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今年度から高校で「資産形成」の授業が開始。中高生向け"お金の教育"本5選

  • 2022.4.26
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2022年度から、高校家庭科で「資産形成」の内容が必修化した。これまで日本では「子どもにお金の話はタブー」と考えられてきたが、時代とともに、その価値観が変わりつつある。

2022年4月1日から成人の年齢が18歳に引き下げられたことで、今の高校生たちは、高校を卒業すると同時に自分のお金を自分の責任で扱うことになる。社会で生きていくために、中学生、高校生のうちにお金の知識をしっかり身につけておくことが必要だ。中学生・高校生向けの「お金の教科書」を、5冊紹介しよう。

『13歳からの億万長者入門 1万円を1億円にする「お金の教科書」』(ダイヤモンド社)
ジェームス・マッケナ、ジェニーン・グリスタ、マット・フォンテイン 著/関美和 訳

「1億円欲しい!」誰でもそう思ったことがあるだろう。でも、実際に1億円を貯めるために行動する人は、ごくわずかだ。でも、なろうと思えば誰でも億万長者になれる。

億万長者になるために必要なのは、何がなんでも1億円を貯めるという姿勢、つまり「億万長者マインドセット」をもつこと。たとえば、ハリウッド俳優のジム・キャリーは、まだ食べていくのに困っていた頃、将来の自分宛に「演技に対する対価として」10億円の小切手を書き、以来財布に入れて持ち歩いた。その後、彼は実際に何十億も稼ぐ売れっ子俳優になった。

「億万長者マインドセット」を身につけたら、貯金、起業、投資など、さまざまな方法で1億円を目指そう。本書は、13歳がお小遣いやお年玉で手にする1万円を、将来、確実に1億円にするための方法やコツを伝授する。「1億円は夢じゃない」。そう教えれば、子どもは目を輝かせて飛びつくはずだ。

『お父さんが教える 13歳からの金融入門』(日本経済新聞出版社)
デヴィッド・ビアンキ 著/関美和 訳

つづいても、13歳から学べるお金の本。著者のデヴィッド・ビアンキさんは、当時13歳になる息子のトレントくんに、お金と投資の基本を教えてあげるために何ページか書こうと思ったそうだ。10ページくらいのつもりで書きはじめたら、まるごと1冊本ができあがった。

株式や債券の売り買い。通貨と為替レート。株価収益率(PER)。税金。ファンド。時価総額。高校で一番頭のいい生徒でも、こういった金融の知識についてはほとんど何も知らないはずだ。大人でも知らない人が大部分だろう。本書では、ニュースでよく聞くあの金融用語の意味を、13歳でも理解できるようにわかりやすく、詳しく解説している。

また本書のイラストはすべて、トレントくんのいとこにあたる17歳のカイルくんが描いたものだ。つまり、子どもの「仕事」でできあがった本でもある。仕事をしてお金を稼ぐということを、子どもが身近に感じられる本ではないだろうか。

『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』(SBクリエイティブ)
アンドリュー・O・スミス 著/桜田直美 訳

その名の通り、アメリカの高校生が実際に「お金の教科書」として読んでいる本だ。アメリカでは以前から、高校の授業で「お金」の基本を教えている。

この本は、貯金や株式など、お金の知識と聞いてよく思いつく内容だけではなく、「社会に出たらどうやってキャリアをつくっていくのか」「独立や起業を考えるべきか」「収入と支出をどう管理するか」や、クレジットカードや住宅ローンを含む借金のこと、金融詐欺、税金、法律と契約など、お金にかかわるすべての知識を網羅している。

難しい話も多いが、人生とお金のかかわりに焦点を当てた内容が多く、将来生きていくうえで必要な知識が豊富に詰まっている。日本で始まったお金の授業ではカバーしきれない内容も入っているはずなので、高校の授業の補助資料として読むのもいいだろう。

『15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?』(ダイヤモンド社)
奥野一成 著

「先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?」「まず、お金持ちになるために大切なことの第一歩は、お父さんはお母さんや先生の言うことを、鵜呑みにしないということです。驚かないでください。反抗しろと言っているのではありません。ご両親や先生の時代の常識は、今ではもう通用しないのです。この20年ほどで、世の中は大きく変わってしまったのです」

カリスマ投資家・奥野一成さんが、高校の教室に赴いて授業をするという形式の本書。上の通り、開口一番で衝撃の事実が伝えられる。高校生に「お金の教育」をするのは親や先生だが、彼らの世代の「お金」の常識は、今ではもう通用しないのだ。

かつては一流大学を出て一流企業に就職し、均質な労働力となることが求められた。しかし、現代は「アイデア」の時代だ。教科書を暗記して正解を出すだけの優等生では、生き残れなくなっていく。では、これからの時代で「お金持ち」になるには? 先生も知らない、本当に役立つ「お金の授業」がここに。

『村上世彰、高校生に投資を教える。』(KADOKAWA)
村上世彰 著

最後にご紹介するのは、村上ファンドの創設者・村上世彰さんが、N高等学校投資部の高校生に1人あたり20万円を貸して、実際に投資をさせるという超実践的な内容の本。1年後に元手は返すが、利益は自分のものにしてよく、損をした分は財団がかぶってくれる。リスクを背負うことなく投資を始められるという、とても贅沢な部活動だ。

投資と聞くと、「難しそうで、自分には縁がない」「リスクがあって怖そう」と感じる高校生がほとんどだろう。そんな高校生も、本書で実際に投資をする高校生の足取りを追えば、自分もN高生投資部の一員となって投資に挑戦している気持ちになるはずだ。お金の運用を子どもに身近に感じてもらうために、最適の本だと言える。

本書は村上さんによる9回の講義と、N高投資部の実践レポート、そして質疑応答で構成されている。「投資を体験することは、なによりお金について深く考えるきっかけになります」と言う村上さん。投資部の活動を、読者の高校生や、投資をしたことがない大人のみなさんにも、自分事として考えてみてほしい。また村上ファンドでは、本書の活動に近いプロジェクトを、全国の中学生・高校生向けにも用意しているそうだ。もし投資に興味をもったら、財団のウェブサイトをのぞいてみてはいかがだろうか。

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