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世古口凌、『ゼンカイジャー』を通じて「役として生きることを学べた」 自然体で撮影した1st写真集<インタビュー>

  • 2022.4.9
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世古口凌1st写真集「戀紫」未公開カット 撮影=三瓶康友
世古口凌1st写真集「戀紫」未公開カット 撮影=三瓶康友

【写真特集】世古口凌、1st写真集で自然体の多彩な表情(未公開カット31枚)

俳優の世古口凌が4月4日に1st写真集「戀紫」を発売した。2月に最終回を迎えた「機界戦隊ゼンカイジャー」(テレビ朝日系)では、魅力的なダークヒーロー・ステイシー/ステイシーザー役を熱演し話題を集めた世古口。初の写真集に込めた思い、そして1年間演じてきたステイシーという存在について、たっぷりと語ってもらった。

写真集タイトルの紫は、ステイシーの衣装のカラー

――まず、写真集のタイトル「戀紫」はなんと読むのでしょうか?

「こいむらさき」です。まず紫は一年間背負ってきた、ステイシーの衣装のカラーなので入れたくて。紫という色自体にも神秘性や美意識の高さなど、意味がいろいろある。あとは海外だと基本的に女性に使われる色らしいので、それをあえて男性で使ってみたかったのと、僕の性格が赤とか青みたいなはっきりした性格じゃなく複雑な感じだから(笑)、紫が合うんじゃないかなと思ったんです。そこに仕事への恋だったり、「ゼンカイジャー」で僕に好意を向けてくれた方がいるとしたら、それも恋なのかなと思ったので、恋という言葉を入れたいなと。旧字にしたのは古きよきものにしたかったのと、ひねくれ精神です(笑)。紫が濃くなるという意味にもなるので、そこから決めました。

――写真集の内容についてはどんなアイデアを出されましたか?

僕は“THE写真集”なものをあんまり好まなくて。どちらかというと、イメージ像みたいなものというか…難しいんですけど、遠くもなく近くもない距離感にしたくて。かつ現代っぽくない感じにしたかったので、和を意識したり、ちょっと古めかしいフィルターがかかったような写真にしてもらいましたね。

世古口凌 撮影=市川秀明
世古口凌 撮影=市川秀明

変にカッコつけずに撮れたことで、いいものになった

――発売が発表されたとき、「写真集は、普段の雑誌の撮影とはだいぶ違うなと思いました」とコメントされていましたよね。具体的にどういった部分が違いましたか?

取材の写真はキメようとしちゃうんですが、写真集はもっと力を抜いていて。カメラマンの三瓶(康友)さんに「身勝手の極意」と言われたんですよね。「ドラゴンボール」のセリフなんですけど、何も考えないことが最強なんだということで、それを徹底していました。それがスムーズにできたのは三瓶さんはじめ、スタッフの方のおかげなのかなと思います。最初は写真集だから売上を伸ばそうとか、気合いを入れてやろうと思っていましたが、変にカッコつけずに撮れて、考えていたよりもっといいものになりました。

――今回たくさんの写真がある中で、一番素になれたのと思うのはどのカットですか?

喫茶店でナポリタンを食べたり、クリームソーダを飲んだりしているところは、夢中になっていたので、そこは無よりもさらに奥地でした。もうどこにいるか分からないようなレベルですかね。プライベートの僕です、これは。

――では新鮮に感じたカットは?

海のカットかな。海に浸かることがあんまりないし、ひとりで海に行って、こんな写真って撮らないじゃないですか。新鮮だし、自分っぽくないなと思います。でもどこか自分なんだろうなという不思議な感覚ですね。

世古口凌1st写真集「戀紫」未公開カット 撮影=三瓶康友
世古口凌1st写真集「戀紫」未公開カット 撮影=三瓶康友

ステイシーのSNSトレンド入りは、あえて見ないようにしていた

世古口凌 撮影=市川秀明
世古口凌 撮影=市川秀明

――「機界戦隊ゼンカイジャー」の撮影を終えてからこの写真集の撮影をされたそうですが、ご自分の変化を感じる点はありますか?

「顔つきが変わったね」と言われることは多いです。自分だと気づかないんですけど、「目の奥が変わった」とか。自分では、昔に比べたら多少賢くなったのかな、人間に近づいたんじゃないかなと思います(笑)。

――「ゼンカイジャー」が2月で最終回を迎えてみて、今の心境はいかがですか?

放送が終わったのと同時に安心はしました。達成感というか、よかったという気持ちです。キャスト・スタッフさん含め、みんなの頑張りがちゃんと完結したんだと誇りに思いますね。4月から5月のファイナルライブツアーは「一年間見てくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めてやりたいので、また違った気持ちでステイシーを演じようかなと思っています。

――ステイシーは毎週のようにSNSのトレンドに入っていましたね。

そうなんです、ありがたいことに。トレンドに入っていたことはスタッフさんからよく聞いていたんですけど、自分では見たくなくて、ずっと見ていなかったんです。47話から見るようになりました。

――それはなぜでしょうか?

ひねくれているからです(笑)。トレンドに入っていると言われると、「別に見たくないけど」みたいな気持ちになったりして。単純にそこで満足しちゃったり、浮かれちゃう自分が怖かった。人気なのは嬉しいけど、受け止めすぎないようにしていました。見ている方に「こうなってほしい」と言われて、その意見に流されちゃうのも怖いなと思って。こっちが届けたいものを、ただ受け取ってもらいたかったというのが大きいです。

ステイシーを演じていて辛かったときもあったけど、全部報われた

――ステイシーは「ゼンカイジャー」の中で物語のシリアスな部分を担ってきましたが、そこへのプレッシャーはありましたか?

