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【高宮】高宮庭園茶寮で歴史に浸るひとときを。優雅な非日常空間で頂く料理

  • 2022.4.15
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こんにちは!リビングふくおか・北九州Web地域特派員のKYOKOです。

古民家をリフォームしたリストランテも人気ですが、文化財クラスの建造物で優雅なひとときを過ごせたら最高ですよね。

2022年4月1日(金)にグランドオープンした「高宮庭園茶寮」は正にそういう場所。

福岡市南区の都市公園、高宮南緑地内に、レストラン・茶房・ミュージックホール・コンベンションホールが登場です。早速、気になるレポをどうぞ!

出典:リビングふくおか・北九州Web
福岡の石炭業全盛時の歴史を伝える貴重な建造物

今回、施設として利用するのは、「筑豊御三家」の一つである貝島炭坑の創設者、貝島太助氏の末弟である貝島嘉蔵氏が大正4年に自ら設計に関わり建設されたと言われており、現在は福岡市の登録文化財となっています。

建築から100年の時を超え、貝島嘉蔵氏が拘り抜いた邸宅は4年半の修復を経て、地元に愛され受け継がれてきた歴史、文教にも精通した高宮という土地で新たな時を刻み始めます。

五感で楽しむ茶の文化

とっても素敵な母屋から見学させていただきました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

最初にご案内いただいたのが、貝島家の資料が拝見出来る一角。

出典:リビングふくおか・北九州Web

貴重な資料から当時の様子などうかがい知ることが出来ます。

次のお部屋は茶房。茶釜を設えたカウンターで、丁寧に淹れたお茶と和菓子を楽しむ空間です。

出典:リビングふくおか・北九州Web

この日は、八女茶を振る舞っていただきました。部屋中が、いいお茶の香りに包まれています。

出典:リビングふくおか・北九州Web

こちらでいただいた八女茶は、鮮やかなお色で、とろみとまろやかさを感じられました。こんなにも丁寧に淹れたお茶は美味しいのかと感激!

出典:リビングふくおか・北九州Web

窓硝子から見える四季を感じる庭園の景色、匂い、凛とした空気に包まれ、五感が刺激されるひとときを過ごすことが出来ます。

出典:リビングふくおか・北九州Web

先人が作り上げてきた茶の文化を通じて、いつもと違うお茶で一服し、その味を生み出した産地や風土に思いを馳せる。そんな時間を過ごすのもいいかもしれません。

出典:リビングふくおか・北九州Web

カウンターの横にはソファーもあり、優雅だけれどリラックス出来る上質な空間でした。こちらの茶房では、茶房ランチ(1,800円)や写真のアフタヌーンティー(3,800円)が楽しめますよ。

出典:リビングふくおか・北九州Web
試行錯誤を繰り返し誕生した拘りの出汁

レストランでは、出汁にこだわった自然の恵みを最大限に生かす「九州里山キュイジーヌ」を提供。海にも山にも恵まれた九州の厳選された素材を用いて、日本ならではの出汁・茶などの食文化を大事にしながらも、和食だけでなく、フレンチなど様々な技法を調理に取り入れたお料理です。

先ず、出汁を試飲させていただきました。香りや旨味を最大限引き出すため、シェフが何度も試行錯誤を繰り返し誕生したのだそう。自然な旨みやコクが香りと共に伝わってきて、ホッとするような優しく上品なお味でした。

出典:リビングふくおか・北九州Web

出汁には、長崎平戸産の飛魚(あご)、北海道産の羅臼昆布、鹿児島枕崎の鰹節、大分の原木椎茸の干し椎茸、国産の鯖節のブレンドを贅沢に使用。これらの食材を二日かけて出汁を抽出し、深い味わいを実現しているとか。

この出汁は、コース料理のすべてのお皿に散りばめられており、一つひとつの素材との組み合わせがどんな変化を見せてくれるのか楽しみです。

和の風情を極めた「大広間」

レストランとして利用する「大広間」は、建設当時の建築の技術を出来る限り継承した造りとなっているそう。

出典:リビングふくおか・北九州Web

本格的な書院造りが施され、壁が少ない設計となっているため、障子を開けると庭園と一体化するような開放的な空間に。

出典:リビングふくおか・北九州Web

鳳凰の透かし彫りや、渦と波を表現した豪華な欄間。

出典:リビングふくおか・北九州Web

外の景色が揺らいで見える手作りガラスなどはそのまま保存されており、高級武家などでしか使用されることがなかった当時の高級和紙を使用した「表具壁」のお部屋となっています。日本の伝統や格式、自然を感じながら美味しいお料理に舌鼓。最高過ぎます。

二面窓の奥には日本庭園を望み、季節の移ろいを楽しめ、婚礼会場として使用する場合は、着席人数は、最大36名。貝島家住宅の面影を今に受け継ぐウェディング空間。古きよき時代の建築意匠に、約100年という時間が更に磨きをかけ、和ならではの繊細な美意識を感じられる素敵な挙式が叶いますね。お呼ばれしたい!

