1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 独身40代女性、銀行から投資を勧められたけどやった方がいい?

独身40代女性、銀行から投資を勧められたけどやった方がいい?

  • 2022.4.20
  • 1758 views

都内の40代独身女性のYさん。銀行から投資を勧められたそうで、本当に投資を始めた方がいいか相談を受けました。

Yさんは投資未経験で、金融に関する知識もほとんどありませんでした。そんなYさんにアドバイスした内容を一部ご紹介します。

■投資を始める人が増えている一方で、口座を持っているだけの人もいる

2019年に浮上した年金2,000万円問題や、新型コロナウィルス感染症による社会の混乱などから、近年投資を始める方が増えています。

日本証券業協会が実施している証券投資に関する全国調査によると、2018年に「投資が必要だ」と回答した人の割合はわずか25.1%でした。しかし2021年になると、30.9%まで増加しています。

年代で見ても、若い方からシニアの方まで幅広く投資の必要性を感じていることがわかります。

一方で、講座や個人相談でお話をうかがうと、投資に関心はありながら何もできていない方や、口座開設だけで実際に投資ができていない方も少なくありません。

そのような方が考える投資の主な障害は、投資は「難しい」「ギャンブルだ」「怖い」といった3つです。Yさんもまさにこれらの投資の障害を感じている一人でした。

■投資はプロがするもの?全くの初心者が手を出して大丈夫?

Yさんのお話をじっくりうかがうと、「投資はプロがするもので素人が手を出してはいけない」という考えを持っていることがわかりました。

たしかに投資の世界には複雑な商品がたくさんあります。しかし仕組みがシンプルで投資初心者に向いている商品があることも事実です。

例えば「投資信託」は、初心者にも比較的わかりやすい商品です。複数の金融商品をパッケージにしているため、リスクを分散しやすくギャンブルにならず手堅く投資をしやすい一面があります。

こういったお話を丁寧にさせていただいたところ、投資初心者でも投資をやる余地があることはご理解いただけました。

ただ「投資が怖い」というイメージは払しょくしきれなかったようです。Yさんは「やはり始めるには勇気がいる」とお話されました。

■投資初心者は投資の練習から始めるのがおすすめ

Yさんのこのような反応は、投資初心者の方にとても多いものです。特に女性の方からは「損をするのが怖くて投資が必要と感じても、どうしても始められない」というお話をよくいただきます。

そんなときに私は、「投資を練習から始めてみては?」とアドバイスをしています。

投資が怖いと感じるのは、投資を実際に経験したことがないからです。人間が恐怖を感じるのは未知のものです。それならばまず投資を知ること、つまり投資を練習から始めることで投資の怖さは解消するはずです。

Yさんは銀行での投資を勧められたそうですが、練習をするならネット証券が向いています。なぜならネット証券であれば、100円などの少額から買える金融商品を扱っているところが多いからです。いきなり高額を投資するのは怖い方でも、気軽にチャレンジできるでしょう。

現金が減ることに抵抗がある場合は、ポイント投資から始める方法もあります。お買い物で貯まる各種ポイントを投資に使えるため、気軽にお試しできるでしょう。

また、さまざまある投資の種類の中でもおすすめなのが、つみたてNISAです。つみたてNISAの商品ラインアップは投資初心者向けの投資信託に限られているため、知識のない方でも商品を選びやすいはずです。

こういったことをYさんにお伝えしたところ、「これだったら自分でもできそう」「まずは投資に慣れるところからやってみよう」と気持ちが変化されました。

投資は頭だけですべてを理解しようと思っても、やはり「難しい」と感じる方も多いでしょう。だからこそ、まず体験してみるのが大切です。

投資がどうしても始められない方は、慣れるためにもぜひ少額の練習から始めてみてください。

著者:佐藤 彰(佐藤彰コーチングFP事務所代表)
中央大学法学部法律学科卒業。日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)に入社し、フィンテック系スタートアップを経て独立。会社員時代は、主に人材育成とコンプライアンス業務に従事。FP以外に米国のコーチ養成機関日本支部のコーチ資格も保有。現在は金融商品販売を行わないFPおよび研修講師として活動中。1人1人の人が自分の強みと弱みの両方を受け入れ自信を持って生きていけるサポートをモットーとしている。
AFP 米国CTI認定プロフェッショナルコーチCPCC 資格保有

元記事で読む
の記事をもっとみる