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日本の過酷な現実を生きる17歳のクルド系高校生の物語『マイスモールランド』、著名人からもコメント続々到着

  • 2022.4.27
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日本に暮らすクルド人の家族に告げられた過酷な現実。日本を母国として生きながらも、在留資格を失い、高校生としての日常が奪われてしまった17歳のサーリャを主人公にした青春映画『マイスモールランド』が5月6日に劇場公開される。(フロントロウ編集部)

ベルリン国際映画祭で受賞、青春映画『マイスモールランド』

映画『マイスモールランド』は、難民申請中であるクルド出身の家族と一緒に幼い頃から日本で暮らしてきた17歳のサーリャが主人公の青春映画。ある日突然、在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまったサーリャ。理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成長していく物語が描かれる本作は、本年度のベルリン国際映画祭ではアムネスティ国際映画賞(特別表彰)に輝いた。

主人公サーリャを演じるのは、自身も5カ国のルーツを持ち、ViVi専属モデルとして活躍する嵐莉菜。『マイスモールランド』は、是枝裕和監督が率いる、映像を中心としたものつくりに取り組む人々の共同体「分福」気鋭の新人監督・川和田恵真監督による商業映画デビュー作。

著名人から続々コメント到着

ゴールデンウィーク中の劇場公開を前に、歌手であり俳優の武田鉄矢、映画監督の西川美和、俳優の石橋静河、漫画家の今日マチ子、ガンダムシリーズで知られる漫画家の安彦良和ら、各界の著名人からのコメントが到着した。

秋山ゆずき(俳優) ※川口出身

自分が生まれ育ったこの街に、 生きる為に働く事も許されず家族揃って生活する事も難しい状況である人達が いる事を恥ずかしながら知りませんでした。 未来を守ってあげたい。 この作品を観て同じようにこの問題を知る人が一人でも増えて欲しいです。

あんこ(お笑い芸人/映画系YouTuber)

自分にとってごく自然な日常生活を過ごす、高校生のサーリャちゃん。 そこに"クルド人の"が付くことで、浮き彫りになった不条理な社会問題。 そんな闇と、思春期に揺れ動くサーリャちゃんの心に触れられる映画。 みんなに観て知って欲しい作品だよ!

石橋静河(俳優)

もし私の横に彼女がいても、お金を渡したり、ご飯を作ってあげることしかできないだろう。 そう思うととても情けない気持ちになった。 でも、スクリーンの中の彼女とともに心の底から絶望し、涙することは 自分の中に無意識に存在させている「差別」を見つける第一歩だと思った。

今日マチ子(漫画家)

自由な高校生活から、数々の制限をかけられた生活へ。 「ごく普通」が豹変する様子は日本における難民問題を知る一助になるだろう。 それでも友情や進路問題、恋がある。青春のきらめきは境遇の苦さに勝るのだ。

クリス智子(ラジオパーソナリティ)

「日本人か、日本人じゃないか」。 その線引きが日常に平然とある社会。 日本人にはほぼ見えない線でも、日本人じゃない人には、時に有刺鉄線にもなりうる線。 わたしたちの暮らしの中で一番大切な想像力というものを再認識できる映画です。

関根麻里(タレント)

家族のために力強く逞しく成長する子供の姿と、 いつだって子の幸せを願う親の気持ちに心打たれました。

武田鉄矢(歌手・俳優)

「国籍」「民族」という重い言葉を背負い、 クルドの少女は懸命に生き、希望を探します。 ラストシーンは静かで美しい。 世界で国を失った人達への希望の伝言になるでしょう。

西川美和(映画監督)

みずみずしい恋の風景がある。 しかしみずみずしい恋だけでは、何も解決し得ない。 異邦の少女に惹かれるこの国の心優しい少年は、哀れなほど無力だ。 少年の無力は私の無力であり、 この映画の中で最も重たい問いかけなのではないかと思う。

望月優大(ライター)

多くの人は彼女の秘密を知らないし、 秘密を抱えさせていることにすらきっと気づいていない。 もがいて、苦しんで、それでも生き延びようとする彼女の中から、 真実が叫んでいた。

Moment Joon(ラッパー)

今の日本で絶対に語られるべき物語。 「可哀そう」を超えて「尊重」へ、「尊重」を超えて「普通」へ、 そんな日本になることを願う。

安彦良和(漫画家)

世界で、日本人の対極にいるのがクルド人です。そのクルド人は「可哀想」なのではなく「勁い(つよい)」のです。ラストのサーリャのつよいまなざしは、日本人にも「勁くあれ」と言っているのだと思います。たいへんいい映画をみせていただきました。

そして、著名人のコメントとメイキング映像を合わせた特別映像<15秒予告―青春編―&メイキング>も解禁された。

日本に暮らす者として、世界の一員として、知っておきたいストーリーがここにある。映画『マイスモールランド』は5月6日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開。(フロントロウ編集部)

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