中秋の名月に供えるジャパンビューティ~クールでモダンな秋のマムあしらい~

金木犀がふわり。どこか懐かしい甘やかな香りが秋風にただよう心地よい日々です。
今週末の9月27日(日)は中秋の名月。翌28日はスーパームーンも観れるとか......!
窓辺にススキと秋の花々を飾って、夜空の月を愛でながら月見酒。そんな風雅なウィークエンドもいいですね。

月が美しい季節は、マムが美しい季節。
今日は日本を代表する花「菊」、最近は「マム」と呼ばれて親しまれている花をあしらってみましょう。

「マム」とは、Chrysanthemum(クリサンセマム)の略で、"黄金の花"という意味があります。黄金の国ジパング、のイメージでしょうか。日本では平安時代から、9月9日の「重陽の節句」に不老長寿の花として菊を愛でる宴が宮中で催されてきました。やがて庶民にも菊の美しさを競う楽しみが広がり、幕末頃には海を渡りアメリカへ、さらにはヨーロッパへと伝わりました。異国の地で革新的な品種改良が行われたのち、新しい花姿と万国共通の「マム」という名前を得て、日本に再上陸したのです。

今から20年ほど前、パリの街角で白いまんまるのピンポンマムが、バラなどの洋花とまざってパリスタイルの素敵なブーケになってディスプレイされているのを見た時の衝撃は今でも忘れられません。従来の菊のイメージが、おしゃれな花マムへと180度変わった瞬間でした。ちょうどその頃から日本でも、ピンポンマムや、さまざまな色、花型のスプレーマムの生産が始まり、最近はダリアのような迫力の大輪系のモダンなディスバッドマム(※)も増えてきました。

愛知県渥美地方が日本最大の産地で、ブライダルやギフトシーンにもかわいいマムを積極的に生産、2020年の東京オリンピックに向け活発なPRをしています。また、岐阜県の産地では「飛騨マム」のブランドでディスバッドマムにフューチャーしクールな魅力をリバイバルするなど、今「マム」の現場が熱いのです!

※「ディスバッドマム」とは......スプレーマムには1本に複数の花がついていますが、このスプレーの頂点の花を残し、下部の脇芽(bud)を取り除く(dis)作業をして、頂点の花を一輪に大きく仕立てる栽培法で生産されたマムのこと。


◆ 材料と作り方
冒頭画像のアレンジは、その「ディスバッドマム」を使用。左のアレンジは、夜空に浮かぶ月に見立てた白い器に水を張り、花首でカットした緑色が美しいマム「アナスタシアグリーン」と、月のクレーターを思わせる斑入りのラン「バンダ」を浮かべ、黒い茎が妖艶なラインの「黒ほおづき」を添えました。
右のアレンジは、ガラスのボウル型の器の中に、「ドラセナ・カプチーノ」の葉を一枚をくるりと巻き、器の内側に張り付くように入れ、短くカットしたマム「ココア」を一輪、器の縁に花をのせるように活けます。栗の毬を添えればぐっと秋らしくなりますね。和のあしらいの場合は特に、器の下にお盆などを敷くと、神様へのお供えらしい凛としたしつらえになります。

どちらもとても簡単ですが、マムそのものに圧倒的な存在感と美が宿りますので、あえてシンプルなあしらいにすることで、マムの"雅やかさ"が引き立つと思います。

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花屋さんではお月見の季節になると、黄色や白のまんまるに咲く「ピンポンマム」が豊富に並びます。
お月様のようでもあり、月見団子のようでもあり。私には美味しそうにも見えます(笑)。マムは日持ちも抜群の花ですので、長くお楽しみいただけます。

お月見のお供え物の定番は、月見団子、里芋、ススキ。秋の収穫を祝う行事でもあるため、お芋や栗などをお供えします。ススキを飾るのはススキが稲穂に似ているためで、一緒にリンドウやワレモコウ、秋の七草など季節の草花を飾る風習です。秋の七草は、万葉集で山上憶良が詠んだ歌。萩(ハギ)、桔梗(キキョウ)、葛(クズ)、藤袴(フジバカマ)、女郎花(オミナエシ)、尾花(オバナ=ススキ)、撫子(ナデシコ)。画像下のアレンジでは、ピンクがかった紫の小さな花が集まった藤袴や、金色に輝く飴細工のような女郎花をピンポンマムにあわせました。秋の和花は、月明かりに光をもらったような静かな輝きをたたえていますね......心の柔らかいところにそっと届くような、優しくて素朴な美しさです。

かの小説家・夏目漱石が英語教師をしていた頃、「I love you」を生徒が「我君を愛す」と訳したところ、「日本人はそんな風には言わない、月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったという、有名な逸話があります。ロマンティックな月夜に、「月が綺麗ですね」と言われたら、それはもしかして愛の告白かも......! 心の準備をしておきましょう(笑)。

左の画像、一輪挿しにはススキ、ワレモコウ、キバナコスモスを。左側のアレンジにはピンポンマム、ホトトギス、リンドウ、藤袴(右上画像も同じ)/右下画像は、ピンポンマム、ワレモコウ、リンドウ、女郎花、紅葉ヒペリカム。女郎花は独特のにおいがありますのでこまめに水を替えましょう!

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提供元: madame FIGARO.jpの記事一覧はこちら
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