH//ギター・矢部昌暉公式インスタグラムより。2021年は「沈丁花」もよかった。今年末の紅白出場も期待大!

スーツの肩幅の広さにより、北村匠海さんの小顔がより小さく見え、小動物感ハンパ無し。歌唱後に首をコテン、と下に向ける仕草がいつも以上に可愛く映え「ナイス、ジャンボ肩幅!」と叫んでしまったのは私だけではないはず。

■山内惠介「有楽町で逢いましょう」

曲の合間、ちょいちょい挟んでくる「イェーイ……」の口パクが超ムーディーで最高。クレジットと一緒に表示されるプロフィールから、彼がやっとガラケーからスマホに変えたという情報も入手。

■Awesome City Club「勿忘」
2021年12月31日 Awesome City Club公式インスタグラムより。3人ともやさしい表情の良い写真。だからこそよけいに、上にカワイイ植木が置いてあるとはいえ室外機が残念過ぎる!

花束のような歌声。そして花束のような髪型(特に真ん中のギターの方)。「キラキラ」というよりも「チラチラ、ヒラヒラ」という可憐な感じの響きがとても良かった。

■KAT-TUN「Real Face #2」

久々に聴いた「ギリギリでいつも生きていたいから」はとってもアダルト! 大人の余裕を感じる仕上がりで、良い意味でギリギリっぽさが減っていた。

■まふまふ「命に嫌われている。」
2022年1月1日 まふまふ公式ツイッターより。紅白出番後の待ち時間らしい。撫でてあげたくなる美しい後頭部! 思わず手を伸ばしたが画面にぶち当たり突き指してしまった。

雪のような髪、儚げな立ち姿、エキセントリックで美しい声。アニメの世界から飛び出してきたかと思った。命に嫌われているどころか、命に愛されてる人の声だった!

■水森かおり「いい日旅立ち」
2022年1月1日 水森かおり公式インスタグラムより。どれだけ高いところでも寒いところでも最高の笑顔。そんな彼女に2022年も幸あれ!

リハーサルで「今回の衣装は大きくならないです」と宣言していた彼女。確かに衣装は大きくならなかったが、極寒の中シースルー。そしてロケ地は清水寺という高所。紅白は水森かおりに何を悟らせようとしているのか。

エネルギーのうねりに驚愕した後半!

■~明日への勇気をくれる歌~
2022年1月5日 LiSA公式インスタグラムより、紅白衣装。今、日本でロングドレスが一番似合うアーティストではなかろうか。

LiSAの美しさに息を呑み、エヴァンゲリオンのキャラクターに「大泉!」「大泉!」といじられまくる大泉洋に笑い、高橋洋子の「残酷な天使のテーゼ」の迫力に感動し……と、気持ちが大忙しでカニを食べる手が止まった数分間。

■平井 大「Stand by me, Stand by you.」

バンダナで見たことのある柄のジャケットと、美しく飾られた花との相性が驚くほどグー! 歌声もそよ風のようで、なにやら彼とピクニックしている気分になった不思議な数分間。

■ケツメイシ「ライフイズビューティフル」
2022年1月1日 ケツメイシ公式インスタグラムより。MC・RYOのコラム「涙でリールが見えない」2022年1月15日の回は必読。紅白出場の裏話が書かれ「へええ!」の連続だ。

久々に見たケツメイシは全員とても優しそうなオッサンになっていた。そして見た目通り、曲の合間に叫んでくるメッセージが温かかった。ほのぼの。

■millennium parade × Belle (中村佳穂)「U」
2021年12月31日 常田大希公式ツイッターより。本番ではディストピア感すら漂わせていた彼らだが、舞台裏の画像はテーマパークのスタッフぽくて癒される!

