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北鎌倉の名刹「明月院」に寄り添う古民家、別荘感覚でEnjoy! “ステイケーション”どんげ庵 北鎌倉~北鎌倉/神奈川県~

  • 2015.9.25
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神奈川県の北鎌倉は隣接の鎌倉とは違う雰囲気を漂わせ、閑静な住宅街の中に名刹や見どころが点在しています。その北鎌倉には、梅雨の時期ともなるととりわけ紫陽花で知られた名刹「明月院」がひっそりと佇み、この時期だけは全国から観光客が訪れ賑わいます。そんな明月院に寄り添うように、正門に近い緑の中にひっそりと佇んでいるのが、ここにご紹介する「どんげ庵 北鎌倉」です。

味わい深い古民家の玄関、懐かしいガラスの引き戸。

「明月院内の円窓」からは、美しい緑の庭園が望める。

家の中は二間続きの和室とキッチン、ダイニングエリア、バスルーム、トイレ、古い日本家屋は充分な広さがある。

「どんげ庵」の"どんげ"とは、「京都の洛北周辺に伝わる藁でつくった椅子」(どんげ庵の家主談)のことをいうとか。そう言えば、真新しい藁縄製の椅子が大小3客、この「どんげ庵」のシンボルとして廊下に整然と並んでいました。これらは、京都の洛北で今もたった一人「どんげ」作りをする年配の女性から直接教えを受けたという、どんげ庵の主の手作り作品だとか。温かみのある藁の椅子は座ってみると訳もなく懐かしく、なぜか嬉しさが込み上げてきました。読書をするにも、お茶を飲むにもちょこっと座れる快適な椅子です。

これが屋号にも使われている「どんげ」、椅子にもプチテーブルにも。

「どんげ庵」は築80年、昭和初期に建てられた純日本家屋といいます。この古民家を隅々まで観察すると懐かしいものだらけの家でした。ガラス戸の鍵は真鍮製のぐるぐる回すもので、幼少時代に通った小学校の窓を想い出しました。戸や窓には波打つ薄い透明ガラスが使われています。これは日本で最も優れた硝子作品が作られたという大正時代のガラスと同様。また、玄関のガラス引き戸、襖、天井、畳、欄間。懐かしさに見取れながらも、キッチンやバスルームはスタイリッシュに最新設備に改装され、現代と昭和の初期が入り交じった空気感は、北鎌倉の閑静な地でより魅力を増していました。畳にザブトンを並べてゴロリ......今どきの生活では味わえない解放感に、時間がゆっくりと流れるステイケーションの休暇でした。

木の香りが心安らぐ新しいバスルーム。

襖の引き手はこだわりのデザイン。(ここまでの写真/photos:TORU HIRAIWA)

ダイニングエリア。窓に映るのは岩に造られた昔のままの壕。

凜とした雰囲気の中、棟梁の技術が生きる日本家屋には日常生活への工夫が目白押し。

洗面所の洒落たキャビネット。

芸術的な奈良団扇(うちわ)。創業約150年「池田含香堂」製の伝統手工芸品はインテリアにも。(上4枚の写真/photos:KYOKO SEKINE)

ステイケーションとは、米国で生まれた今をときめく造語です。「ステイ(Stay at Home)」と「バケーション(VACATION)」を重ねた新語であり、発祥の地米国ではリゾートや観光地にわざわざ出掛けるのではなく、低予算で本格的に休暇を楽しもうと、自宅や近場で過ごそうという新しい休暇のスタイルが人気を呼んでいるのです。お金をたくさん使わなくても、遠くへ出掛けなくても、贅沢気分を味わえるようしっかりと計画を立てて、とにかく、日常とは違う非日常のバケーションを楽しむ......ステイケーション。確かに"どんげ庵"での滞在は、まさに現代の多忙な生活から逃れ、別宅で暮らすように過ごす新しいバケーションでした!(K.S)

どんげ庵
http://www.staycation.jp/kita-kamakura/
住所:北鎌倉明月院近く、(詳細は非公開、要問合せ)
設備:畳の二間、廊下、キッチン+ダイニング《フローリング》、檜のバスタブ付バスルーム、洗面所、廊下、庭園。
問合せ&予約:ステイケーション TEL:03-3491-9611(9:00〜17:30)

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