九州里山キュイジーヌの極み

気になるお料理を。九州各地の素材を厳選し、素材の旨味を楽しめる月替わりのテーマに沿ったコースをランチ・ディナーともに2種類ずつ用意されています。

昼餉(ランチ)は、3,800円コース・5,000円コース。夕餉(ディナー)は、9,800円コース・14,800円コース。こちらは、夕餉の9,800円コースです。

出典:リビングふくおか・北九州Web

先ず、石臼引き蕎麦。コースでは締めに出て来るのですが、北海道の寒暖差が激しい音威子府村で作られる蕎麦粉を使用。香りや旨味が強く蕎麦そのものの味わいを楽しめ、出汁つゆに加え、塩でも楽しめます。初めて塩で蕎麦をいただきましたが、蕎麦の風味や甘さを引き立ててくれて美味しい!いい蕎麦だからこそ出来る粋な食べ方ですね。

次は、「糸島美豚肩ロース西京味噌ロースト」。塩と西京味噌を5日間かけてゆっくりと味を浸透させ、低温のオーブンでしっとりと焼き上げたもの。味噌の優しい味わいと香りがたまりません。お肉も柔らかく旨味が凝縮した味わい。

そして、夕餉のデザートに出る「ぺカンナッツ羊羹」。甘さ控えめのこしあんと香ばしく焼き上げたナッツを合わせたもの。歯切れが良く滑らかな羊羹とナッツの食感の違いが楽しい。今回、フランボワーズを飾られていますが、今後はその季節のフルーツを使用し表現されていくそうです。因みに4月は苺だとか。

また、お茶と料理の組み合わせも一緒に体験が出来るそう。ティーペアリングや二十四節気にちなんだ月替わりの節気茶で季節の味わいを楽しめるとのこと。

料理とお茶の絶妙なマリアージュで、その両者の美味しさをいっそう楽しめるティーペアリングに、今、注目が集まっていますが、これまでに味わったことのない特別な茶体験が楽しめそう。

大切な方と特別なシーンで

こちらは、席数6席の個室、「南八畳」です。

意匠を凝らした伝統的な数寄屋造りの客間です。2方向の庭を楽しむことができ、最も四季を感じることが出来る特別なお部屋。大切な方とのお食事や、慶事、接待など、様々なシーンで使えそうですね。

出典:リビングふくおか・北九州Web
高宮南緑地を散策

四季を感じられる緑地は、自由に散策出来る場所として開かれています。当時の華やかさと美しさを記憶した既存の灯篭やマキノキ、保存樹のクスノキなどを活かし、九州の樹林、里山を再現、整備。庭園の中を、誰でも散策や撮影など、様々な利用と体験が出来る公園として生まれ変わりました。

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web
高台の茶室で和のおもてなし

庭園から続く石段を上がると茶室があります。当時の趣がそのまま残っているこちらも貴重な建物。(有料施設)

出典:リビングふくおか・北九州Web

4畳半の茶室には、躙り口(茶室特有の小さな出入口)があり、本格的な茶室の趣が楽しめます。

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8畳の茶室。お客様をおもてなしするお部屋。茶室は古きよき日本の文化であり、日本人の和の心をくすぐられます。

出典:リビングふくおか・北九州Web
木のぬくもりが感じられる独立型チャペル

歴史ある母屋から植物に囲まれたアプローチの先は、現代的な木造の挙式会場「ミュージックホール」。

出典:リビングふくおか・北九州Web

祭壇の奥に施された窓からは四季折々の自然を臨み、シンプルで洗練された空間では、ドレス、和装どちらの挙式でも映えます。この日は、ハープの演奏。ミュージックホールだけに、ハープの音色が心地よく響き渡っていました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

両サイドもガラス張りになっていて、自然光が入り、木のぬくもりや温かさを感じるチャペル。会議やコンサートの利用も出来るそうです。

出典:リビングふくおか・北九州Web
オープンキッチンが嬉しい迎賓館

こちらも二面に大きくとられた窓から温かな陽の光が差し込み、天井髙の空間が開放的なパーティー会場。着席人数は最大76名。

出典:リビングふくおか・北九州Web

ウェルカムパーティーをテラスでおこなったり、オープンキッチンにて、出来立ての料理でのおもてなしが可能。

出典:リビングふくおか・北九州Web
美しく重ねられた時間に触れるひととき

修復を施され、大切に使われ続ける美しい建物は、訪れてその身を置くだけでとても豊かな気持ちになりました。西鉄高宮駅から徒歩5分という立地とは思えない、1.9haの高宮南緑地。ゆっくりとした空気が流れている場所です。

100年の時を経た歴史と凛とした空気感を感じながらいただくお料理は格別。こちらで挙げる結婚式も、大切なゲストに祝福される人生最良の日を鮮やかに彩ってくれるでしょう。

自然に囲まれ静かに歴史を重ねてきたこの建物で、そこに集う方々が語り合い新たな賑わいをもたらす場所になりますように。

高宮庭園茶寮 ■住所:福岡市南区高宮5丁目16-1 ■アクセス:西鉄天神大牟田線高宮駅中央出口より徒歩約7分 ■電話番号:092-710-3357 ■営業時間 ・ランチ:≪火~金≫11:30~15:00(最終入店13:30) ≪土日祝11:00~15:30≫(最終入店14:00) ・ ディナー:≪日祝・火~木≫17:30~21:30(最終入店19:00) ≪金土祝前日≫17:30~22:00(最終入店19:30) ■定休日:月曜日 ■WEB : https://takamiyagarden.com/restaurant/

出典:リビングふくおか・北九州Web
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