身体ナビゲーションVol.70「肝臓の代謝機能」

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回は、肝臓の3つの働きのうち、アルコールの代謝などの解毒と胆汁産生についてご紹介しました。今回は代謝について解説したいと思います。基礎代謝、 新陳代謝とは日常でもよく耳にする言葉ですが、実際はどのように代謝が行われているのかを見ていきたいと思います。

肝臓は、小腸から吸収した栄養素を体内で利用しやすい形に変換して、全身へ送り出しています。このような仕組みを代謝と言い、糖・タンパク質・脂質の代謝が主です。

●糖代謝

●炭水化物がブドウ糖になるまで

私たちの多くは、ご飯やパンといった炭水化物を主食としています。炭水化物を摂取すると、消化酵素の働きによってブドウ糖に分解され、小腸から吸収されて門脈に入り肝臓へと運ばれます。

食後は門脈にたくさんのブドウ糖が流れ込みますが、膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島から分泌されるインスリンの作用により、余分なブドウ糖は肝細胞に取り込まれます。そのため、肝臓から全身へ出ていく血液のブドウ糖の濃度は食後でも140mg/dL未満に保たれています。しかし、糖尿病を患うとインスリンがうまく働かないため、肝臓でブドウ糖が十分に吸収されず血糖値の調節ができなくなります。

肝細胞の中に取り込まれたブドウ糖はグリコーゲンに作り変えられ、肝細胞内に蓄えられます。そして、空腹時に血糖値が下がると、蓄えられたグリコーゲンが分解されてブドウ糖になって血液中に放出されます。

●糖新生

また、肝臓では新しくブドウ糖を合成することもできます。これを糖新生と言って、主に筋肉のタンパク質を分解して得られるアミノ酸を使って必要な分のブドウ糖を作りだします。

疲れたときや集中して頭を使ったときなどに、甘いものを食べると疲れが取れたような気がする経験がある方も多いと思いますが、健康な人は間食をしなくても肝臓での糖新生能力があるため、すぐに低血糖になることはありません。ただし、幼児はこの糖新生能力が未発達であるため、間食を取って血糖値を維持する必要がある場合があります。

●脂質代謝

私たちが糖を過剰に摂取した場合はどうなるのでしょうか?

ブドウ糖がグリコーゲンとして貯蔵される場所は肝臓と筋肉です。しかし、肝臓と筋肉には貯蔵できる限界があります。グリコーゲンとして貯蔵できる限界を超える量のブドウ糖を摂取した場合、余分なものは全て脂肪酸に変えられ、中性脂肪となって血液中に放出されて脂肪細胞に運ばれます。

肝臓で貯蔵されているブドウ糖は数時間分のエネルギーですが、脂肪細胞に蓄えられている脂肪は数週間分のエネルギーにもなります。食事が取れないと、脂肪を分解してエネルギーを作りだします。この分解は肝臓を中心におこなわれます。エネルギーを取り出すための脂肪分解作用が過剰に働くと、ケトン体と呼ばれる物質ができます。ケトン体は血液とともに全身に運ばれてエネルギーとして使われるため、急激なダイエットや、肝臓でうまく糖を取り込めない糖尿病の人は血液中や尿中のケトン体が増加します。

このような仕組みから、尿検査におけるケトン体の測定は、肝臓の機能を調べる上でも重要な項目の一つとなっています。

●タンパク質代謝

タンパク質は消化酵素でアミノ酸に分解された後、消化管で吸収され肝臓に直結して送られます。血糖値が低いときには一部だけが糖新生の減量として使われますが、大部分は全身の組織に運ばれて、それぞれの組織に合ったタンパク質に作り変えられます。肝臓でも肝細胞や血漿(けっしょう)タンパク質の合成に使われます。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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