中村佳穂の声のうねりに「すすすすごすぎる」とフリーズ! 新時代を感じて鳥肌。チェロを凄い勢いで弾いていたリーダー・常田大希はもはや仮想世界のボスにしか見えず。

■細川たかし「望郷じょんから」「北酒場」

「望郷じょんがら」をフルで聴きたかった! 「北酒場」では、細川御大に誘われ一緒にウキウキと歌う大泉洋と、カラオケにつき合わされたOL的苦笑いを浮かべる川口春奈の温度差が見どころ。

■藤井 風「きらり」

本当に驚いたのでもう一度書く。実家から出演!! その後舞台にサプライズ登場したが、いやいやあのまま実家演奏で終わっていたほうが何倍もビックリしただろう。

まだまだ続く後半戦! 大量の紙吹雪と今回のベストオブ魂の歌唱

■鈴木雅之「め組のひと 2021紅白ver.」

中年層大歓喜枠。「ランナウェイ」からのスタートは胸アツ! ラッツ&スターの凄さを改めて感じ、「ボンボボンボンボン」と一緒にコーラスを入れた方も多いだろう。カメラ目線で「めっ!」のポーズを決める審査員の坂口健太郎さんに胸ズッキュン。

■BUMP OF CHICKEN「天体観測~なないろ」

ボーカルの藤原基央さんが顔も声も年を取っていない。何を食べていらっしゃるのだろう。

■東京事変「緑酒」

容赦なく降り注ぐ大量の紙吹雪に、メンバーが映らなくなるという非常事態に。椎名林檎から「たくさん降らせてくださいね。その方が盛り上がりますから……」とスタッフにお願いしているシーンを勝手に想像して萌えた! それほど紅白を丸ごと楽しみ自分の糧にしている感が彼女にはある

■石川さゆり「火事と喧嘩は江戸の華~津軽海峡・冬景色」
2022年1月1日 亀田誠治(音楽プロデューサー)公式インスタグラムより。石川さゆりのトラのヘアアクセサリーと、謙虚に映るKREVAの並びが好き過ぎる

私個人としては、KREVAとMIYAVIの「火事と喧嘩は江戸の華」がカッコ良すぎたので今回はこれ1曲に絞ってほしかった! なぜ2曲に~(泣)。

■氷川きよし「歌は我が命」
2022年1月1日 氷川きよし公式インスタグラムより。ブラックのシンプルな衣装でもこの麗しさよ……。

悔しさ、悲しさ、迷い。心の底の底の底くらいから湧き出る想いをドカンドカンと感じた、今回のベストオブ魂の歌唱。

■布袋寅泰「さらば青春の光 <紅白SP>」

抜群のスタイルを最大限に動かしてプレイする姿は、悪いものを祓ってくれそうなほど大迫力。身体全体が楽器!

◇◇◇

トリの福山雅治とMISIAがドラマティックに締めてくれた今回の紅白。

しかし今年、誰が一番心に残ったかというと、実家歌唱からの舞台登場からの大トリでMISIAとコラボ、というサプライズのホップステップジャンプを決めた藤井風だろう。流れ的にもスリッパ的にも! 初出場の歌手が全部持っていく。これも新たな紅白の扉なのかもしれない。

それをしっかりまとめた大泉洋の明るい存在感はもはや無双。今、日本一頭の回転が早い愛され中年といっていい。その横でテキパキと進行を務める川口春奈もとても頼もしかった。彼女は肝っ玉母さん的な動じなさは本当に清々しい。

エンディングでは、紅組勝利で飛び跳ね、肩がゴッツンコして痛がるBiSH、スケボー片手にグラサンといういでたちで決めた椎名林檎、後ろの方で紙吹雪にキャッキャする浮雲、ものすごく帰りたそうではあるが、蛍の光をちゃんと口ずさみ親近感爆上がりの常田大希、端の方で気配を消すまふまふなど、最後まで見どころ満載の紅白であった。

今年末の紅白は、ガッツリ全席が埋められる有観客が叶いますように……!

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡出る単1008語』(誠文堂新光社)など。
●田中稲note https://note.com/ine_tanaka/

文=田中 稲

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