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「私はなんてひどい母親なんだろう…」幼い頃の傷ついた経験を娘にもさせようとして…【体験談】

  • 2022.5.6
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私には小学校1年生の息子と年少の娘がいますが、息子と娘の育児で差をつけてしまうことがありました。あるとき私は、それが幼い頃に私が両親にされて傷ついたことであることに気が付きました。私は自分がされて悲しかったことを、同性だからか娘にだけしていたのです。「私はなんてひどい母親なんだろう」と思い情けなくなりました……。

息子と娘それぞれの好きなキャラクター

私には小学校1年生の息子と年少の娘がいます。2人ともそれぞれに好きなアニメのキャラクターがあり、いつも夢中になってテレビを見ています。息子が好きなキャラクターはかっこいいものが多く、娘が好きなキャラクターは女の子らしい変身ものです。

ある日、私がひとりで子ども服を買いに行くと息子が好きなキャラクターのTシャツを発見。私は即座に購入しました。息子がかっこいいと言って喜んでくれるかな、と想像しながらワクワクして帰宅し、息子に見せました。

息子はかっこよくて娘はダサい?

想像通り息子は大喜びし、すぐに着たいと大騒ぎ。そんな息子を見て娘が「私も○○の洋服が欲しい」と泣き出しました。実は私はかわいらしい物が苦手なところがあり、娘の好きな変身キャラクターがあまり好きではありませんでした。

息子の好きなキャラクターは私が幼いころから知っていたので親しみがあり、私自身も息子と一緒にハマっていました。私は自分の価値観で子どもの好きなキャラクターに優劣をつけ、息子の好きなキャラクターグッズはかっこいいから良し、娘の好きなキャラクターグッズはダサい、と判別していたのです。

自分の価値観を押し付けていた私…

しかし、それ以上に私が娘のキャラクターグッズを敬遠するのには理由があることに、あるとき気が付きました。私も幼いころは好きなキャラクターがもちろんありました。しかし両親は「キャラクターグッズは高いから」と言い、買ってもらった経験がほとんどなかったのです。きっとその経験が悲しく、傷として心に残っていて娘にも同じようにしていたのかもしれない、と気付いたのです。自身の幼いころのつらい経験を同性である娘にもさせてしまおうと無意識に考えていたなんて……。

それに気付いたとき、「私はなんてひどい母親なんだろう」と自分が情けなくなりました。娘からみると、「お兄ちゃんは買ってもらえるのに、なぜ自分は買ってもらえないのか」と理不尽だと感じたことでしょう。私は娘に「ごめんね」と伝え、今度一緒に洋服を買いに行く約束をしました。

いざ買い物へ。娘の反応は…

ある日、家族でショッピングセンターへ遊びに行ったときのこと。娘は子ども服売り場で好きなキャラクターの服を発見しました。案の定、買ってほしいとおねだり。私は今までと違い、すんなりとOKを出しました。

すると娘は何度も「いいの?」と私に確認し、大好きなキャラクターの服をギュッと抱きしめ、満面の笑みでレジに向かって行ったのです。そんな娘の姿が微笑ましく、思わず夫と目を見合わせて笑ってしまいました。

娘は好きなキャラクターの洋服を買ったことをお友だちに嬉しそうに話しており、そんな様子を見て「買ってあげてよかった」としみじみ思います。親が子どもの趣味とは違う服を選ぶこともありますが、私は今回のことで、子どもの価値観や好きな物を否定せず、なるべく尊重しようと考えが変わりました。今は子どもが好きな物を身につけ、のびのびと過ごせたらそれが一番だと思っています。そして自分が過去にされて嫌だったことを無意識におこなってしまわないよう、今後は気を付けたいと思います。

ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように!

監修/助産師REIKO


著者:樋山ゆり菜

6歳男児、4歳女児の母。夫は不規則な勤務体制のためワンオペ育児多め。食べることが大好きで、地元・栃木県の食をメインとしたブログを運営しながら、飲食店にて接客のパートをしている。

ベビーカレンダー編集部/キッズライフ取材班

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