キケンじゃないの? 新生児を素肌に抱く「カンガルーケア」の知識

【ママからのご相談】

今度出産を予定している病院は、カンガルーケアを実施しています。でも、カンガルーケア中の赤ちゃんの重篤な事故のニュースも記憶に新しく、とても不安です。カンガルーケア をしても問題はないのでしょうか?

●A. カンガルーケアは本来メリットが多いものです。

ご相談ありがとうございます。保育士でフリーライターのyossyです。私自身もカンガルーケアを2度経験し、やはり事故が気になりました。お気持ち、お察しします。今回は、カンガルーケアの危険性についてお答えしましょう。

●カンガルーケアが母子にもたらす影響4つ

まず、相談様のおっしゃる“カンガルーケア”は、出産後すぐに肌が触れ合うようにして赤ちゃんを抱く方法を指しているかと思います。日本周産期・新生児医学会では、現在カンガルーケアのことを“早期母子接触”と呼んでいます。

2010年の調査によれば、日本でも約65%の病院で早期母子接触が導入されており、科学的効果も立証されています。具体的な効果は以下の通りです。

・ママの赤ちゃんへの愛着が増す

・母乳が出やすくなる

・ママの体についた正常な細菌が赤ちゃんに移ることで、赤ちゃんの免疫力が増す

・赤ちゃんの心拍数、呼吸、血糖値、体温が安定する

●生まれたばかりの赤ちゃんは健康状態が急変しやすい

早期母子接触中に健康状態が急変し、なかには亡くなった赤ちゃんもいたことは事実です。しかし、早期母子接触と直接関係のない事故まで過熱報道され、必要以上に危険性が高いと認識された面もあると言われています。

産まれたばかりの赤ちゃんは、元々健康状態が急変しやすいです。何らかの状態の変化が起きる確率は、約1万人に1人。重篤な症状になる確率は約5万人に1人。早期母子接触がなくとも急変が起こり得ることは認識しておくべきでしょう。

●明確なルールに基づいて実施しているか確認を

早期母子接触中の事故に関しては、医療従事者がそばを離れているほか、しっかりとしたルール・基準を設けていない病院で多く起こっています。

早期母子接触の実施に不安があるなら、どのようなルールで行っているか、しっかり確認しましょう。例えば、次のようなことを聞いておくと安心です。

・どういう状態のときに早期母子接触を中止するか

・健康チェックはどのように行うのか。急変した際はすぐにわかるのか

・低体温症への対策は?

・落下防止策は?

・抱くときの角度(30度前後ママの体を起こしたほうがいいと言われている)

●正しい知識を持って判断して

本来早期母子接触はメリットが多いものです。でも、どうしても不安なら無理をすることはありません。病院から強制されることもないはず。正しい知識を身につけて、ベストだと思うバースプランを作成しましょう。

【参考リンク】

・安全? 有効? 出生直後のカンガルーケア | 日本子ども家庭総合研究所(PDF)

●ライター/yossy(フリーライター)

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