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痩せない原因が運動に!?  知っておきたいダイエットの盲点

  • 2022.3.20

運動を始める理由は人それぞれだが、スポーツ庁の世論調査によると、性別では「肥満解消・ダイエット・美容のため」という理由は女性が男性を大きく上回っている。

もちろん全てにおいて運動は効果的なことだが、なかなか思うように体や見た目が変わらないという人も多いかもしれない。

「運動を始める人の多くが同時に私生活や食生活にも気をつかい始めると思います。それにもかかわらず、なかなか問題が解消されないという人が意外と多いのではないでしょうか。食事8割運動2割という意識が強すぎて、運動に原因があるというのは盲点かもしれません」

トレーニングは一朝一夕に結果が目に見えるものではないものの、ポイントを押さえて取り組むことは結果を出すうえで重要だと林さん。

食事管理ができた上で積極的に運動しているにも関わらず、思ったほど効果が実感できていないという人は、下記の項目に当てはまることはないだろうか。

①時間の盲点

毎日ジムでトレーニングをしているのになかなか結果が出ないという人は、知らず知らずの内にジムでの滞在時間が長くなってはいないだろうか。

「ジムにいる時間=運動している時間ではありません。もちろんしっかりとトレーニングはできている前提ですが、休憩が思っている以上に長い場合もあります」

筋トレは同じ種目を複数セット行う人も多いが、休憩時間は人それぞれ。スマホをいじっていたらおそらく体感以上に休憩をしている可能性も。

「限界に近い重量や回数、スピードで大きな筋肉を動かした後はそれなりの休憩も必要ですが、そうでなければ意外に回復も早いです。1セット目から最後のセットまで同じ回数ができてしまうようであれば、休憩時間を短くするか重量を増やしてセット数を少なくしてもいいでしょう」

壁にぶつかった時の林さんおすすめの方法は、ジムの滞在時間も運動時間も全て時間で区切ること。

いくら負荷が高くても回数が少なければ少ないほど体感的には楽になるので、1セットの運動を40~60秒、休憩を80~120秒の秒数区切りにする。

1種目3セットでも10分なので、ウォーミングアップやストレッチの時間を考えても5種目で1時間。ジムの滞在時間はそれで十分だ。

②トレーニングメニューの盲点Women's Health

最近はコンテスト出場を目指す女性も増え、トレーニングの幅も広がっているので毎日一つの部位を集中的にトレーニングする姿もよく目にする。

「部位別のトレーニングや細かいテクニックは、ボディメイク上級者が行うとより効果を発揮します。運動を始めたての方や、コンテスト出場を目指すわけではなくダイエットや健康のために運動する方は、全身をしっかりと動かすトレーニングを優先して行ってください」

部位別トレーニングでピンポイントの筋肉を鍛えることがボディメイクであれば、全身トレーニングで多くのエネルギーを消費しながら鍛えることがダイエットと言える。

「気になる部分の種目を増やし強化することは大切ですが、そこだけのトレーニングを1時間行えるということは、負荷が足りていないという証拠。それではダイエットには不向きです。やればやるだけ効果が出るような気がしてしまいますが、小さな筋肉は大きな筋肉を動かす際にも補助的にかなり働いていますので、心配はいりません」

二の腕を引き締めながら痩せたい人は、ダンベルで腕だけを動かすトレーニングに時間を割くよりも、腕立て伏せがしっかりとできるようになることのほうが近道だ。

③体質の盲点

運動を続けているとホメオスタシスが働き、体はエネルギー消費を抑えることもある。

ダイエットで、最初は順調に体重が落ちていたにもかかわらず停滞してしまう理由の一つもこれ。

「消費カロリーを増やして摂取カロリーを減らす一般的なダイエットでは、途中で体がその収支に合わせるべく変化していきます。消費カロリー>摂取カロリーの状態を減量、消費カロリー=摂取カロリーの状態をダイエットと考えると、こで問題解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか」

長期間、消費カロリー>摂取カロリーが続けば体は小さいほうに合わせていかざるを得ない。そうして小さくなった摂取カロリーに体が消費を合わせていくから、多くの人はまた摂取カロリーを下げてしまう。

これが良くないスパイラルの入り口だと林さん。

「減量は停滞して当然で、そうなった時に摂取カロリーを怖がらずに戻せるかがポイントです。むしろ運動をしっかり継続しているのであれば、スタート時より増えてもおかしくはありません。変化する体質に合ったエネルギーを摂っていくことで、長期的に運動を継続できる体力がついていきます」

食事量がなかなか戻せない人は、一度運動を休んでみてもいいと林さん。

一時的な激しい運動よりも、習慣化した適度な負荷の運動が体形や体質を作っていくので、長い目で見ていこう。

④私生活の盲点Women's Health

座りっぱなしでパソコン作業が続く生活では下半身の筋肉が低下し、上半身の筋肉が硬くなっている。

仕事の集中力が続けば続くほどにその勢いは加速し血流も低下。その結果、浮腫みなどこれまで以上に太ったように感じる要因も出てきてしまう。

「今までは通勤を含め仕事中にもかなりの運動をしていた人がほとんどでしょう。その運動が減ったことを忘れてジムで30分ウォーキングしても、穴埋めどころかゼロベースの体に戻すことが精一杯。コロナ禍により太ってしまったというネガティブな声も聞きますが、今までの日常生活を思い返しながら基盤を取り戻すことができれば、運動習慣をつけることができるポジティブな期間にもなり得ます」

有酸素運動は日常生活に組み込み、ジムや自宅での運動時間は筋力アップに徹底することで、消費エネルギーも今まで以上に底上げされる。

様々な研究で言われている通り、肥満気味の人は痩せ型の人よりも座っている時間が長い。逆説的に言えば座っている時間が長くなれば肥満に近づくということ。

テレビを見るときは軽い運動をしながら、読書をするときは立ちながらなど、「ちりも積もれば山となる」を大切にして、運動の汗でその山を固めていこう。

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