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【小澤陽子のMY CHOICE#4】同期と迎えた入社8年目。生年月日も一緒の宮司愛海アナとの偶然と必然

  • 2022.4.8
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バラエティーや報道番組などで幅広く活躍するフジテレビアナウンサーの小澤陽子さん。昨年30歳を迎え、自身を見つめ直す機会が増えた――と話す小澤さんが、仕事やプライベート、今後のキャリアについて今、感じている率直な思いを語ります。お届けするのは毎月第2金曜日。新生活が始まる4月は、テレビ局では大きな改編がある時期でもあります。小澤さんに入社前後からの同期との関係や、新たな出演コーナーへの意気込みなどについて聞きました。

シンガポールでの出会い、そして…

新年度が始まりました。初めての一人暮らしをスタートさせ、不安だらけの新社会人だった私も気付けばアナウンサー8年目となりました。入社当時、8年目の女性アナウンサーといえば。当時の生野さんは「めざましテレビ」を卒業し、夕方の報道番組でキャスターを務めていました。現在の私のスキルなどが、その域にまで達しているかといえば正直、自信はありません。気持ち的にもずっと2・3年目のような感覚が続いています。ただ、8年目を迎えたことは厳然たる事実なので、気を引き締め直して、頑張っていきたいと考えています。

今年もフレッシュな新人たちが入社しましたが、我々の代のアナウンサーは内野泰輔、新美有加、宮司愛海、私の4人。しかも宮司とは生年月日もまったく同じなんです。しかも、初めて会ったのは大学時代にインターンシップで滞在したシンガポールでした。2人とも半年間いたのですが、共通の知り合いから紹介されて、現地を案内してくれたのが宮司。その後、フジテレビの入社試験でまさかの再会。内定が決まった日、待機する部屋に入ってくる姿を見た瞬間、本当に驚きましたね。

朝日新聞telling,(テリング)

同期3人をサザエさん一家に例えてみました

同期の話に戻します。新入社員の頃から“仲がいい代”と言われ実際、内定からこれまで、苦楽をともにしてきました。特に研修では丸1日一緒に過ごすことも多かったので、次第に家族のように――。入社直後は担当の番組やジャンルが違って、プライベートなこと以外は話しにくい時期もあったのですが、やはり頼るべきは同期。アナウンス室に同期の誰かがいるのを見つけると安心できるし、もちろん日常的に相談もします。

家族のような我々同期を「サザエさん」に例えると、内野は波平さん。女兄弟で育ったこともあり、女性3人、男性1人の同期の統括のような存在で、みんなをまとめてくれる。私より年齢が一つ下の新美は、しっかりしていてテキパキしているけど、ユルイところもあるのでサザエさん。
仕事はプロなのに抜けているところもある宮司は、ワカメちゃんですね。生年月日まで一緒の私と宮司ですが、性格は実は正反対。クールに思われる私の方がほんわかしている一方、宮司はサバサバしていて強く見られがちでしたね。ただ出会って8年以上が経ち、最近では性格面でも近づいてきたように感じます。私は強くなったし、宮司はまるくなった。宮司がいたから私も変われたし、互いに成長できたという実感があります。とてもありがたくて、人生の中で不可欠な存在だったように感じるんですよね。

大規模な改編などがある4月になると、改めて同期の大切さは痛感します。内野と新美はそれぞれ結婚して家庭を持ったので、これからは我々の関係も家族ぐるみになっていくんだろう、と漠然と思っています。

朝日新聞telling,(テリング)

フィールドキャスター卒業、現場での出会いに感謝

4月からは私の出演番組や番組での役割が変わります。平日夕方の「Live News イット!」では木曜のフィールドキャスターを3月で卒業。3年半にわたって事件や事故、災害などの最新情報をお伝えすべく現場に行き、肉体的にも精神的にも辛いこともありました。災害に遭われた方への取材では落涙したり、どのような気持ちで接したらいいかを考えさせられたりしました。現場でお話をうかがった方へは感謝しかありません。

フィールドキャスターとしてさまざまな場所に足を運んだことで、災害時に停電が起きたら、どんなことが大変なのかといったことも経験しましたし、事件や事故の現場での警察や消防の動きも知ることができました。今後、スタジオでニュースを報じる立場になった際に、現場の様子が想像できることで、適切に情報をお伝えすることができるのでは、と考えています。どんなに辛い現場も、この先にきっと繋がることがあると信じて乗り越えてきました。

