2016年も開催決定! 東京国際文芸フェスティバル

東京国際文芸フェスティバル(主催/日本財団)が2016年も開催されることが決定。先日、その会見が行われました。
国内外の作家、翻訳家、出版関係者が参加して出版文化を盛り上げようというお祭りのようなこのイベント、読者にとっては普段はなかなか接することができない作家の肉声に触れるチャンスでもあります。
日本ではまだあまり馴染みがないけれど、実は海外をみまわすと国際的な文芸フェスティバルは約30ヵ国80都市で開催されているとか。2014年にはエジンバラ国際ブックフェスティバルに村上春樹が参加。最近でも英国ノリッジでされた文芸祭で池澤夏樹、多和田葉子が朗読を披露するなど、日本の作家が海外の文芸フェスに参加することはあったけれど、逆はなかった。
待望の第1回東京国際文芸フェスティバルが開催されたのは2013年のこと。
日本からも川上未映子、角田光代、いしいしんじ、平野啓一郎ほか多数の人気作家が参加。海外からは『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』のジョナサン・サフラン・フォア、ノーベル賞作家のJ・M・クッツェーらが来日。漫画家の浦沢直樹がジュノ・ディアス(著書『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』に角川映画「復活の日」がフューチャーされるなど、大の日本オタクでもある)がトークショーを行うなど、ジャンルを超えた交流の場としても話題を呼びました。
読者参加型イベントとしても好評を博し、翌年、さらに規模を拡大して第2回を開催。
「短編小説で学ぶ失恋入門」というテーマで、イスラエル出身の超短編小説の名手にして短編映画の監督でもあるエドガル・ケレットと本谷有希子、ジュノ・ディアスと江國香織の対談を行うなど、魅力的なイベントが多数開催されました。

そして「あれっ。今年はないの?」と残念に思っていた方、ご安心ください。第3回が来年開催されることが決定したというわけで、さて、そうなると一体誰が来日するのかも気になるところ。
文芸フェスの事務局長であり、本の情報誌「ダ・ヴィンチ」の元編集長である横里隆氏(写真下。この日は日本代表ということで? 夏目漱石のコスプレで登壇)からこの日発表された作家は5名。これがもう、すでに素晴らしい顔ぶれ!

トルコ人初のノーベル賞作家で代表作『わたしの名は紅』のオルハン・パムク。
デビュー短編集『千年の祈り』でフランク・オコナー国際短編賞を受賞、この秋、最新作『独りでいるより優しくて』が出たばかりのイーユン・リー。
内戦状態にある架空の国を舞台にした『ロスト・シティ・レディオ』でデビューしたペルー系アメリカ作家ダニエル・アラルコン。
現代ロシア文学を代表する作家で『ソーネチカ』『女が嘘をつくとき』など日本の読者の心もつかんできたリュミドラ・ウリツカヤ。
時間と空間の境界線を越えるその作風から<幻視の作家>と評される現代アメリカ文学の鬼才スティーブ・エリクソン。
このほかにもまだ交渉中の作家もいるとあって、期待が高まります。

この日は『九年前の祈り』で芥川賞を受賞した小野正嗣さん×『サラバ!』で直木賞を受賞した西加奈子さんのトークショーも。ともに第1回、第2回文芸フェスで登壇したふたり。

小野:僕は第1回では柴田元幸さん、マイケル・エメリックさん(松浦理英子『親指Pの修行時代』、川上弘美『真鶴』、古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』の翻訳者)、レクシー・ブルームさん(アメリカの大手出版社ランダム・ハウス編集者)と翻訳についてのセッションを。そして第2回ではイスラエルの映像作家エドガル・ケレットさんと参加したんですけど。
西:この時に私の友達が観に行ってて、エドガルさんはまだ日本で翻訳が出ていなかったのに、話が面白過ぎて、これはもう翻訳が出たら絶対読みたいって言ってたんです。だから『ノックの音が』が出た時は、出てすぐに読んだんですよ。そうしたら、やっぱりすごい面白くて。
小野:そうやってある作家が来日すると、まだ読んだことないけれど、どんな作品を描くのか、読んでみたくなるよね。
西:ほんとそう。それで読みたい本が広がっていくってありますよね。エドガルさんなんて、まだ本出てなかったのに読みたくなったし。
小野:そういうのって、本当に作家本人が来る意義を感じる。
西:私は、第2回でジョン・フリーマンさんの司会でジュノ・ディアス、ネイサン・イングランダーさんと「移動し続けること」というテーマでお話させていただいて。私も幼少期はエジプトで育ったので「移民枠」みたいな感じで、異文化の中で暮らすことについてセッションしました。
小野:僕はモデレーター(進行役)として参加することも多いから、壇上の作家同士のやりとりがどんなふうに展開していくのか毎回ドキドキするんですよ。作家同士の対話を通して、言葉がまさに生まれる瞬間に立ち会ってる感じ。西さんは、作品で読んだのと実際に会った印象ってどうでしたか。
西:ジュノは前から大好きな作家で「ジュノが来るんなら呼んでくれ」みたいな(笑)。みんな、すごい優しくて、読んでる、読んでる、好き、好きって人ばっかりだから、会って話をしてること自体が本当に夢のようでした。完全な初対面だったりもするから緊張するけど、それって日本で日本の作家と話すのとは違う緊張感で、文化の違いもあるから、いつもとは違う言葉が出たりして。そういうのが自分でも面白くて。

小野:先ほど第三回で来日する作家が発表されましたよね。誰に会ってみたい?
西:ダニエル・アラルコンさん、好きですね。イーユン・リーさんもファンだし、読んでる人ばっかりだからフツーに興奮します。作家として話したいというのもあるけど、一観客として全部観に行きたい。
小野:会場からも自由に質問が飛んだりして、観客と作家がキャッチボールが出来るのも、文芸フのいいところだよね。翻訳者の人たちの話も聞いてみたいし、こういう機会を通して観客と海外の作家の距離が近くなって、あの作家の作品が読みたい、翻訳出たいかなって読者の
声が聴こえるフェスティバルになるといいですね。

第3回の開催は2016年の3月2日~6日。
詳細は文芸フェスティバルのサイトtokyoolitfest.comで随時発表されるとのことなので、楽しみに待ちたい。

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提供元: madame FIGARO.jpの記事一覧はこちら
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