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母乳育児なのになかなか痩せない。実はそれ間違っているかも?産後のダイエットのポイントは?

  • 2022.4.28
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助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、産後ダイエットについて教えてくれました。徐々に暑くなってきて薄着になる季節の到来! 出産後なかなか体型が戻らないという方必見! 正しい産後ダイエットのプロセスを教えます☆

出産後、なかなか体重が戻らずに悩むママも多いですよね。「母乳をあげると自然と体重が減るよ」と聞いていたのに、なかなか出産前の体重に戻らない……と感じている方もいるのではないでしょうか? 今回は産後のダイエットについてお話ししていきます。

妊娠中の体重増加が産後に影響する?

妊娠中の体重増加については、「妊産婦のための食生活指針」の策定から約15年が経過し、健康や栄養・食生活に関する課題を含む、妊産婦を取り巻く社会状況等が変化していることから、令和元年度の調査研究事業の報告等を踏まえ、2021年3月厚生労働省において指針の改定がおこなわれました。

以前は、妊娠中の体重増加は10kg程度されていましたが、現在では妊娠前のBMIが18.5未満の低体重の場合は、体重増加が12〜15kgと緩和されています。

赤ちゃんの体重、胎盤、羊水、出産に備えて増える血液量などを考えてもこれらの総重量は7〜8kgといわれており、それ以外は妊娠継続に必要な母体につく脂肪などで、産後の母乳分泌や産後の回復を支えるためにも必要になってきます。

産後のダイエットはいつから開始するのが良いの?

授乳中は、成人女性に必要なカロリーの他に350キロカロリーを追加することを推奨されています。母乳は血液で作られているので、母乳分泌をするだけでも約500キロカロリー消費するといわれており、これは2時間程度のジョギングに相当します。そのため、食事など何も気にしなくても自然に体重が減っていくという方もいれば、思いのほか体重が減らない、または増えていってしまうという方もいるのです。

産後1カ月は、子宮や骨盤が正常な位置や状態に戻っていく時です。この時期に、しっかり身体を休ませて、骨盤底筋や骨盤を元の位置に戻すことが大切です。 産後1カ月のころにはダイエットをおこなうのではなく、以下のことを試してみましょう。

・骨盤底筋体操や、ベルトなどで骨盤をしめる。

・座り方や姿勢に気をつける。(足を組んで座る•姿勢が悪い座り方などは避ける)

・排便時に無理な腹圧をかけないように便秘を予防する。

・仰向けのままの腹圧をかけた起き方は避ける。(いったん横向きになってから起き上がる)

→強い腹圧は子宮を下垂させてしまう原因の一つといわれています。

1カ月健診が終わって産後の回復に問題がなければ、ストレッチなど身体を整えるところからはじめて、徐々に体調に合わせて運動は産後2〜3カ月ごろから始めるようにしましょう。

産後のダイエットのポイントは?

食事

産後は、無理な食事制限は体調を崩します。食事はしっかりとるようにしましょう。 育児中は、おなかが空くものの忙しくてなかなか自分の食事に気が回りにくいものです。ついつい簡単に食べれる菓子パンやお菓子など炭水化物や糖分、脂質に偏りがちで、体重が減っていきにくい原因になることもあります。

1食でバランスをとるのは難しいので、1日の3食中でバランスがとれるように気をつけていきましょう。身体を温めるお味噌汁やスープ類は、代謝を上げたり、満腹感を感じやすいですよ。海藻やキノコ類など低カロリーのものでかさを増やすのもおすすめです。タンパク質もとれるように、鶏肉のササミや卵をプラスするのも良いでしょう。手軽に食べられるようにまとめて作っておいたりと、いろいろと工夫してみてくださいね。

運動

まずは、妊娠・出産で変化した子宮や胃や腸などの位置や状態、それを支える骨盤を整えることから始めていきます。ストレッチや骨盤底筋運動をコツコツと続けて、体調が落ち着く産後2カ月ごろから、腹筋運動やウォーキングで下半身の筋力つけて代謝をあげて体重落ちやすくしていきましょう。産後3カ月ごろまでは骨盤ベルトなどで妊娠中に開いた骨盤をしっかりしめておくと良いといわれています。

まとめ

体重は、産後6カ月ごろまでが落ちやすく、その頃までに妊娠前の体重に戻しておくことが理想です。産後の回復や体力には個人差が大きいので、無理なくマイペースで進めてくださいね。

参考文献:令和元(2019)年度「妊産婦のための食生活指針の改定案作成および普及啓発に関する調査研究」(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立


監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。

ベビーカレンダー編集部

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