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【丸の内】上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー展 知られざる女性天才デザイナー 5月15日まで

  • 2022.3.20

東京丸の内にある三菱一号館美術館では、「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」展が5月15日(日)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

デザイナーの上野リチ(フェリーツェ・リックス)Felice [Lizzi] Rix-Uenoは、オーストリア、ウィーン出身で京都とウィーンで活動した女性デザイナーです。今回ウィーン、京都、ニューヨークからの展示品が集結した大規模な回顧展という事でどの様なデザインが展示されているのか、興味津々で三菱一号館美術館へ行ってきました。

出典:リビング東京Web

「ウィーン生まれのカワイイです。」のフレーズが気になります。デザインの色彩がカラフルですが派手過ぎず洗練されていますね。上野リチのプロフィールと展示の見どころをお伝えしたいと思います。

上野リチ プロフィール―京都に生きたウィーン人
出典:リビング東京Web

上野 リチ(フェリーツェ・リックス)Felice [Lizzi] Rix-Uenoは、1893年、オーストリア・ハンガリー帝国の首都ウィーンで、裕福なユダヤ系の実業家の家に生まれました。 1912年にウィーン工芸学校に入学し、建築家ヨーゼフ・ホフマンのクラスでテキスタイル、七宝、彫刻を学びました。卒業後はホフマンとコロマン・モーザーらが設立したウィーン工房で制作活動をしていきました。

ウィーン工房とは

1903年、建築家ヨーゼフ・ホフマンとデザイナーコロマン・モーザーによって実業家フリッツ・ヴェルンドルファーの支援を受け設立。住宅、インテリア、家具をはじめ、宝飾品からドレス、日用品、本の装幀など、生活全般に関わる様々な分野でデザインを行いました。30年近い活動の間、ヨーロッパ各地やニューヨークにも支店を置きましたが、第一次世界大戦や世界恐慌の影響もあり、苦しい経営が続き、1932年に出資者のオットー・プリマヴェージが破産したことでウィーン工房も解散しました。スコットランドのマッキントッシュや後年のアール・デコにも通じる直線的、幾何学的な装飾が特徴と言われています。

出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス《プリント服地 [野菜]》 1955年頃[1987年再製作]京都国立近代美術館蔵

※特別に許可を得て撮影しています。

出典:リビング東京Web

展示風景

出典:リビング東京Web

展示風景

出典:リビング東京Web

展示風景

上野 リチ(フェリーツェ・リックス)Felice [Lizzi] Rix-Uenoは、1924年ホフマンの建築設計事務所に在籍する日本人建築家上野伊三郎と出会い翌年結婚し、伊三郎の郷里である京都に移り住みます。そこで建築事務所を開設し、二人で協働して個人住宅や商業店舗の設計・内装デザインを手がけました。 結婚後もリチは定期的にウィーンを訪れ、1930年に退職するまで引き続きウィーン工房の一員として制作活動を継続していきました。京都とウィーン双方の地で並行してデザイン制作を精力的に行っていました。(一時期は群馬県高崎市でもデザイン活動を行いました。)

出典:リビング東京Web

展示風景

出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス《花鳥図屏風》1935年頃 京都国立近代美術館蔵

出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス上:《イースター・エッグ飾りのデザイン》1925-35年頃 上野リチ・リックス下:《イースター用ボンボン容れのデザイン(2)》1925-35年頃 いずれも京都国立近代美術館蔵

出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス《テーブルクロスのデザイン》1927年頃 オーストリア応用芸術博物館

出典:リビング東京Web

展示風景

出典:リビング東京Web

展示風景

こちらのポスターはスキー用手袋のデザイン画です。色使いがカラフルでお洒落ですね。

出典:リビング東京Web
出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス《スキー用刺繍手袋デザイン》1935-44年 京都国立近代美術館蔵

出典:リビング東京Web

上野リチ・リックス《婦人用花模様刺繍手袋デザイン》1943年 京都国立近代美術館蔵

上野リチの晩年の作品である東京日比谷の日生劇場レストラン「アクトレス」の壁画の一部が展示されています。壁画は花、蝶や植物を繊細な曲線と色彩豊かな色で描かれています。

出典:リビング東京Web
上野リチのファンタジーの世界観の集大成ともいえる作品です。 出典:リビング東京Web 上野リチ・リックス《日生劇場旧レストラン「アクトレス」壁画(部分)》1963年 京都市立芸術大学芸術資料館蔵
ファンタジーとは

リチは「デザインにはファンタジーが大切」だと語っていたそうです。 ファンタジーとは日本語では幻想的、空想的なイメージですがドイツ語の「ファンタジー Fantasie」は、想像力といった意味も含まれています。リチの言うファンタジーとは想像力と独自性も意味している様です。

上野リチのデザインは、テキスタイル、内装、工芸品、装身具と多岐に渡り色彩やデザインが洗練されているという印象を受けました。時代を感じさせないウィーン生まれのカワイイを堪能できる展示でした。

ミュージアムショップもファンタジーなオリジナルグッズでいっぱいです。展示会場で自分のお気に入りのファンタジーを見つけみては如何でしょうか。

出典:リビング東京Web

上野リチ ウィーンからきたデザイン・ファンタジー展 5月15日(日)まで 会場:三菱一号館美術館 https://mimt.jp/lizzi/ ご来館の際は展覧会サイトをご確認ください。 *展⽰替えあり 前期:4⽉10⽇(⽇)まで/後期:4⽉13⽇(⽔)から 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2 入館料:一般 1,900円 高校・大学生1,000円 小・中学生 無料 マジックアワーチケット 毎月第2水曜日17:00以降に限り適用 : 1,200円 お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル) 開館時間:10:00〜18:00 ※⼊館は閉館の30分前まで (祝⽇を除く⾦曜と会期最終週平⽇、第2⽔曜⽇、開館記念⽇の4⽉6⽇は21:00まで) 休館日:月曜日(3/21、3/28、4/25、5/2、5/9は開館)と展⽰替えの4⽉12⽇ アクセス: JR「東京」駅(丸の内南口)徒歩5分 JR「有楽町」駅(国際フォーラム口)徒歩6分 都営三田線「日比谷」駅(B7出口)徒歩3分 東京メトロ千代田線「二重橋前」駅(1番出口)徒歩3分 東京メトロ有楽町線「有楽町」駅(D3/D5出口)徒歩6分 東京メトロ丸ノ内線「東京」駅(地下道直結)徒歩6分

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