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「高級食パンブーム」ついに終焉か…閉店ラッシュが止まらない!

  • 2022.5.3
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流行は時代によって大きく移り変わります。ここ数年だけ見ても、都市部を中心に展開していたお店が次々閉店していくというニュースも珍しくありません。一時は隆盛を極めた流行のお店の現在はどうなっているのか、確認していきましょう。

■「高級食パンブーム」ついに終焉か

高級食パンを提供するお店が最近、相次いで閉店に追い込まれています。理由はさまざまですが、最も大きな理由は「価格」と「価値」が一致しないことでしょう。

高級食パンは、普通の食パンの4倍程度の値段がします。もちろん、モチモチしていて甘くておいしいのですが、決して、普通の食パンのように日持ちするものでもありません。

普通の食パンは、数日経ってもおいしさをキープしていますが、高級食パンの場合は当日が味のピークです。

また、生で食べるのが一番おいしく、多くの家庭の朝の食卓に並ぶような「トースト」にも向いていません。

このように日常遣いとしての「価格」と「価値」が一致しないのが、ブーム終焉の大きな理由と思われます。

■一世を風靡した「タピオカドリンク」も閉店ラッシュが止まらない

タピオカミルクティーをはじめとする「タピオカドリンクブーム」は2018年頃から始まり、2019年にピークを迎えたといわれています。しかし、2020年に入ると下り坂の傾向を見せ、2021年にはブームも収まったようです。

東京商工リサーチの調査によると、2019年8月~2020年8月までの1年間でタピオカ関連企業は60社から125社に増加しています。飲食業や飲食以外の事業を手がける企業が、副業的にタピオカ関連の店をオープンするというケースも多く見られました。

しかし2020年は、多くの飲食店と同様にタピオカドリンク店もコロナ禍の影響を受けてしまいます。同年10月には名古屋でタピオカドリンク専門店を経営していた企業が約2,000万円の負債を抱えて倒産。また、他業種への転換を図る企業も相次ぎました。『日経MJ』の調査によると2020年2月時点で東京・原宿には26店のタピオカドリンク店がありましたが、10月時点で12店が閉店しています。

タピオカドリンク専門店の撤退後に空いた店舗には、新たなメニューのテイクアウトやデリバリー型店舗が入るケースが多いといいます。いちばん多いのは唐揚げ専門店で、ほかにもチーズケーキやエビ料理などバリエーションに富んでいます。

■百貨店も次々と閉店

日本百貨店協会によると1999年に全国で311店舗あった百貨店は2019年9月には212店舗まで減り、約100店舗が閉鎖されました。

百貨店業界は全国的に衰退している傾向となっています。

・人口の減少や競合他社の台頭による競争力低下 三大都市圏では人口が増加していますが、地方では減少しています。地方にある百貨店はより厳しい経営環境となることが予想されます。また、駅ビルや郊外の大型ショッピングモールの進出が激しく、百貨店の競争相手が増えてしまったことも痛いですね。

・ECの普及も追い打ち アマゾンなどのECが普及したことも百貨店業界にとって逆風です。ショッピングがアナログからデジタルに移る流れはなかなか止められないでしょう。

■ブームはいつか終わるもの

これからも数々のブームが起こっては消えていくことでしょう。人気に一気に火がつく「ブーム」と呼ばれる流行は、残念ながら廃れるのも早いものです。ブームが終わった業種、業態がどのように変化していくのか、その後にも注目したいですね。

文・fuelle編集部

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