4月からも「イット!」への出演は続きますが、これからは金曜の「注目ワードかけてみた」というコーナーを担当することになります。話題になっている注目ワード2つを掛け合わせることで出てきた気になるニュースを、より深く掘り下げます。10分程度のプレゼンです。夕方のニュース番組でコーナーを持たせてもらうことはありがたいこと。これまでのアナウンサー生活の中では、あまり経験が無いことで、違う筋肉を使いそう。しかも「イット!」の金曜日のコメンテーターは普段「全力!脱力タイムズ」で共演している明治大学の齋藤孝教授。こちらの掛け合いも楽しみです。

初回の1日の放送は「卒業証書」と「古代文字」の掛け合わせ。出てきたニュースは、小学校名が1文字違いの他校のハンコが計4年で553人の卒業証書に押されていたというニュースでした。ボードを使って解説したのですが、校名が似ているうえに、篆書(てん・しょ)体だったため気づかなかったようです。

モニターとボード、手持ちフリップ、さらに“めくり”が沢山あって……と、話しながらもかなりやることが多く、プレゼンが未経験な私にはとても大変でしたが、スタジオの雰囲気も良く、内容も面白いので今後が非常に楽しみです。場数を踏んで慣れるのが1番だと思うので、見てくださっている方に全力で楽しんでもらえるよう、毎週のこの場で、新しい筋肉を成長させるぞ!と前向きに捉えています。

朝日新聞telling,(テリング)

ユニバーサル検定、己書、プライベートにも力を!

BSフジでは土曜に「週刊プライムオンラインS」という新番組のキャスターを元NHKの登坂淳一さんと先輩の渡辺和洋アナ、学生キャスターと一緒に担当します。1時間で1週間のニュースを扱う番組。全国各地の様々な映像を使いながら、“S”にかけて、summary(サマリー・要点)やscenery(シーナリー・背景)などのコーナーがあり、柔らかいネタも扱います。登坂さんが50代で渡辺さんが40代、私が30代、学生キャスターは20代、と出演者の年齢層も幅広い。先日もリハーサルをしたのですが、世代の違いから生まれるトークが、すごく面白かったです。

仕事は少しずつではありますが、ステップアップできている部分もあるので引き続き努力しつつ、この4月からは、ワーク・ライフ・バランスも考えて、プライベートを充実させていきたいですね。

今、気になっているのはユニバーサルマナー。
自宅周辺で、車椅子や点字ブロックを使っている方をよく目にします。しかし、接し方がよくわからなかった私は一度、お手伝いをしようと声をかけたら、逆にご迷惑になってしまったことがあって……。それ以来、萎縮して声のかけ方を迷っていたんです。そんな中で先日、会社で受けたのがユニバーサルマナー検定という研修。ユニバーサルマナー検定とは、高齢者や障害がある人に対する適切なサポート方法についての民間の資格試験です。大変勉強になりましたし、知らない障害のある方に関するマークや標識も多かったので、自分なりに勉強しようと思いました。

朝日新聞telling,(テリング)

そして、以前もご紹介した、書(字)と絵を組み合わせた己書(おのれ・しょ)を極めたい。先日もBSの競馬中継の番組で長年、お世話になり、退社される福原直英さんに、私が書いた「笑う門、“英”断には…“福”来る」と題した己書をプレゼント。自分なりに心を込め、福原さんの名前と今後のキャリアを織り込み、オリジナルにデザインした書は、大変喜んでいただけて、嬉しくて――。
叔母に続いて、己書の師範を目指そう、という思いも芽生えました。

■小澤陽子のプロフィール
横浜市生まれ。慶応大学環境情報学部卒業後の2015年、フジテレビに入社。現在はニュースバラエティー番組「全力!脱力タイムズ」や競馬番組「馬好王国」「BSスーパーKEIBA」、ニュース番組「Live News イット!」、フィギュアスケート中継などを担当。趣味は旅行や写真撮影など。

■岩田智博のプロフィール
ハイボールと阪神タイガースを愛するアラフォーおひとりさま。神戸で生まれ育ち、学生時代は高知、千葉、名古屋と国内を転々……。雑誌で週刊朝日とAERA、新聞では文化部と社会部などを経験し、現在telling,編集部。20年以上の1人暮らしを経て、そろそろ限界を感じています。

■岡田晃奈のプロフィール
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。

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