1. トップ
  2. スキンケア
  3. 紫外線吸収剤と紫外線散乱剤、どちらの成分を選ぶべき?日焼け止め選びのポイント

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤、どちらの成分を選ぶべき?日焼け止め選びのポイント

  • 2022.3.30
  • 633 views

日焼け止めは夏だけではなく1年中使う大切なスキンケアアイテム!

でも紫外線吸収剤や散乱剤、ナノ化、UVAやUVB、ブルーライトカットなど…日焼け止めを取り巻くポイントは様々で、正直どこを重視して選べばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤、どちらの成分を選ぶべきか、そして日焼け止め選びのポイントをご紹介していきます。

知っておきたい日焼け止めの基本

気象庁の日最大UVインデックス(観測値)の年間推移グラフによると、春頃から徐々に紫外線量が増えていっていることがわかります。

夏の紫外線ケアは重点的にしている方も多いかと思いますが、夏しか日焼け止めを使わないというのは間違い!

紫外線は1年中肌にダメージを与えています。太陽の紫外線には「UV-A・UV-B・UV-C」の3種類があります。これらは同じ紫外線ですが波長の長さによって、ABCと分けられています。

しかしUV-Cというのはオゾン層で止まるとされているので、実際に人間の体に届くのはUV-AとUV-Bの2種類です。

この2つの違いを簡単に言うと…

■肌を短時間でこんがり焼くのがUV-B
■真皮層まで深く届いて、じわじわとシミの原因になるのがUV-A

日焼け止めはUV-Bに対する防御力は「SPF」の数値で、UV-Aに対する防御力は「PA」を+の数で表記されています。

紫外線吸収剤または紫外線散乱剤、どちらの成分を選ぶべき?

日焼け止めで話題になりがちな「紫外線吸収剤か散乱剤か」問題。これに関しては一概に何が正解とするのは難しい部分もあります。

ただ2020年に出たFDA(Food and Drug Administration、アメリカの厚生労働省のような機関)による論文では、紫外線吸収剤に入っている有効成分が血流、体内に暴露し、一部では母乳にも入り込んでしまうということがわかってきているそうです。

紫外線吸収剤を使った製品が全て危険というわけではないですが、そういった体内への吸収も実際に考えられるとなると、やはり少し気になりますよね。

どちらが使われているかは、日焼け止めの成分表示で確認することができるのでチェックしてみてください。

■紫外線吸収剤:オキシベンゾン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど
■紫外線散乱剤:酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化チタンなど

紫外線散乱剤の中でも「酸化セリウム」は、光の遮断範囲が広くブルーライトや赤外線までカットできると言われています。デスクワークが多い方はブルーライトがカットされる日焼け止めもオススメです。

日焼け止め選びのポイント

日焼け止め選びの基本的なポイントは…

■保湿成分が充実していること
■SPF30以上であること
■PA+++以上であること

まずは肌に必要な潤いを守りつつ、日常的な紫外線がきちんとカットできる、といっ たことを最低条件に選びましょう。

もちろんシーンにも合わせてSPFやPAは、異なるものを使い分けても◎!

保湿成分は肌に優しい植物由来の成分がオススメ。天然成分の種類は様々なので、自分の肌と相性がいいものを選びたいところ。

製品の成分表示を確認する際は以下の成分名を参考にしてみてください。

【植物由来の保湿成分:ホホバオイル、オリーブオイル、ヒマワリ種子油、ホホバ種子油、クロヨナ種子油、ミツロウなど】

【ニキビ肌の方向け】日焼け止め選びのポイント

色々な研究結果をもとにすると、オイリーでニキビができやすい方が意識しておくとよいのが「オレイン酸」と「グリセリン」

まずオレイン酸は「アルガンオイル」や「オリーブオイル」のような、植物性の油脂によく含まれる成分です。それ自体は悪いものではないですし、アルガンなどのオイルは乾燥肌にとってはむしろオススメ。

ただ、オレイン酸はニキビの原因菌でもある「アクネ菌」のエサとなりやすいため、すでにオイリーでニキビの多い肌の場合は相性が良くないことが考えられます。

水性の保湿成分として使われる「グリセリン」も同様にアクネ菌を増やしやすいとされているため、ニキビ肌の菌ケアとしては注意した方が良いでしょう。

【ニキビができやすい方でも使いやすい保湿成分:ひまわり種子油(オレイン酸含有率17.9%と高すぎない)、ホホバオイル、ローズヒップオイル(オレイン酸含有率10%程度)】

インナーUVケアにはざくろジュース!

紫外線から物理的に肌を守るために日焼け止めも大切ですが、同時に肌のターンオーバーなどには体内環境も関わっているので、くすみのない美肌を目指すならインナーケアもかかせません。

日頃から栄養バランスの整った食事をすることはもちろんですが、ある論文では「ザクロジュース」が美肌に関係しているのではという研究データも。

その研究結果では、ザクロジュースを12週間継続して飲むことで、UV-Bに対する耐性や肌フローラへの変化が示唆されていました。

これからは新しいインナーUVケアとして、ザクロジュースを取り入れてみるのもいいかも!?

教えてくれたのは…

菌ケア専門家 下川 穣さん

3年のクリニック経営を中心に、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導を行っている。医療法人の理事長を務めていた時代に、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌ケアによる根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。現在、代表取締役を務める。

下川さんInstagram
KINS Instagram

元記事で読む
の記事をもっとみる