もちろん、撮影当初はめちゃくちゃありました。ダークヒーローとはいえどゼンカイジャーのライバルで、主人公が圧倒的に光だったし、ステイシーを通して何を届けるべきなのか、役割がわからなかったんですよね。それに脚本をいただいては演じての繰り返しだったので、この先どうなるのかもわからなくて、スーツアクターの神前(元)さんと常に話し合っていて。こういう結末になるとは自分でも思っていなかったですね。

――最終的にステイシーが行き着いた場所についてはどう思われましたか?

素敵だなと思いました。僕もステイシーを演じていて辛かったときがあったけど、全部報われたというか、それがあったから、ステイシーも僕もあそこに行けたんじゃないのかなと。僕もスタッフさんやキャストのみんなに救われてきたし、ステイシーも物語の中でキカイノイドや介人、ゾックス、フリント、ヤツデさんに助けられてきているから、僕もステイシーもお互いさまだねという感じです。

――世古口さんが辛かったのはどのあたりですか?

序盤もそうですけど、中盤あたりの修理される過程は報われないことが多かったから、演じていて悔しい気持ちもあれば、ステイシーも自分もかわいそうに思えちゃったりして。それこそ「トレンドに入った」と聞いても「へ〜」と思うくらいでした。でも終盤になって僕も素直になりましたね(笑)。

世古口凌 撮影=市川秀明
世古口凌 撮影=市川秀明

変身ポーズの変化は、自ら監督に提案

――「ゼンカイジャー」で印象的な回はありますか?

やっぱりテニス回(「第29カイ!王子のねらい、知ってるかい?」)とか、逆さまの回(「第32カイ!怒るサカサマ!まさかサルかい?」)ですかね(笑)。テニス回はステイシーが改めて自分を見つめ直す機会だったし、進むためのきっかけをもらえた回なのかなと思います。あそこで初めて人を助けたい、守りたいという気持ちが芽生えて行動したので、成長できたタイミングだったのかなとも思います。逆さまの回は、ステイシーが介人のことを知って改めて自分と比べたりして、介人も介人でステイシーになってみて感じたことが多かったと思うし。ステイシーは五色田家に助けられていますからね。お母さんのおかげで生き延びることができて、お父さんに友情や仲間意識を教えてもらって、ヤツデさんに愛情を教えてもらって、介人にはきっかけをもらって。「ゼンカイジャー」の世間は狭いですね(笑)。そこから誰かのために居場所を作ってあげようと思うようになったのは本当に大きな成長ですし、3ヶ月のあいだで何があったんだろうとも思いました(笑)。

――ステイシーは自分の腕にギアトジンガーを撃ってステイシーザーに変身していましたが、47話でゾックスと一緒に変身するときは前に向けて撃っていましたよね。あれもひとつの大きな変化だったように感じました。

あそこは普通に変身することになっていたんですけど、思いついたので監督と話し合ったんです。もう自分を痛めつけない、介人たちと並んで前を向いていこう、目の前の敵を倒そうという意味を込めて変身の仕方を変えたので、見ている人に届いたものがあればいいなと思って演じていました。変化をつけたポイントでいうと、49話で髪を結んだのにも意味があって。ギリギリまで髪を結ばない、もともとのステイシーのままで終わろうということになっていたんですけど、僕はちょっと違うと思ってしまって。3ヶ月という時間も空いていたし、何かを変えたいということで髪を結ぶことになったんです。理由としては、テニス回でステイシーはヤツデさんのために初めて人を助けていて、そのときに髪を結んだんです。それはワルドへのカモフラージュという意味もあるんですけど、僕的にはヤツデさんを助けるためにけじめをつけたいという気持ちで、打ち合わせで提案していて。49話でもこれから人のために生きたい、誰かを守りたいという意味を込めて髪を結ぶことにしたので、テニス回と繋がっているんです。

世古口凌 撮影=市川秀明
世古口凌 撮影=市川秀明

ステイシーを通じて、自分自身が役として生きることを学べた

――「ゼンカイジャー」の撮影を終えて、これからやってみたいことはありますか?

聞かれることが多いんですけど、自分がこうしたい、ああしたいという考えは一旦捨てていますね。何も考えてないわけではなくて、求められているものに応えていきたいし、提案をいただけるものに挑戦してみたいです。今は何でもこい、という気持ちで身構えていますね。

――この一年、ひとつの役に向き合った経験は今後に生きていくと思いますか?

そうですね。一年間ずっとひとつの役のことを考えることは今までなかったので、役を作るというか、自分自身が役として生きることを学べたのは大きくて。今までは見栄えから入るというか、こういうキャラクターだから、こういうイメージがあるからこう動くだろう、こんな言葉遣いだろうと考えていたけど、ステイシーを演じてみて、自分の内にあるものが外に出ていくんだなとわかって。人間もそうですけど、中身が薄っぺらいと表面も薄っぺらくなるし、目も変わってくるじゃないですか。そういった意味でもやっぱり内から作っていこうと、ステイシーを通して思いましたね。

世古口凌 撮影=市川秀明
世古口凌 撮影=市川秀明

(取材・文/東海林その子)

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